八王子市立みなみ野小学校(石代俊則校長) の4年生が取り組んできた、八王子市の伝統野菜「高倉ダイコン」と「川口エンドウ」の栽培等が一段落したところで、来年取り組む3年生に対して、4年生がプレゼンテーションを行った。
現在、4年生も3年生も3クラスあることから、各クラス毎に同じクラスを招いて行った。(すでに4年3組(河南聡学級)は済んでいた。)
4年生の各グループは、「江戸東京野菜」を含め、栽培等に取り組んできた「高倉ダイコン」「川口エンドウ」を知らない3年生に分かりやすく伝えることができるか、原稿作り、原稿は推考を重ね、発表練習など充分な時間をかけてきたようだ。
4年2組(中村祐貴子学級)では、3年2組の生徒を4年生の教室に招いて行われた。
各グループ共に、分かりやすく説明した後、説明したことをクイズにして、3年生に問いかけた。
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グループの中には「江戸東京野菜」全般にわたって、調べ学習も行ったグループもあった。
テレビのニュースショー宜しく、スタジオからの問いかけに、川口エンドウを栽培しているみなみ野小学校の畑から中継レポートする記者とのやり取りを、寸劇にまとめたグループもあった。
3年生からテレビを見ているようで、面白かった、と感想が述べられた。
4年生たちは、グループごとに並んで発表の様子を見ながら順番を待っていた。
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高倉大根の成長の様子を説明するグループ。
高倉ダイコンを干し大根にする縛り方を一生懸命に説明する生徒と、各グループ共に特徴的な発表内容だった
3年生は、4年生の発表を真剣に聞いていて、出されたクイズを手をあげて答えていた。
正解すると、正解した生徒達から歓声が上がり、出題した4年生は手ごたえを感じた面持ちで、3年生と一体となった授業だった。
先輩の発表に、感動した3年生もいた。
大きな声で、つっかえることなく説明する姿に、自分を重ねあわせて、すごいと感動し、手を上げて感想を述べた3年生もいた。
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クライマックスは、4年生から、江戸東京野菜の写真が掲載されたカレンダーと、4年生が採種した「川口エンドウ」のタネが、3年生の代表に手渡され、
「私たちが頑張って採った種です。大切に育ててください。」の言葉が添えられた。
午後からは、4年1組(斉田清子学級)の教室に、3年1組の生徒を招いて始まった。
このクラスは、3年生のために、自分たちの椅子を用意した。
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3年生たちから質問も沢山出た。それは真剣に聞いているからに他ならない。
質問の多くは4年生が即答していたが、中にはグループで相談して答える場面、また、「そこまでは調べていません」など、率直なやり取りは好感が持てた。
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説明も分かりやすく工夫されていた。
長くて太い高倉ダイコンをみんなで協力して抜いた感動をそのままに、実演して見せたグループもあった。
又、川口エンドウの収穫のポイントを説明し、大きな川口エンドウの莢をつくって、中の豆を見せてくれた。
みんな、「高倉ダイコン」と「川口エンドウ」の取り組みが忘れられない強烈な思い出となっているようだった。
瓶に入れた川口エンドウのタネを、3年生に回して見せていたが、1人ひとり興味深く見ていた。
最後に、大切に育ててくださいの言葉と共に、4年生から3年生に川口エンドウのタネと、江戸東京野菜のカレンダーが手渡された。
今回のプレゼンは、3年生達が、4年生をリスペクトするいい機会になったようだ。
終わった後、斉田先生から感想を求められ、福島代表と一緒に4年生に対して、自信に満ちた発表態度、3年生に知ってもらおうとわかりやすく説明した内容などを評価し、3年生に手渡した種は、これからみなみ野小学校の歴史と共に伝えられていくことを願っていると・・・。
高倉ダイコンの収穫で採種用に選んだ大根は、小学校の校庭に面した日当たりのよい菜園に植えられていた。
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抜いた当時の葉はそのままだが、新しい元気な葉が芽生えてきていた。
今月22日に、3年生が行う川口エンドウの種まきの見本にするため、先生が発芽試験をしていて、芽が伸び始めていた。
3年生は、種まきをした後、2月に畑に定植し、4年生に進学してから、現在の4年生が学んだことを行うことになる。
みなみ野小学校の取り組みには、全面的に多摩・八王子江戸東京野菜研究会の皆さんが協力して栽培復活に取り組んでいて、
今回も、八王子の伝統野菜を普及するためのユニークなTシャツで、福島代表(江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事)と八幡名子さん(5期 江戸東京野菜コンシェルジュ)が、協力をしていた。