今年の1月に、NPO農の未来ネットの「サロン学習会」でお話をさせていただいたが、農業と市民とを結ぶ農業体験や大学生のインターシップを行っていて、立教など大学生も参加しているというので、それなりのパワーポイントを作って行った。
しかし、当日は指導者の方ばかりで、学生の参加はなかった。
先日、NPO農の未来ネットの田沼繁事務局長からメールを戴いた。
立教大学の大山利男准教授(経済学部経済政策学科長) が、江戸東京野菜の話を聞きたいというので時間を割いてほしいと云うもの。
今度こそ、学生さんに江戸東京野菜を伝えることができるのならと、同大池袋キャンパスに伺った。
大山先生からは、キャンパスマップが送られてきていて、タッカー門を入った12号館で待ち合わせた。
同大には早めに着いたので、校内をぶらぶら、キャンパスマップに記されていたわけではないのに、
吸い寄せられるように、立教学院の創立者でキリスト教に基く教育を理想とした、チャニング・ムーア・ウィリアムス主教像の前に・・・・。
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ウィリアムス主教像を背にして12号館に向かう左手がタッカーホールで、その壁際には、立教大学の創設者ヘンリー・セントジョージ・タッカー主教の胸像が・・・
12号館の前で、大山先生から声をかけて戴いた。
伺うところでは、同大経済学部では、NPO農の未来ネットに参加して、東久留米市南沢の篠宮農園で都市近郊農業を学んでいるプロジェクトと、東京の伝統野菜を学ぶプロジェクト、更に、校舎に絡まる蔦の花から蜜を集めようという、都市養蜂のプロジェクトがあるという。
今回、呼んでいただいたのは東京の伝統野菜を学ぶプロジェクトの皆さんで、
写真の左から大山先生、山本翔太さん、大竹、照屋志歩さん、不動裕太さん、そして写真を撮ってくれたのは田内陸夫さんで、皆さん経済学部の3年生。
何でも、豊島区が発行して全所帯に配布する「広報としま」に、豊島区の伝統野菜の雑司ヶ谷ナスを紹介できないかと云う事のようだ。
有難い話だ。
昨年の,2014年10月21日号では,廣江ゼミが豊島区内の「銭湯」を特集したそうで,今回は大山ゼミが引き継ぐのだという。
江戸東京野菜の中でも、同校がある豊島区の伝統野菜・雑司ヶ谷ナスの特集が出来ないかと云う事のようで、
江戸東京野菜の書籍も読んでいただいているようだ。恐縮です。
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皆さん用に、パワーポイントを作って行ったが、事前に質問なども戴いていたので伝統野菜の定義から入った。
固定種と交配種の話、伝統野菜は不味くてなくなったのではなく、流通に乗らなくなったからで・・・
味はそっちのけで、揃いの良い改良から始まった、そして、栽培しやすい耐病性品種など・・・・
その後、匂いを薄める、軟らかい、甘い・・・の改良が進んでいること。
したがって復活して食べると、美味しいと・・・・。
また、大量に作って消費地に売り込むものでもない、産地に食べに来ていただく、東京のおもてなし食材だということなど・・・。
大学生の取り組みとして、東京家政大学の七福神漬の商品開発。
同じ六大学の早大では、早稲田ミョウガ捜索隊を、学生たちが結成した話と、ミョウガタケの試食会。学生たちの面白がり企画などを紹介して、皆さんを刺激した。
雑司ヶ谷ナスの復活は、2011年に豊島区立千登世橋中学校で取り組んでいただいたが、最近では豊島区立西池袋中学校が必須授業で栽培している。
農家では、練馬区大泉の加藤和雄さん、練馬区石神井の榎本多良(かずよし)さん、練馬区三原台の荘光男さん等、6名が栽培している。
レシピは、NHK妄想にほん料理でお馴染みの料理研究家・林幸子先生に考えて戴いたが、
南大塚の小倉庵・安藤誠さんがメニューに加え、今年も食べられる。
雑司ヶ谷ナスを、天皇 皇后両陛下に召し上がっていただいたホテルカデンツア光が丘では、和・洋・中の料理も作られている。
大山先生からは、雑司ケ谷ナスの栽培をしたいというので苗を用意した。
池袋キャンパス内で、プランター栽培を始めるようで、今後当ブログでも注目をしていきたい。
尚、同ゼミには「農」のある暮らしづくりのアドバイザーとして(一財)都市農地活用支援センターから派遣された。