上野にあるホテル水月は森鴎外の居宅が売りで、これまで何回かお邪魔している。
そもそもは、まだブログを書いていなかった2007年に農協観光の紹介で、中村菊吉社長にお会いしているが、当時の森山和博総料理長(全国日本調理技能士会連合会常任理事)に江戸東京野菜を説明している。
その後、同ホテルは、JATA(日本旅行業協会)の「ツアー・オブ・ザ・イヤー2009」に輝いたことを紹介した。
最近といっても、2012年3月になるが「野菜を楽しく学んで応援しよう!」「がんばろう東北! 復興応援ツアー」で、伺った。
その後、森山総料理長に変わって大河原実総料理長(全国日本調理技能士会連合会常任理事)が来られた。
森山さんからも、後任を宜しくとの電話をもらったし、大河原さんからも就任したとの電話を頂いていた。
久しぶりに、中村社長から、江戸東京野菜について、改めてお話を伺いたいという電話を頂いた。
しかも、この時期の江戸東京野菜を入手したいというので、江戸東京野菜の栽培農家に信頼のある、東京野菜STYLEの阿部千由紀さんにお願いした。
大河原総料理長と、鴎外宅の蔵を改造した「蔵の間」の前で、
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鴎外が名作「舞姫」を執筆したという「舞姫の間」で、中村社長(写真右)と、
蔵の間での、江戸東京野菜の試食会は、中村社長に大河原総料理長、営業部の中村友美さん、
そして、(株)エイエイピーの首都圏営業本部・小泉竜夫副部長が出席した。
小泉さんは、先月日比谷図書文化館でお話した「今、楽しめる江戸東京野菜の魅力」を聞いてくれていて、そんなことを中村社長に話したとかで、今回参加されたようだ。
伝統土垂小煮上げ、内藤かぼちゃ金鍔
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伝統土垂は小平の岸野昌さんのお宅に伝わる「土垂」(里芋)。
280年の歴史がある土垂は、お父さんが我が家の芋が一番美味いと、自慢の芋で、大河原総料理長も太鼓判を押してくれた。
岸野さんの内藤かぼちゃは金鍔に。
旬菜
伝統小松菜と浅蜊の煮浸し(右上)、
亀戸大根、馬込三寸人参おから酢焚き(左中)
馬込三寸人参と亀戸大根の膾(右中)
芯取奈と湯葉の胡麻和え(中中)
拝島葱の焼寿司、伝統大蔵大根と馬込三寸人参の柚香包み、
馬込三寸人参の天麩羅(左下)
滝野川牛蒡と穴子の有馬煮(左上)
亀戸大根と馬込三寸人参 ふぐ皮香り和え(右下)
皆さんと懇談をしながら、お料理に箸を伸ばす。
大河原総料理長の、丁寧な料理作りが伝わってきて、美味しい料理を食べる幸せを感じる。
皮剥江戸野菜包み、白雪鮪、帆立焼霜作り、勘八銀皮作り
雪輪大蔵大根、熨斗大蔵大根人参、駒大蔵大根
上の画像をクリツクする。
お正月などに一品。
熨斗大蔵大根人参に、海老と三河島菜が使われていたが、
この時期の青茎三河島菜は結構大きいが、シャキシャキした
茎も美味しく食べられる。
駒大根は、伝統大蔵大根をかつら剥きをした大根の手仕事が素晴らしい。
品川蕪菁蒸し
焼物
大蔵大根ステーキ、拝島焼葱、滝野川牛蒡金平、鮑
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拝島ねぎ保存会の鈴木勇作会長の拝島葱は甘くておいしかった。
伝統大蔵大根のステーキの上には鮑が、そして滝野川牛蒡の金平が・・・
おおきなお肉に覆われているが、その中に拝島葱、芯取菜、水菜、
滝野川牛蒡笹掻きが隠れている。
江戸野菜雑炊、玉子餡、
香の物
江戸野菜菜っ葉 根菜麹漬
マスクメロン、苺
雪輪蕪菁、梅人参、南瓜ういろう、牛蒡煎餅
(江戸野菜を使って)
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内藤かぼちゃの肉質は、西洋カボチャとは違い、ういろうを初め、茶碗蒸し等にすると、甘さが薄い分上品なお料理になる。
大河原総料理長のお料理をいただきながら、中村社長には、2012年以降の江戸東京野菜の取り組みなどつてお話をさせていただいた。
2013年6月にフランスの大統領が国賓として来日した時に、江戸東京野菜が出されたこと。
2012年にはまだ30品目だったが、その後12品目も増えていて、JA東京中央会がオフィシャルとして江戸東京野菜を管理していることなども・・・。
美味しい江戸東京野菜のお料理を頂き、今後のご活用をお願いして席を辞してきた。
中村社長ありがとうございました。
大河原総料理長、今後とも江戸東京野菜を宜しくお願いいたします。
小泉副部長(エイエイピー) は、クリエイターらしく、江戸東京野菜を活用した新たな発想が生まれた様だった。