約10年前から江戸東京野菜の生産を始めた。
JA東京中央会から「馬込半白節成きゅうり」の種を20〜30粒分けてもらい、種の数を増やす事業に協力したのがきっかけだ。
その後自発的に種の数を増やし、生産活動を姶めた。
今では「品川かぶ」「馬込半白節成きゅうり」「亀戸大根」などを生産している。
市販の品種に比べ交雑の心配があり、作付け場所にも気を使う。
病気に弱く、抵抗性もないので栽培には細心の注意を払う。苦労しながら作り続ける理由を、渡戸さんは笑いながら「伝統の江戸東京野菜を守りたい!」 という農家の心意気だよね」と語る。
珍しいゆえの問題もある。
おいしい食べ方が消費者に伝わらず、購買に結びつかない。

最近は、郡内の有名なレストランや料亭が渡戸さんの作る江戸東京野菜に注目し、おしゃれな形に変身させて消費者に提供し始めている。
「野菜は生産するだけでは意味がない。
消費者の皆さんにおいしく食べてもらって初めて意味があるし、それこそが農家としてのやりがいになる」と渡戸さん。
これからは「おしゃれでおいしい江戸東京野菜!!」として消費者に認知してもらえるよう、商品の中身とおいしい食べ方をセットにして販売するのが課題。渡戸さんの挑戦はまだまだ続く。
この記事は、日本農業新聞1月5日「とうきょう版」掲載されたもので、日本農業新聞、通信員の了解を得て、JA東京中央会の協力により掲載。
当ブログでは、「江戸東京野菜はここで買えます」で紹介。