先月、(一財)都市農山漁村交流活性化機構(まちむら交流きこう) から派遣されて、東久留米市の学校栄養士食育研究会に伺ったことは当ブログで紹介したが、
八王子市栄養士会(森京子代表) へも派遣する旨の文書が届いていて、このほど会場になった八王子市教育センターに伺った。
八王子市には、市立の小学校が70校もあり、各小学校の栄養士さん方で栄養士会を構成している。
また、同市は東京都において、奥多摩町に次ぐ広大な面積を有して農業も多彩で、農家組織としてはJA八王子市があるが、昭和50年代には、八王子、八王子市横山、八王子市川口、八王子市加住、八王子市浅川、八王子市由木と6っの農業協同組合があって、市街地から山間地域まで、特色ある営農が行われていた。
近年、多摩ニュータウンの開発が進んで都市化は進行している。

派遣文書には、
東京都の地場野菜を知るため、学校給食への利用方法等が、希望理由となっていた。
講演会は、14時から始まった。上の写真をクリックする。
開会にあたって、八王子市教育委員会学校教育部保健給食課の新納泰隆課長からご紹介をいただいた。
また、お話によると、八王子市では昨年から地産地消を推進する取り組みとして、給食に八王子産野菜を積極的に利用する「地産地消WEEK」を実施していて、今年は、10日から69校で実施されているということで、
今後、更なる活動の展開に、江戸東京野菜が活用できないかと、お招きいただいたようだった。
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会場の後ろには、同市の取り組みが掲示され、又、同市の農業や学校給食への協力農家なども紹介してあった。
話の導入は、農林水産省の平成25年度食料・農業・農村白書に、地産地消の事例として「江戸東京野菜の普及を通じだ地産地消の取り組み」が掲載されたことを紹介。
また、伝統野菜と交配種の違い、区分についても説明したが、このことは伝統食の機関紙に書いている。
八王子の農業については、その一端として八王子で栽培が始まったパッションフルーツを紹介。
高月で合鴨農法や、東京Xを飼育する澤井保人さんや、
先日お邪魔した、磯沼正徳さん酪農などについても改めて紹介した。

当日は、南多摩地区で江戸東京野菜の普及活動に取り組んでいる、コンシェルジュ育成協議会の福島秀史理事にも同行してもらい、その取り組みなどについても紹介した。
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今や生産者としては1人になってしまった、高倉ダイコンの立川太三郎さんの取組を紹介。
八王子市川口の伝統野菜として栽培されている「川口エンドウ」
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川口エンドウは、草木弘和さんが一人で守っていたが、福島さんも手伝っている。

今年は、来年からの栽培になるが、濱中俊夫さんが栽培してくれることになったことから、草木さんから濱中さんにタネが贈呈された話を前段に話した。
全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会が東京で行われた時に、江戸東京野菜の取り組みを発表されたことを紹介。
荒川区の尾久宮前小学校が実施している青茎三河島菜の取組。
更には、「種を通して命が今日までつながってきた野菜」が伝統野菜だということを、江東区立第五砂町小学校が実施している砂村一本ネギのタネの贈呈式についても紹介した。
この度、「まちむら交流きこう」からの派遣により、新たな出会いがあり、新たな情報を戴いた。
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講演の最後に、福島さんが、今後八王子地区で江戸東京野菜を取り組む場合は、お手伝いをする旨の話があったことから、
早速、反響があり、八王子市教育委員会保健給食課給食担当の原麻岐さんから「はちおうじ食育かるた」の写真を送っていただいた。
何でも「はちおうじ食育かるた」は、2年半前に小学校全校に各8セットずつ配布し、現在各校で教材として活用しているばかりか、市の食育のイベントなどでもかるた大会の形で実施し、広めているという。
森代表からは、「高倉小学校では、6年生が高倉大根を育て、種を取り、高倉大根は(たくあん漬け)にして、みんなで美味しく食べているます。」と云う情報を寄せてくれた。
また、栄養士さんが学校に戻って話したところ「川口えんどう」を栽培したいと云う希望校があったとか・・・。
ありがたい話しだ。
学校給食では、今後地場野菜利用の拡大に、アドバイスを欲しいという話も戴いている。