2016年01月23日

山合のインターを下りた、大分農業文化公園で伝統野菜を守る人と出会う。


急に、大分に行くことになった。
大分は現役の時に行ったきりだから、14年振りになる。

大分で思い出す伝統野菜は「カボチャ」だ。
日本のカボチャは、もともとは渡来したもので「日本の野菜 青葉高著作選T」には、

「天文10年ポルトガル船が豊後(大分県)に漂着し、同17年(1548)藩主大友宗麟の許可を得て貿易を始めたが、この際カボチャを献じたのがわが国のカボチャの最初としている。そしてこれはシャム (タイ)の東のカンボチャ国で産したものであったのでカボチャと呼んだ。」とある。

調べてみると、JR大分駅駅前にあった大友宗麟の像は、駅前の整備工事で一時撤去されていたが、昨年2月に北口駅前の歩道に設置されていると聞いたので寄ってみた。





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上の画像をクリックする。
宗麟の像は、キリシタン大名として威風堂々としたもので、歩道に描かれた世界地図を眺めている。

そこから海に近い、神宮寺浦公園にもあるというので探したが、時間が無くて探しきれなかった。

宗麟が南蛮貿易を行っていたことから「南蛮貿易場跡」の碑もあるようだ。

2013年8月だったか、新宿の伝統野菜を普及している成田重行先生が企画してJR東中野駅の、ホームからみえる「ポレポレ坐」で大道芸のイベントがあった時、大分県のお隣、豊前市の後藤元秀 市長が、ポルトガル船が宗麟に献上したカボチャが伝わっているという特産の「三毛門カボチャ」を持参され見せて頂いたことがあった。


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国東半島の案内を見ていたら、世界農業遺産に指定された地域があると言うので出かけた。

宇佐別府道路を走っていたら、大分農業文化公園ICがあったので下りたが、十分な下調べをしての行動ではなかったので、同公園も世界遺産の一部かと思って入った。

平日の10時過ぎだからがらんとして、お客もまだいない、スタッフの方に、世界農業遺産について教えてほしいとお願いすると、世界農業遺産展示コーナーがあるというので案内していただいた。
資料を用意してくれて、ビディオをセットしてくれた。





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同館の入り口に、大分の伝統野菜の看板が設置されていて、4種類の伝統野菜が実証栽培されているとあった。

親切な対応なものだから、名刺を出して東京で伝統野菜をやっていると話しかけると、驚かれて、私も伝統野菜をやっているのと名刺を取に行った。

同公園の施設管理班の松成さつきチームリーダー(写真左) で、もう1人、企画営業班の安部ゆかり研修館チーフ(写真右) も飛んできてくれた。

これが宗麟カボチャだと云って見せてもらったが、豊前の三毛門カボチャを豊後に里帰りさせて、宗麟カボチャと命名して栽培しているようで、

松成さんが栽培して、季節には実証展示をして見せているという。
安部さんは食べ方で、収穫された宗麟カボチャの料理の仕方や、レシピを作ったりして普及しているという。

お2人は野菜と文化のフォーラムが実施する「野菜の学校」にも行ったことがあると云っていた。

仕事をやりくりして、2015年2月に栃木の伝統野菜の時に、勉強しに来たそうだが、スタッフの皆さんにお世話になったと話していた。

思いついてたまたま寄ったところで、思いもよらない出会いがあったわけで
伝統野菜に取り組んでいると、伝統野菜は人を呼び寄せてくれる、としみじみ思った。




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先を急ぐからと、世界農業遺産の田染荘(たしぶのしょう) への行き方をお聞きして農業文化館を後にした。

二車線の道は水田と山際に農家が集落をつくっているような静かなところをしばらく走った。

途中の集落に豊後高田の支所があったので世界遺産の場所を聞いたが、大大的に宣伝しているのではないので田染荘の看板があったらその辺りで聞いてくれという。

駐在所があったので聞こうと思ったが、留守にしていたので少し戻って田染荘銘酒処に入って、奥さんに伺うと、案内用に作った地図を出して、他にお客さんがいたが、親切に店の外に出てきて山の方を指刺しながら教えてくれた。

結構有名なお店らしく、地酒が取り揃えられていてひっきりなしにお客は見えていた。
宇佐ぼうず「道」の字がラベルになった焼酎があった.
季節限定商品で大分本格むぎ焼酎、全麹27度とあり、飲みやすそうなので思い出に買い求めた。






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千数百年の昔、国東半島が6つの郷に分かれていた頃は原野だったが、743年の墾田永年私財法の成立によって、この地を豊かな水田地帯にしようと、農民や宇佐神宮が尽力して水田が生まれ、水田は宇佐神宮の荘園となり、田染荘が誕生したという。

ほたるの館には、平成20年、皇太子殿下行啓記念碑が建っていた。

平成22年には「田染荘小崎の農村景観」は、国の重要文化的景観に選定されたという。





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棚田の上の方に溜池のようなものがあり、そこから流れ出た山口川が小さな滝を作っていた。

上の画像をクリツクする
ピンボケになってしまったが、集落のはずれに民話説明板が設置されていた。
後日、松成さんに聞いてみたら、豊後高田市内の「ほとけの里の民話説明板」は、設置当初は48カ所も掲示されていたようで、

同市教育庁の大山琢央主任が、資料を送ってくれたが、34号線に沿って何ヵ所かあった。知っていれば行ってみたかった。
大山主任資料ありがとうございます。

素晴らしい取り組みだ。
江戸東京の農業説明板」のように、一つひとつがどんな民話なのかも知りたい、これも観光資源だから。





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山道を走っていたら「風の郷市場」という小さな直売所があり、寄ってみたら、唐辛子(大分県山香産)のリース(田邊守生さん)350円や、乾燥したカボチャ等珍しいものが出ていた。
「道の駅」等、これが直売所の魅力だ。

この先はまた・・・・


posted by 大竹道茂 at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
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