2015年05月30日

府中市立本宿小学校で地元の歴史に残る「府中御用ウリ」の栽培が始まった。


昨年から府中市立本宿小学校では、府中の歴史に残る御用ウリの栽培を地元の農家石川孝治さんの指導のもとで行ってきた。

昨年は、園芸クラブのグループが栽培をしてきたが、同市の歴史に残る作物だけに、1部の生徒が取り組むのではなく、学年として対応をお願いしてきた。

今年から同校に着任した松下雄太校長のご理解もあり、4年生3クラス(118名)が、視聴覚室に集合した。




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4年の学年主任三田先生から、紹介を受けて授業を行った。

ウリ科の野菜について、生徒達に聞いてみる
何人もの手をあげる

江戸の頃の、甘いものが少なかった時代に、マクワウリは喜ばれ、
農家はマクワウリを籠に入れ背負って売りに来たことなどの情景を映像で説明。


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同市に残る「武蔵府中国府台勝概一覧図」の一部をアップで見せる。
「御瓜畑」の右奥に「小野神社」の文字。
「御瓜畑」は連作障害もあるから、毎年府中宿の、本町、番場、新宿と是政村の適地から畑は選ばれるが、
同校は番場に位置することも。

上の画像をクリックする
武蔵府中国府台勝概一覧図」の全体を見せて、

「六所宮」と云われた「大国魂神社」と「御瓜畑」、そして「小野神社」(府中市)の位置関係から、この年の「御瓜畑」の場所がわかりそうだ。

ただ、2代将軍秀忠が造営再興した武蔵国一之宮小野神社(多摩市)とも思え、調べてみる必要がある。

信長、秀吉など戦国武将が真桑瓜を好んだことから、家康も関東で真桑瓜の栽培地を探していた。

関東総鎮守「六所宮」のある府中の地は、多摩川の畔にあり、遠く富士山も眺められる地が気に入った。
秀忠は美濃の真桑村から、真桑ウリづくりの名人を、毎年呼び寄せてつくらせた。

御瓜畑は竹矢来で守られ、脇に小屋が建てられて百姓庄左衛門と、百姓久右衛門が栽培管理を行ったと、市史にある。




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ウリの定植指導は、地元西府の石川孝治さんが受けて戴いた。

この時11時半だったが、手前の生徒は、日陰に植えていた。
菜園の脇に太い木があり、午後からの日当たりは期待できない。

上の画像をクリックする。
石川さんは学校が指定した菜園を耕してから、生徒達が定植をした。

尚、同校には「農」のある暮らしづくりのアドバイザーとして(一財)都市農地活用支援センターから派遣された。



追録


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武蔵国の総鎮守大国魂神社。

上の画像をクリックする
「総社六所宮」の額。
境内の一角に、「府中市立ふるさと府中歴史館」

館内に「武蔵府中国府台勝概一覧図」が拡大されて展示されていて、
先に紹介した「御瓜畑」の絵があった。
posted by 大竹道茂 at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 江戸のマクワウリ各種
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