2013年夏に、奥多摩町丹三郎の千島国光さんに頼んで、小金井を活動拠点にするNPO法人ミュゼダクリの皆さんを、川苔山のワサビ田に案内してもらったが、そのことは当ブログで紹介している。
今年は、江戸東京野菜コンシェルジュ協会として、ワサビの花が咲くころに、産地見学を企画したらと役員会で提案したら、前回参加された方々から賛同いただいたので、募集等を上原恭子理事にお願いした。
10日前の8日に、募集人数が10名程度と少ないのでコンシェルジュ資格取得者から優先的に案内を配信したようだ。
案内には
「4月18日(土)奥多摩ワサビ圃場ハイキングのお知らせ・・・・。
鳩ノ巣駅に集合し歩いて奥多摩ワサビの圃場に到着、園主さんの案内で圃場見学、大竹会長の解説とその場で収穫したワサビを鮫皮おろしですりおろして東京から持参するマグロにつけて試食していただき、収穫した奥多摩ワサビはお土産です。」というもの
(雨天中止、前日昼頃にメールで連絡。)
集合:JR青梅線鳩ノ巣駅改札口
(車は不可、電車は30分に1本位しかないので遅刻厳禁です。)
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これまで、千島さんのワサビ田に行く場合は、車で行くのだが、人数が多くなった場合の配車が難しいので、歩いて行ける場所を考えていた、それが鳩ノ巣から30分程の、西川沿いのワサビ田だ・・・。、
皆さん遅れてはと、予定の時間前に集まっていた。
今回、16人の参加だが、自転車での参加が3人。
ベテランの上原大典さんは渋谷から、田無の矢ヶ崎宏行さんと新倉大次郎さんは初めてのツーリングなので7時に出発し、昭島で上原さんが追いついたという。、
携帯で連絡が取れて、青梅まで来ているとかで、徒歩組はスタートした。
ご案内を戴く、千島わさび園の千島国光さんも、来てくれていた。
お世話になります。
千島さんには、先日も取材で貴重な時間を割いていただいて、ご迷惑をかけた。
JR鳩ノ巣駅から下を走る国道411号線に出てから右に折れ、鉄橋の下をくぐって北に向かって、西川線林道を歩き始めた。
30分ほど歩いたところが、当初予定していた棚田で、
何年か前、料理研究家の林幸子先生など、江戸ソバリエの先生方をご案内したところだ。
千島さんに相談した時に、ここの上の方は収穫してしまったから、更に上の方を案内すると云っていた。
確かに上の方は定植したばかりだが、美しい棚田が、杉の木々の間に臨むことができた。
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道すがら、林道脇には栽培を放棄したワサビ田(写真左下) があり、ワサビの花が間近に見ることができたので、参加者は盛んに写真を撮っていた。
また、西川の渓流を利用したワサビ田(写真左上) は、塾生のワサビ田だという。
塾生とは、ワサビ栽培の担い手の育成と栽培技術の伝承のため、「奥多摩わさび塾」が開催され、千島さんたちが、奥多摩式ワサビ栽培法を指導していて、その塾生たちのワサビ田だという。
千島さんは、軽トラで案内してくれたが、すでに1時間を経過していた。
何度か休憩をとりながら登って行ったが、鳩ノ巣駅近くでは、散り始めていた山桜も、上では雑木に混じった桜が満開だった。
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御衣黄桜ではないようだが、薄緑色の桜(写真右上) も咲いていた。
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千島さんは、西川線林道の脇に軽トラを止めて、そこから林道をそれて、歩いて杉林を登り始めた。
80歳を過ぎた千島さんは毎日ワサビ田を見回っていることから健脚で、先頭を歩いていた。
杉林を上り詰めたところで、今度はワサビ田への下り坂、そしてのり面をロープを頼りに進んでいく小路。
眼下数十メートル下には、渓流が流れていて、足のすくんだ参加者もいた。
12時に、海抜700m程の目的地、ワサビの棚田に到着した。
千島さんが作業を頼んでいる方が2人、ワサビの花を積んでいたが、我々を迎えてくれた。
参加者の中には、今年1月に石神井でお会いした、和食の料理人・石井公平さんもみえていた。
江戸東京野菜コンシェルジュ講座の入門編に来られて、より興味を持ってくれている。
