荒川区観光振興課の三宮捺湖さんから6月中旬にメールをもらった。
三宮さんには、荒川区が三河島菜の栽培を依頼している都立農産高等学校で一昨年お会いしている。
何でも、今年度の栽培に当たり、事前に江戸東京野菜の勉強をしたいという希望があるので、
荒川区が主催して、同校農業科園芸部の生徒を対象に講演と意見交換を行いたいから、協力して欲しいとのこと。
これまで、都立農業系の高校では、2年生が課題研究で始めた都立園芸高校、全国大会の会場となった都立農芸高校、地元の伝統野菜「府中御用ウリ」栽培の都立農業高校、ベツタラ漬けの都立瑞穂農芸高校と、それぞれ講義を行っているが、
都立農産高校には、まだ行っていなかったので、伝統野菜は、歴史や文化をきちんと学ぶことが基本だから、喜んでお引き受けした。
同校には、後藤哲校長の時代に、江戸東京野菜の栽培をお願いしに来たが、定年退職され、
昨年、並川直人校長が着任されていたが、まだご挨拶に伺っていいなかった。
江戸東京野菜の三河島菜の栽培についてのお礼を申し上げ、更に、同校地域内の江戸東京野菜には、伝統小松菜や、亀戸ダイコン、三河島枝豆等14品目(千住一本ネギ。金町コカブ。寺島ナス、シントリ菜、谷中ショウガ、汐入大根、砂村三寸ニンジン、砂村一本ネギ、足立のつまもの、青茎三河島菜、本田ウリ) もあり、これらに対しても理解を戴きたい旨の、お願いをした。
また、校長室では、これまで担当された佐々木希彰先生の異動に伴って、本年、都立園芸高校からこられた農業科主任の小野寺伸樹教諭を紹介された。
荒川区の観光振興課主催で開催された「三河島菜勉強会 in 農産高校」は、三宮さんの司会進行で始まった。
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開会に当たり、同区観光振興課の中野猛課長の挨拶で始まった。
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東京の伝統野菜「江戸東京野菜」が置かれている現状、
また、三河島菜の復活への経過などについてお話した。
江戸東京野菜は、固定種にこだわっていて、それは、季節限定の作物であること、
特に、青茎三河島菜は、荒川区の歴史文化を伝える野菜(固定種) で、旬を伝える野菜であることなども、伝え、関係資料もお渡しした。
資料によれば、「幕府時代には、青茎だったが、明治初年頃に改良により白茎になったのであろう」とあり、
東京府農業試験場に残る三河島菜の細密画は、改良された白茎で、それが三河島菜として定着していたことから、誤解を避けるため青茎三河島菜で登録された。
帰り際、校長室で、これまでの園芸部の取り組みを、映像で見せていただいたが、小野寺先生の指導の下で、目標をもって取り組んでいた。
今後の活躍に、大きな期待をしたいものだ。
園芸部の生徒代表から、Nohsan Cookiesと、低温仕込み「かめさん味噌」をお礼に戴いた。
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生徒の皆さん、ありがとうございました。
並川校長先生からは、「生徒・教員にとっても有意義な講義を拝聴できました。」とのメールを戴き、
7月10日付けブログに、校長先生が勉強会の様子を掲載していただきました。
荒川区のホームページでも、紹介していただいた。