新宿区立柏木小学校((佐藤郁子校長) )の4年生が栽培している鳴子ウリの苗が、うどん粉病にかかってしまったと副担任の持田哲郎教諭から写真が送られてきた。
梶谷先生は翌日見に行かれた。
「校舎に向かって右側(水飲み場側)の一番端の株にうどん粉病が広がっています。
"ベニカマイルドスプレー" を、あんどんの上の口から散布しただけでは十分な効果が得られません。あんどんを外して一枚一枚の葉の表、裏にたっぷりと散布してください。
うどん粉病の症状が広がれば広がるほど、広がりを抑えにくくなります。
葉にほんの少しでも症状(うどん粉のような白っぽいカビ)が出たらその周囲にたっぷりと散布してください。」
持田先生から、「殺菌剤は、ベニカグリーンVスプレーを使用しました。」とあった。
梶谷先生は、「はじめてのことでしょうから、お分かりにならないのは当然ですが、ベニカグリーンVスプレーは殺虫剤で "うどん粉病" には効きません。農薬はそれぞれ使用目的、使用対象、使用時期、使用回数が決められています。間違った使い方をすると効かないだけでなく、薬害が出ることもあります。」
梶谷先生から、「同じ住友化学園芸から発売されている、"ベニカマイルドスプレー" は食品成分であるデンプンを利用して作られた野菜にも使える安全性の高い農薬ですので、それを業者に探してもらってください。」
「うどん粉病の病原菌はカビですから、風でも飛び散りますし、うどん粉病にかかった葉を手で触れ、その手で他の葉に触れても伝染します。十分注意してください。」
「ベニカマイルドスプレーが手に入らないとのことですので、次の手を考えましょう」と、"重曹の1000倍液を散布" を指導された。
「うどん粉病が広がっていない株にも、少しカビの症状が見られるものがありましたら、早めに重曹水をかけると広がりを抑えることができます。すべての株をよく観察して対処してください。」
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