和食の料理人石井公平さんからメールをもらったりのは、6月だったか、
探していたお店が西武池袋線大泉学園駅の南側、線路沿いに見つかったとかで、9月に開店するのだという。
石井さんが、江戸東京野菜の入門講座を受講されてから情報交換をしていたが、石神井の三宝寺池の近くの、練馬区立「ふるさと文化園」でお会いしたことがあった。
8月1日付の案内をいただいたのは、7月の末だった。
石井さんは奥多摩ワサビの収穫体験にも参加されているから、江戸東京野菜コンシェルジュ協会の皆さんも、良く知っている。
開店前にお祝いと激励に伺おうと、上原恭子さんにまとめ役を頼んで、石井さんとの調整をお願いしていた。
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本日の献立には、地元の野菜の中に江戸東京野菜も入っていて、生産者も紹介されていた。
参加されたのは、納所二郎理事長、福島秀史氏、上原恭子氏、齋藤朝子氏、竹内すみれ氏
新倉大次郎氏、矢ヶ崎宏行氏、野坂亮太氏で、遅れて園畑厚子氏。(順不同)
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お店の売りは、「出汁」。
店に設置してあるのが、大田区の下町工場エムエム食品の「鰹節スライサー」。
この機械、世界一硬い本枯れ節を世界一薄く削るをモットーに作り上げたもので、
何でも、個人店としては、都内初設置だと云うから、石井さんの「こだわり」が伝わってくる。
カツオの血合い抜き本枯れ節(左)と、ネジマグロの血合い抜き本枯れ節の食べ比べを、絹ごし豆腐で味わった。
新取菜(シントリ菜) のお浸し
長芋ソーメン
長芋、そうめんカボチャ、オクラ
新取菜に掛けられた出汁が優しい味。
関西では鰹節を作る過程で何度か燻した荒節を使うが、関東では本枯れ節が使われている
。
江戸の始め、関西から荒節を船で運んできた。船倉に積んだ荒節にカビが生え、何度拭き取っても、生えることから、江戸に着いたときには、もう食べられないと思われたが、カビが荒節の乾燥を助け、固い鰹節の本枯れ節が出来ていた。
鉋で削って食べてみると美味しいことから、江戸では本枯れ節が食べられるようになったと云う。
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お酒は、焼酎の「百年の孤独」をいただいたが、料理の味が引き立つ。
先付
内藤カボチャの茶碗蒸し
お椀
雑司ヶ谷ナスのすり流し
雑司ヶ谷ナスは野坂さんが栽培したもの
すり流しは好きで、得意な料理のひとつだという。
鱧たたきと本鮪
つまものに、江戸東京野菜の、紫芽と花穂、早稲田ミョウガ、、
奥多摩ワサビ
早稲田ミョウガは、矢ヶ崎さんの栽培したもの。
前に聞いたが、修行は「つきぢ田村」で、三代目田村隆さんの指導を受けたそうで、後日、ラー・エ・ミクニで、三代目にお会いした時に、石井さんの話をしたら、大勢いる弟子の中でも印象が強く、すぐ思い出して「宜しくお願いします」と・・・、さすが弟子思いだ。
凄い機械を探し出したものだと「鰹節スライサー」について聞いたら、「つきぢ田村」が使っている築地の鰹節屋でメーカーを教えてもらったとか。ご縁がある。
煮物
冬瓜と金町コカブ、煮穴子
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メニューに無いが、江戸東京野菜の金町コカブは、矢ヶ崎さんが栽培したもの。
自慢の出汁が優しい。
揚げ物
松茸と新生姜、無花果の天ぷら。
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新生姜は谷中ショウガで矢ヶ崎さんが栽培しているものだ。
メニューに無いのが、滝野川大長ニンジンのおろぬきが乗っていた。
滝野川大長ニンジンは、12月20日過ぎが収穫期の、お正月のお節用だが、
このような使い方も良い。
香りが良かった。
サラダ
牛シャブサラダ
サラダに使われたルッコラとラディッシュは、矢ヶ崎さんが栽培したもの
石井さんは、前に上原さんに矢ヶ崎農園に連れていってもらったとかで、
数日前に独りで野菜を買いに行ったそうだが、メニュー用にシントリ菜やルッコラ等は購入したが、江戸東京野菜コンシェルジュ用に、矢ヶ崎さんの勧めもあって、
金町コカブ、早稲田ミョウガ、谷中ショウガ、滝野川大長ニンジンのおろぬきを入手。
自家製梅干し
梅は、南大泉の高橋長之助さんが栽培したもの
上の画像をクリツクする食事
新レンコンとジャコの御飯。
止め椀
青唐と赤万願寺の味噌汁
甘味
葛切り
みんな満足のようだった。
石井さん、ご馳走さまでした。
「小料理 石井」
03−4283−1430
練馬区東大泉 5−36−14
西武池袋線大泉学園駅 南口を出て左に線路沿いを直進、徒歩3分
営業時間
ランチ 11:30〜14:00( lo13:30)
夜 17:30〜22:00( lo21:30)
「ご来店の際は電話にて予約をお願いします」