その後、地元のJA東京あおばでは、早稲田ミョウガタケを食べる企画を実施したと云うので、メニューについては送って戴いたが、どれも美味しそうだったので、一度食べてみたいと思っていた。
そんなところに、早稲田大学の早田宰教授からメールを戴いた。
「早稲田みょうがプロジェクト」では、井之口喜實夫さんの協力によりこれまで早稲田鶴巻町の天祖神社を初め早稲田地区の小学校などに定植をしてきたが、一連の作業も終わったことから、井之口さんと早稲田ミョウガタケを食べようという。
願ってもないことなので、日程調整を行い、早田先生も、光が丘まで来ていただけるということで、先日の夕刻、ホテルカテンツァ光が丘Jシティー.VIGOに集まった。
ホテルカテンツァ光が丘Jシティは22階建で、この辺りでは突出した高層ビルで、現在、江戸東京・伝統野菜研究会の事務所として使っている練馬の実家も、J.VIGOからは眼下に望める距離だ。。
早春の味覚、早稲田ミョウガタケは、2月から出荷が始まるが、井之口さんのお宅では3つ目(最後) のムロが開き、順調に供給されていると聞いている。
ホテルカテンツァ光が丘との交渉は井之口さんにお願いしたが、メニューについても生産者のお願いだけに、石川総料理長も、JA東京あおばが企画した時の料理を出してくれることになった。
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同ホテルの和食、洋食、中華の、それぞれのシェフが提案したメニューを石川総料理長がコース料理にまとめあげたもの。

