寛文年間、有楽町の数寄屋橋のたもとに発祥した市が京橋に移り、京橋大根河岸青物市場として、築地、銀座、日本橋などの老舗や都内の青果店を顧客に発展してきた。
昭和10年施行の市場法改正により築地市場に移転し、近年では業務筋、スーパーマーケットへのシェア拡大、小口買い出しへの対応の充実を図ってきた。
しかし、建物の老朽化、施設の手狭さなどから、施設の移転を模索してきた。
その市場が今年の11月に再度、築地から豊洲へ移転して、近代的市場となってお目見えする。
これまで築地の東京シティ青果には、江戸東京野菜の普及拡大に尽力いただいていた。
毎年、JA東京グループの東京都農住都市支援センターが主催して「江戸東京野菜探訪バスツアー」を、京橋大根河岸青物市場跡からスタートしているが、昨年も、東京シティ青果の石川勲会長に、大根河岸のお話をしてもらっている。
今年11月7日に向けて、豊洲市場の開場準備が着々と進んでいることは報道等で聞いている。
JA東京中央会の島田幸雄部長が、築地の東京シティ青果に行いくというので、豊洲市場の話を聞きたくて同行させてもらった。
新交通システムのゆりかもめの市場前駅
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当日は、中央会の島田部長と五十嵐匠さんが東京シティ青果を訪問。
石川会長にご無理を言って機会を設定だたいたが、鈴木敏行社長、藤田寛専務、青木満取締役総務部長にご出席をいただき、鈴木社長自ら説明を頂いた。
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新市場のついては、石川会長と青木総務部長が、車で案内頂いた。
現在は勝鬨橋を渡って晴海通りから新市場に向かったが、環状2号線が開通すると2.3キロになり時間は短縮される。
青果棟へはスムーズな搬入、搬出ができるような動線で、トラックでの搬入は3階にプラットホームが設けられている。
場内は商品の鮮度を保持するコールドチェーン(温度管理)がなされ、すでに機材も取り付けられていた。
これによって、商品の鮮度保持とともに、ほこりや外気温、排ガス、小動物の害等を遮断し衛生管理が徹底されている。
豊洲新市場には、青果棟の他、水産棟、水産仲買棟が建設されるが、ゆりかもめの市場駅前からは歩行者デッキで結ばれる予定だとか。
世界最大級の市場には見学コースがもうけられる。
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見学者は場内に立ち入ることはできないため部屋から見下ろすようになる。また、施設が広いため中程に渡り廊下がもうけられている。
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青果棟の隣には、大駐車場が設けられ、反対側には搬入等の待機するスペースも用意されている。
また、3階には、安全、安心な物流施設が予定されている。
荷捌きスペースと連動し、売り場と一体化したレイアウト。
広々とした事務所スペースにはカーペットが敷かれ、IT機器用なのかコンセントが設置されていた。
また、1階には、仲卸売場の施設(写真左下) も出来ていて、1階が店舗、2階がそれぞれ事務所になっている。
現在、築地に店を出している仲卸のスペースは全て確保されていて、店の場所も決定しているという。
大都市東京の大市場が、あと10ヵ月、間もなくベールを脱ぐ。
石川会長、青木部長、お忙しいところありがとうございました。