今年、東京都中央卸売市場豊島市場の場長に就任したと上中章雄氏からメールをもらった。
豊島市場では、市場の活性化のために東京都と東京豊島青果(株)、小売商、買参人業者の代表などで「豊島市場 活性化委員会」を作って、対策を検討しているという。
そんな中で、「江戸東京野菜」が、メデイアでも紹介されるなど、話題なっていることから、実態や、地域でどのような取り組みが行われているかを知り、活性化の参考にしたいと、同委員会主催で研修セミナーを開催するので、来てくれないかと云うもの。
その後、事務局をされている、東京豊島青果の大塚一さん(管理部情報システムグループ)と、連絡を取り合ったが、
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小売商、買参人業者の方にとっても東京産の青果物は非常に興味のある商品だとして、同社のホームページの8月20日に、豊島市場、もしくは板橋市場に所属する小売商の方に限定して案内を出していた。
豊島市場は昭和10年の東京都中央卸売市場法の施行に伴い、昭和12年に城北最大の市場として生まれた。
古くは、江戸三代やっちゃ場のひとつで、神田市場、千住市場と並ぶ、駒込土物店(つちものだな)の流れも・・・。
文京区本駒込の本郷通り交差点一帯で辻のやっちゃ場とも呼ばれた駒込土物店、その後は駒込青果市場となっていたが、昭和12年に豊島市場に収容された。
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セミナー会場にかけてあった写真は、東京オリンピックを翌年に控え、経済発展の昭和38年、全盛期の豊島市場。
上中場長の了解を得て撮らせてもらった。
上中場長の話では、同市場は都内中央卸売市場の中では最も面積が小さく、利用する青果店、せり人、仲卸業者などの市場関係者が、アットホームな雰囲気の中で取引が行われているという。
そんな写真を撮ろうと8時に、市場に伺ったが、すでにセリは終わっていた。
そこで、事務局の大塚さんに頼んで、写真を送ってもらったもの。
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今回お誘いいただいた上中場長(写真右)は、私が定年後の2008年からの3年間お世話になった、東京都農林水産振興財団での上司(係長)で、食育アドバイザーの肩書をいただいて仕事をさせていただいたと云うご縁だ。
今回の講演では、市場の活性化がテーマだったので、江戸東京野菜でまち興しに取り組む各地の事例が参考になるのではと、お話をさせてもらったが、
中でも、東京都農林水産振興財団時代に、復活に取り組んだのが2008年の「品川カブ」と、
翌年には、「寺島ナス」。そして、三年目は、「砂村三寸ニンジン」の復活を取り組ませていただいたことも紹介した。
今回も新たな出会いがあった。
東京豊島青果(株)の小泉雄太郎社長も聞いていただいて名刺交換、東京都中央卸売市場豊島市場の大塚正一業務管理係長、豊島市場のイベントなどで指導しているジュニア野菜ソムリエの小松晴世さんともご挨拶をした。

JR巣鴨駅から歩いて、豊島市場に向かったが、かつてのタネ屋街道「巣鴨地蔵通商店街」のお店は、早朝なのでシャッターは降りていた。
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江戸六地蔵尊の真性寺の山門横に、JA東京グループ時代に企画した「旧中山道はタネ屋街道」の説明板が見える。
タネ屋街道から、練馬大根や滝野川ゴボウのタネは、全国に持ち帰られ現在では全国に、練馬系ダイコンと滝野川系ゴボウが生産されている。