八王子の夏の特産として人気のある「八王子ショウガ」の生産者が集まってグループを結成したことは、当ブログで紹介している。
会長に八王子市加住在住の村内米吉氏が決定したが、今月26日に、江戸東京野菜推進委員会が開催され、JA八王子からは「八王子ショウガ」が追加申請されることから、八王子に定着したいきさつを聞きたいと、
多摩・八王子江戸東京野菜研究会の福島秀史代表に伝えていたが、JA八王子の田中伸晃指導広報課長に、村内会長との日程調整をしていただき、雨の中、福島代表とお話を聞きに伺った。
八王子ショウガの畑を見せてくれるというので、お住まいから滝山街道を渡った南側にあるショウガ畑に案内してもらった。
村内さんは、若い頃は頼まれれば1000束でも、荷を作っていたが、今では体力的に半分ぐらいが限度・・・・。
また連作障害対策としては、5年は畑を回す必要があり、そんなに広くは作れないとも・・・・
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村内家に伝わる「八王子ショウガ」を抜いてお土産に戴いた。
JA八王子加住支店で待ち合わせをしたが、JAの田中和敏部長も忙しい中、田中課長と来てくれた。
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八王子ショウガについては、昭和初期に八王子市加住で栽培が始まったとあるが、
伺うところに寄ると、会長の村内米吉さんのお祖父さん和助さんの代から始まっているので80年以上経過していると云う。、
そもそもは、近所に住む森田弁吉さんが、あきる野市にある二宮神社の生姜祭りで、梨を売っていたがその年は雨で客も少なく、どの店も早仕舞い、隣りでショウガを売っていた埼玉の方から来た人から、「このショウガは柔らかいから」ともらってきたものを、和助さんに届けてくれたという。
農業に熱心な和助さん、当時は、田圃と養蚕の桑畑で1町ほど作っていたが、根の付いた葉ショウガを養生して種ショウガをつくったという。
寒さに弱いショウガを保存するため、裏山に横穴を掘って、種ショウガを保存するなど、苦労があったようだ。
その種が、年と共に美味しいショウガとして広まり、現在八王子市では11名の生産者が栽培している。
押上「よしかつ」の佐藤勝彦さんが、八王子ショウガを栽培している中西真一さんの畑に、当ブログで紹介した、女流写真家の高橋淳子さんを連れて行っていると、携帯に連絡が入ったので、終わったあと、村内会長のお宅に寄ってもらった。
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佐藤さんは、村内さんから大きな西瓜ももらった。
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村内さんの畑では、自家用だと云っていたが、色々と栽培していて、胡麻も栽培をしていた。
佐藤さんは、胡麻を栽培している農家が少ないので、収穫したら分けてほしいと交渉していた。
後に佐藤さんからのメールでは「私にとってあの畑は宝箱のようです。」とあった。
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村内さんからいただいた八王子ショウガは柔らかく美味しかった。
かつて滝山街道沿いの加住地域は、水田と屋敷回りに畑が作られているのどかな田舎の印象があった。
昭和40年代初め、あきる野に東京サマーランドができると八王子インターからの車で、土日の滝山街道は渋滞が慢性化するようになっていたが・・・。
滝山街道に添ってのどかな景観を作っていた水田の上に、今やバイパスの新滝山街道が出来て、辺りの景観は大きく変わった。