4月に全国紙農業共済新聞編集部の岡浩則さんから電話をもらった。
1面「ひと意見」というコーナーで、「生産者と消費者をつなぐ
江戸東京野菜」を テーマ に執筆を依頼されたので、
喜んでお引き受けした.
SDGsは、2030年を目標に取り組んでいるが、生産者と 消費者に
現状を伝える良い機会なので、書くことにした。
「伝統野菜でSDGsに貢献」が、22日週号の全国紙農業共済新聞
一面6段の「ひと意見」に、掲載され送られてきた。
上の画像をタップする「ひと意見」〜伝統野菜でSDGsに貢献〜
江戸東京・伝統野菜研究会代表 大竹道茂
江戸東京野菜の出前授業(目標4)や、市民を対象にした講座では、初めに
持続可能な開発目標から入る。小学校3年生に目標マークを見せると「知ってる!、」と声と手が上がる。
2023年7月14日のニュースで、国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わりです。これからは地球沸騰の時代が到来しました。」と発言。その日までの猛暑に市民は納得すると同時に、改めてSDGs17の
開発目標について考える機会になった。伝統野菜の江戸東京野菜は、17の開発目標の内、10の開発目標に関わっている。中でも目標13の「気候変動に具体的な対策を」は、
フードマイレージが分かりやすく、2015年にSDGsが国連総会で採択された以前の2001年に農林水産省が導入した。地産地消の言葉は定着し、地域の住民は近くにある
都市農業を支援し地産地消に貢献し(目標11)て、住み続けたい街になった。
季節の新鮮な野菜を味わい、心と体の健康を促進(目標3)していた。生産者はつくる責任、つかう責任(目標12)のもとで、消費者と共に健康と安全を考えて江戸東京野菜を栽培しているが、この暑さである。江戸東京野菜の中でも代表的な練馬大根は、江戸時代から8月25日過ぎに種を蒔いていたが、温暖化の中では9月10日頃に蒔いていた、それが猛暑で耕土の中まで熱くなり
根をやられた夏秋野菜は色々ある。
早稲田ミョウガを例にとると、2010年に明治26年から早稲田にお住いのお宅で発見した。江戸時代から早稲田大学が創立された明治中期頃まで、露地栽培されていた。それが江戸から明治の時代にはありえなかった猛暑によって、限度を超えたのか露地栽培の早稲田ミョウガは分結が進まなかった上に、病気なども発症した。農家にとっては
生産意欲や働きがい(目標8)にも関わっている。わが国では、高齢化の進行によって、採種業を営む個人は減少し、誰でも採種ができる固定種とは異なり、一代雑種(F1)の採種は世界に依頼していて、
種袋には生産地として世界各国の国名が記されている。
これ以外に食料の安定確保(目標2)や、海山や陸の豊かさを守る(目標14.15)などは勿論で、
生産者は消費者との
パートナーシップで(目標17)、地球規模のより良い社会実現を目指している。