上原さんから、鮫皮の「山葵おろし」を持ってきてくれと云うので持参したが、石井さんはそれを受け取って、千島さんが抜いてくれたワサビをおろして、参加者に配ってくれた。
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花の咲いたワサビ田を目の前にして昼食となった。
お弁当と飲み物は、各人が持参することになっていたが、料理人の石井さんは、いなり寿司をたくさん作ってくれていて、皆さんに配ってくれた。
ワサビいなり寿司が美味しいですよ!、と云って差し出してくれた。
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参加費は2,000円、お土産の、自分で抜いた「葉付きワサビ」と、「マグロの刺身」と「ひしゃしる」。
「マグロの刺身」を食べてから、写真を撮っていないことに気が付き、上原さんにメールで送ってもらった。
いただいたメールには、写真が添付されていた。
「築地深川の鮪赤身は、前日にお店にうかがってこのイベント用に赤身の良い部分をカットしていただき、当日朝圃場までの持ち歩きのために角造りにし、1人分ずつ個パックしました。」
「江戸東京野菜コンシェルジュ協会のイベントなので、鮪と収穫仕立ての奥多摩ワサビの他にも、江戸東京野菜を使ったお料理をもう一品と用意したのは、「ひしゃしる」言う山形県置賜地方の郷土料理。
干し椎茸・干し貝柱・ニンジン・打豆などを煮たものに、ゆでた青菜(せいさい)などの葉ものを混ぜ合わせたもの、今回はそろそろ収穫も終わりになる矢ケ崎農園さんのノラボウ菜の茎の部分を入れてみみました。」とあった。
矢ヶ崎さん、新倉さん、上原さんの、自転車組は、林道の軽トラの所に自転車を乗り捨ててきて追いついた。
何でも帰りは自転車を輪行袋に入れて青梅線で戻るとか。
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奥多摩ワサビのことを皆さんに解説することが役目なので、全員が見える場所に移ってそこから、奥多摩式ワサビ栽培法について、説明を行った。
最後に、千島さんに間違っているところがありましたら、ご指摘くださいと、お願いしたところ「間違いありません」と明確に言っていただいた。
今回、森戸伸行さん(前東京都農住都市支援センター専務) が参加してくれていた。
森戸さん(写真下右端) は昨年任期満了で退任されたが、「江戸東京野菜探訪バスツアー」を毎年企画してくれて、亀戸ダイコンと小松菜の収穫体験実施する等、これまで江戸東京野菜を応援してくれていた。
食事をした後は、千島さんの指導で、ワサビの収穫体験だ。
1人ひとり順番で指定のワサビ田でワサビを抜いたが、しっかりと根を張っていて、思いのほか抜くのに苦労をしていた。
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葉付きのワサビはなかなか手に入らない。
皆さん千島さんから、葉や茎の食べ方を学んでいた。
この時期の葉や茎は香りもいいし、辛さもあり、そして柔らかくて美味しい。
無農薬だから8月を過ぎると葉は虫に食われ、また硬くなり、この時期のワサビの葉は利用価値が高い。
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お土産も出来たところで、帰路についたが、途中の難所はロープを頼りに一歩一歩慎重に・・・。
千島さんに聞くと、ワサビを出荷するには20〜30kgのワサビを背負って、この細い道をロープを頼りに、西川林道まで運ぶのだそうだ。
林道からワサビ田まではモノレールの設置が欠かせないが、設置希望が多くて中々順番が回ってこないのだと云う。
皆さんお土産のワサビを、今晩はどのようにして食べるか、楽しみにしているようでもあった。
お天気に恵まれ、とても有意義で楽しいツアーでした。
また、山歩きが苦手な私をサポートしていただきありがとうございました。助かりました。
お陰様でワサビはお醤油漬けにしておいしくいただきました。
ブログ拝見いたしました。
いろいろ詳しく状況がわかり、思い出しつつ楽しく読みました。
私もブログに書きました。簡単なブログですがよかったらご覧くださいませ。
http://ameblo.jp/f127/entry-12017361528.html
取り急ぎお礼とご報告まで。
とまつゆうこ