第2回『新宿御苑で学ぼう!江戸東京野菜講座』が25日13時から、新宿御苑インフォーメーションセンター2階レクチャールームで開催された。
陽射しの強い中、国民公園協会新宿御苑総務部の本荘暁子さんのスペシャル苑内ガイドは11時から希望者の皆さんを日陰の多い、母と子の森から日本庭園のコースを選んで皆さんを案内していった・・・・。
私は、新宿門を入ったところで、皆さんと分かれて逆の大木戸休憩所の方に向かった。
講座の中で「新宿の農業」を紹介するが、内藤家の下屋敷があったと云う玉藻池の辺りを紹介するために、写真を撮りに行ったのだ。
イギリス風景式庭園とフランス式整形庭園とはこんもりとした木々によって区切られていた。
昨年、新宿四谷区民センターで、内藤家の17代当主の内藤頼誼氏に伺ったことだが、初代内藤清成は、家康から23万坪を拝領した。
しかし、広すぎた。屋敷は新宿御苑大木戸門近くの、玉藻池周辺で、それ以外は、小作に出していたという。
15時10分から、上原恭子理事の「食材としての江戸東京野菜」
当日は、真黒ナス(福島秀史さんが栽培)
雑司が谷ナス(練馬区石神井の野坂亮太さん栽培)
寺島ナス(西東京市の矢ケ崎宏行さん栽培)
【生で食べ比べ】
早生真黒ナス、雑司が谷ナス、寺島ナス
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【試食会場は、「レストランゆりのき」に移して行われた。】
内藤カボチャの冷たい和だしポタージュ
蒸した内藤カボチャに鰹と昆布のだし・豆乳・塩を加えて和風ポタージュに仕立てたもの、内藤カボチャの味わいを生かすためにだしの味わいは控えめに、2種類の塩のみで調味した一品です。
寺島ナスのバジル味噌添え
半割で素揚げした寺島ナスにバジル味噌を添えた一品、甘味噌にたっぷり加えたフレッシュバジルがピッタリ合います。
寺島ナスのキャビア風
元々はフランス料理の寺島ナスを使ったナスのディップ、カリカリバゲットにたっぷり乗せて目をつぶって食べればキャビアを食べていると感じられる、寺島ナスの良さを生かした一品です。
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今回は、夏休みも始まって2週目だったり、厳しい暑さだったりで、参加者はいつもの3分の1だったが、皆さん熱心な方ばかりで、各テーブル毎に意見交換が行われていた。
サプライズで、ゆりのきの伊藤秀雄総料理長が、内藤カボチャのパウドケーキと、同店で人気の内藤トウガラシアイスを一口振舞ってくれた。
久しぶりに齋藤尚子さんにお会いした。
昭和女子大生の時に、江戸東京野菜が勉強したいと指導教官と一緒に、東京都農林水産振興財団を訪ねてくれ、お引き受けしたことがあった。
卒業後は、栄養士として活躍していて、イベント先で会ったことがあったが、もう一度江戸東京野菜を勉強したいと云っていた。
ようやく時間が取れたようで、今後情報を提供していくつもりだ。
講座の中で、タネの出所について、農業生物資源研究所の話題を出した。
「蔓細千成」「砂村三寸ニンジン」等、当時どれも一袋5,700円だったが、最近申請したら570円になっていたという話をした。何故安くなったのかは知らなかった。
講座終了後、参加されていた遺伝資源の国際条約がご専門の山本昭夫さんが、「ジーンバンクの配布単価のダウンは国際条約に入ったのが理由です」と教えてくれた。
何でも、条約には一昨年10月に入ったそうで、食料及び農業のための植物遺伝資源に関する国際条約というもので、和訳テキストがあると教えてくれた。
その12条3の(b)において、基本的に無償(有償でも最低限の実費的なものに限る)で配布せよとの規定があり、大幅な配布単価のダウンとなったという。
尚、在来作物研究会誌SEEDに掲載された山本さんの記事(vol12p20-21)を許可を得て転載する。
山本さんからは、29日30日の子ども霞が関見学デーイベントガイドの案内を戴いた。
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鎌倉で だいこん料理の店を経営する『福来鳥』の女将も参加してくれた。
新たな企画を展開したいと相談があったので、それではとご案内したものだが、そのうちに食べに行ってみようと思っている。
日本伝統食文化協会の袖山洋子代表理事も参加していただいた。
5月に有楽町の交通会館で行われたイベントでお世話になったが、
その後江戸東京野菜に注目していただいていて、ご自身のネットワークの皆さんにも紹介してくださっている。ありがとうございます。
NPO法人自然農あたい代表理事の國井孝昭さんも、来ていただいた。
新宿区役所の屋上菜園の指導の他、多彩な活動を展開していて、新たな企画をするときには江戸東京野菜コンシェルジュのメンバーを紹介しようと思っている。