2015年11月03日

更科蕎麦と江戸野菜を味わう「更科堀井 秋の会」が盛会に開催される。


9月初めに、「江戸の食文化を愛する活動を推進するため」として、江戸ソバリエ協会のほしひかる理事長とご一緒して、麻布十番の「総本家更科堀井」に伺ったことは、当ブログで紹介している。

総本家更科堀井の九代目堀井良教氏、料理研究家の林幸子先生、江戸ソバリエ協会、そして江戸東京野菜コンシェルジュ協会が一体となってやることへの、期待がお互いにあった。





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ほしひかる理事長(写真中下)が、この会の主旨を述べてから、九代目堀井氏からお店の紹介があり、続いて、江戸東京野菜の食材について、お話をさせていただいた。

その後、林幸子先生のメニュー紹介、という流れで進められた。


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九代目は、「上から目線でもいけませんから」と、しゃがんで話し始めた。

当日、配布された資料によると、信州更級出身の先祖・清右衛門は布屋を営み麻布の上総国飯野藩の屋敷にも出入りしていた。
清右衛門は蕎麦打ちが得意で、飯野藩七代藩主保科正率の勧めでそば屋を始めた。

寛政元年(1789)、清右衛門は創業により布屋太兵衛を名乗り、店名は、出身地信州「更級(さらしな)」に飯野藩藩主保科氏の一字をもらって「更科」としたのだという。

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当日のそばは、信州産ではなく、北海道上川郡弟子屈町産の、「キタワセ」だと入口に貼ってあった。





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料理研究家の林幸子先生、最近ではNHKの「妄想ニホン料理」で活躍している。
林先生にはメニューについて解説してもらった。

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メニューは、この時期、栽培している、滝野川牛蒡、滝野川人参、内藤南瓜、しんとり菜を、林先生にお伝えしてそれで作っていただいた。

尚、御献立は、ほし理事長の奥様に書いていただいた。






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【江戸野菜 三点盛】として
江戸東京野菜の滝野川ゴボウの「コンフィ」

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小平市の岸野農園(岸野昌さん)で栽培している「滝野川ゴボウ」





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【江戸野菜 三点盛】として
滝野川大長ニンジンと、早稲田ミョウガを
「バーニャカウダソース」でいただいた。

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西東京市の矢ヶ崎宏行さんが栽培した、滝野川大長ニンジン。
早稲田ミョウガは、練馬の井之口喜實夫さんが栽培したもの。

早稲田ミョウガは、すでに旬は終わっていて「名残」、
それも井之口さんに無理を言って、畝を掘って探してもらった。

2月に開催する「冬の会」では「早稲田ミョウガタケ」を愉しんでもらえるだろう。

そして、持ってきたのが「東京ウド」の花。
これについては、先日、矢ヶ崎農園に伺ったことを紹介している。





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会場には、江戸東京野菜を使ったイタリアンランチを食べるイベントを開催している郷家さん(江戸東京野菜コンシェルジュ・写真左) も見えていた。

7日には江戸東京野菜を使って「優しく聴いて 美味しく食べる」イベントを企画している。

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会場には、内藤とうがらしの普及を推進している成田重行先生もみえていて、内藤とうがらしの普及の現状や蕎麦との関連についても熱く語られた。

また、食の情報を動画配信している「フ―ドボイス」の新田慎一社長とカメラマンの井上俊さん(写真右下)、料理事業本部長のもりおかまりこさん(フードコンサルタント)が、取材に入った。

写真右下には、高野美子さん(江戸東京野菜コンシェルジュ)も来てくれた。
高野さんは江戸東京野菜を使った料理教室などを実施していて、当ブログで紹介している。

江戸ソバリエ・江戸蕎麦料理研究会」のお仲間で、蕎麦打ち名人の寺西恭子先生(写真左下の奥の席右端)、江戸ソバリエ・ルシックの松本一夫さん(写真左下の奥の席右から2人目)も見えていた。

帰りがけ、江戸ソバリエ・ルシックの森川洋一さんと名刺交換をさせていただいた。
早大OBだそうで、早稲田ミョウガに興味を持っていただいたので、早稲田ミョウガを取り巻く情勢についてお伝えした。

また、鎌倉の大根料理店「福来鳥」の女将さとうエダさんも見えていて、成田先生の前で聞かれていた。





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【内藤南瓜の蕎麦掻雑煮】

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「内藤カボチャの汁」に蕎麦がきとシントリ菜添え

シントリ菜は西東京市の矢ヶ崎さんが栽培したもの。
内藤カボチャは、小平市の岸野さんが栽培したもの。





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【滝野川人参の葉の掻揚】
掻揚は塩で頂いた。

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そば屋ならではの掻揚はボリューミー






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【滝野川牛蒡 鋳込みフライ】
滝野川ゴボウの芯をくり抜いて、粒マスタードを詰め込んでいる。

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【滝野川人参 更科冷掛】
本来更科堀井には冷掛はないが、
林先生が作った冷掛は薄味の出汁が美味しかった。






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【更科蕎麦二八と人参の二色盛】
更科堀井の看板商品、季節の代わりそばだが、
メニューには無い滝野川大長人参を使った二色盛

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季節の代わり蕎麦

同店せいろのさらしなは白く透き通ってつなやかなのが特徴。
何でもそばの実の中心部分だけを挽いた粉でつくる贅沢なもの。

更科そばは甘い汁で食べるが、
更科堀井は「あま」「から」2種類の汁が用意してあるのが特徴。






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江戸そばの御三家は「更科」「藪」「砂場」で、
更科は都内に60店ほどあるそうだが、その多くは、
繁盛していた同店にあやかって付けられたものだという。

尚、同店の直営店は伊勢丹立川店内にある。





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【内藤南瓜 更科饅頭】
林先生は、はじめ饅頭をイメージしていたが、お洒落なものになった。


次回は、冬の会は2月24日(水)に開催する予定。






posted by 大竹道茂 at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | そぱ・うどん・ソバリエ
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