12月初めに、東京家政学院大学名誉教授の江原絢子先生からメールをいただいた。
先生が関わっている一般社団法人日本家政学会の食文化研究部会(大久保洋子部会長) では例会を茗荷谷のお茶の水女子大学同窓会館「桜蔭会館」で開催していて、1月の担当する方が、江戸東京野菜に関心を持っているので、話してもらえないかと云うメールをいただいた。
江原先生には、農文協から出した「江戸東京野菜・物語編」の、3章「江戸の食の柱は江戸生まれの野菜」で、江原先生のお考えをお聞きしている
その後、江戸東京野菜コンシェルジュ協会発足とともに、資格試験の講師もお引き受けいただいた。
そんなことで、お世話になりっぱなしだから喜んでお引き受けをした。
その後、ご担当の、遠藤由美子先生からメールを頂いたが、会報に掲載するので、講演の要旨をメモして送るようにとのこと・・・

遠藤先生は、江戸東京野菜コンシェルジュ協会が主催した農家見学会にも参加されていた。
別室で大久保部会長から、遠藤先生は大根について造詣が深いと伺ったが、生憎今回は大根を省いて
茗荷谷に近い「早稲田ミョウガの発見」に差し替えていた。
さて、江戸東京野菜だが、各藩等が故郷の野菜を江戸に持ってきて栽培させたものが多く、江戸の気候風土に根づいたものです。
城北の、北区、板橋区、練馬区辺りは関東ローム層の火山灰土がやわらかくて深い。尾張から持ってきた大根の種を蒔くと、1mもある長いものができた。
それが練馬大根です。
滝野川ゴボウや滝野川ニンジンも1mくらいあります。
江戸を訪れた旅人の江戸土産といえば、お菓子じゃなくて一握りの種で、軽くて一粒万倍です。
江戸では搗き米を食べていたので、脚気がはやり、江戸煩いと云われていたが、科学的知識がない中で練馬大根の糠漬・沢庵が補っていた。
江戸川の小松菜は八代将軍吉宗が名付けたとか、焼いた角餅が入ったすまし汁に添えられた青菜は小松菜で、江戸雑煮の原型。
吉宗はこの青菜に、この地は小松川だからと小松菜と名付けている。
一代雑種の交配種になってしまった今日、江戸東京の食文化を語る上でも、地方栽培品種の江戸東京野菜を次世代に伝えていかなければならない。
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