同Jシティー.VIGOは、夏には生ビールの飲み放題をやっていて、ビールは色々と取り揃えている。
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飲み物は生ビールで、早田先生と一緒に端から飲むことになった。
早稲田ミョウガタケステイック、早稲田ミョウガタケのドレッシング添え
《早稲田ミョウガタケステイック》
早稲田ミョウガタケの皮をむき、氷水にひたす。
《早稲田みょうがドレッシンク》
ベーコンをみじん切りにしてよく炒める。B
早稲田ミョウガタケをみじん切りにして塩をもみこみ、水をよくきる。C
エキストラヴァージンオリーブオイルとタイムをステンレス容器に入れ、4時間湯せんして炊く。
冷ました後AとBとCを合わせ、塩、胡椒で味を整える。
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ミョウガタケの産地での市場出荷は、普通葉を切り落とした後、半分に切って、発泡スチロールのトレーに入れて出荷している。
したがって葉は市場では見ることができないが、井之口さんは、切ることで荷痛みがするからと葉付きで出荷している。
したがって、料理人たちの新たなアイディアが生まれている。
早稲田みょうがスティクの葉を食べたが柔らかくて、香りも良く美味しくいただけた。
早稲田ミョウガタケとオニオンのスープ グラチネ
早稲田ミョウガタケと糀屋三郎右衛門の有機味噌を使ったメルバトースト添え
《田楽味噌》
鍋にみりんを入れアルコール分をとばし、練馬有機味噌と砂糖を混ぜながら火を入れる。
《メルバトースト》
早稲田ミョウガタケの皮をむき、みじん切りにして少量のオリーブオイルでソテーして田楽味噌を入れてよく混ぜる。
一度軽めに焼いたバケットにぬり、粉チーズを振ってもう−度焼く。
《早稲田みょうがとオニオンのスープ》
ミョウガタケとオニオンの千切りを数時間ソテーして、コンソメを入れて煮込み、塩、胡椒、砂糖で味を整える。
スープに早稲田ミョウガタケの皮をむきソテーしたものをスープに浮かせ、粉チーズを振り焼き色をつける。
早稲田ミョウガタケの吹き寄せ玉子
《早稲田ミヨウガタケの吹き寄せ玉子》
@玉子を割りほぐし、みじん切りした早稲田ミヨウガタケを入れる。
A合せ出汁を沸かし、少しずつ線を描<ように@を入れる。玉子が固まったらすぐにまきすにあけ、形を丸く整える。
《飯蛸旨煮》
@飯蛸の□ばしを取り、霜降りする。
A合せ出汁を沸かし、飯蛸を入れてさっと煮る。
B飯蛸に火が通ったら取り出して、合せ出汁を冷まし、冷めたら飯蛸を入れ−晩寝かせる。
《天豆密煮》
@豆はそうじして皮をはずす。
A蜜を沸かし、天豆を入れて弱火で含ませる。天豆に火が通ったらそのまま氷水で冷ます。
早稲田ミョウガタケ入り信田巻
《早稲田ミヨウガタケ入り信田巻》
@干瓢はボイルして戻しておく
A油あげを半分にひらく。
B早稲田ミヨウガタケを油あげの縦と同じ長さに切り、芯にして巻いていく。
C干瓢で2か所ほどけないように結ぶ。
D合せ地を合わせ、沸いたら信田巻を入れ、15分弱火で煮たら完成。
※菜の花は根の近くが固いので半分くらいの長さに切り、ボイルしておく。
《竹の子土佐煮》
竹の子を食べやすい大きさに切り、−度ボイルする。
ザルにあげ、合せ地を沸かしたら竹の子を入れて弱火で20分間煮る。
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孟宗竹の竹の子(筍) は江戸東京野菜のひとつだ。
孟宗竹は、日本にはなかったものだが、中国の揚子江流域の江南竹が、薩摩の島津藩が取り寄せ、江戸幕府に献上したのが始まりで、江戸の孟宗竹は目黒のタケノコと呼ばれていた。
牛フィレ肉のステーキ早稲田ミョウガタケの味噌ソース
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肉にするか魚にするかで、聞かれたが、井之口さんは魚(鯛) にしたので、写真を撮らせてもらった。
早稲田ミョウガタケと小海老の塩味あんかけ焼きそば
@焼きそばを鍋で両面焼き、油をよくきる。
A早稲田ミヨウガタケは斜めに切り、赤ピーマンは細切りする。しめじは根を切っておく。
B小海老の背わたを取ってから、薄い下味をつけ、片栗粉をつけて120℃の油で揚げる。
7分ほど経ったら野菜も油に通す。
C鶏ガラスープを鍋に入れ、味を整えてから油に通した小海老と野菜を加えます。
水溶き片栗粉でとろみをつけて胡麻油で香りをつけて完成。
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食べる時にあんをかけて頂くなど、最後のひとてまを自分ですることが、味をひきたてくれる。
練馬ブルーベリーのクランブルタルト 小泉牧場のアイスクリーム添え
練馬にもブルーベリーのもぎ取り園があちこちに出来ている。
小泉牧場は、23区内にただ1軒大泉に残る牧場だ。

現在、早稲田みょうがに関わっているのは、JA東京あおば、成田重行先生のNPOおいしい水大使館、飲食店等、新宿区、早稲田大学商店街連合会、新宿区、小・中学校、練馬区、早稲田みょうが栽培農家と、関係者が増えているが、今後の対応などについて、早田先生、井之口さんとで意見交換をさせていただいた。
コーヒー
後関晩生小松菜のロールサブレ
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井之口さんは、東京の食材にこだわる、押上「よしかつ」の佐藤勝彦さんに依頼されて、栽培が始まった、伝統小松菜の「後関晩生種」を、谷藤孝一パテシエが焼き上げ、同ホテル1階の洋菓子「ポンパルファン」で販売していると、帰りにお土産に戴いた。

右から、洋食の土屋智広シェフ、谷藤パテシエ(ポンパルファン担当部長)、早田教授、井之口さん、1人おいて、石川総料理長、本橋徹部長(外商・婚礼G担当)で、写真は同店の見学正直店長に撮ってもらった。
春の早稲田ミョウガタケ、秋のミョウガの子と、年2回、早稲田みょうがを楽しめるだけに、今度は秋に新たなメニューを食べに来たいものだ。