2016年02月04日

「江戸東京野菜と加賀野菜」〜消費者を育て、生産者を支える仕組みを考える〜が金沢で開催される。



先日、金沢大学の皆さんの勉強会に招かれて、金沢に伺った。

東京では前日の晩から雪が積もるという予報だったので、雪に弱い都心の鉄道が止まらなければいいがと心配していて、5時に目が覚めたが、小雨だったのでほっとした。

途中新幹線は、雪の中を走っていたが、雪深いと思っていた金沢は、何日か前に降った雪が日陰に僅か残る程度で驚いた。





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今回お招きいただいた「在来種と食を考える会」事務局の冨吉満之先生(写真左)と、初めてお会いしたのは、先生がまだ金沢大学にいた2014年に遡る。

4月だったか、江戸東京野菜の話を聞きたいと云うので、青山の喫茶店でお会いした。

江戸東京野菜の取り組みと、各品目の種苗管理の方法について、栽培された野菜の販売先とPRなどの状況について、また、様々な野菜の「ブランド化」についてなどをお話した。

その後、2015年3月に予定された金沢での勉強会に伺うつもりでいたが、冨吉先生が熊本大学に転勤されたので、延期となった。

そのころ、香坂玲准教授が江戸東京野菜の栽培現場を見たいと来られたので、井之口喜實夫さんのお宅と、白石好孝さんのお宅に案内したことは、当ブログで紹介している。

その後、7月には、冨吉先生と香坂先生が、「伝統野菜の今 〜地域の取り組み、地理的表示の保護と遺伝資源〜」を発刊していて、当ブログでも紹介している。

そんな経過があって、昨年暮れに勉強会の日程が一年越で決定した。


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「江戸東京野菜と加賀野菜」
〜消費者を育て、生産者を支える仕組みを考える〜

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始めに、昨年の暮れ、石川テレビが、「ロバートのかがやきマルシェ」で、加賀野菜と江戸東京野菜をテーマにした番組を放映し、源助大根の松本充明さんが、江戸東京野菜の栽培農家を訪ねてきた、ことから入った。

尾張から導入された練馬ダイコンのタネが全国に伝わった中で、加賀野菜の源助大根は、在来の練馬系打木大根との自然交雑であると、金沢市農産物ブランド協会のホームページ「歴史と現状」にある。

また、加賀野菜の「たけのこ」は、薩摩の島津公が幕府に献上した孟宗竹を、前田公が当時の将軍に頼んで、江戸から2株の孟宗竹を持ち帰ったものだという。

加賀野菜が江戸東京野菜と深い関係にあることを紹介した。

加賀の文化は、江戸と似ているところがある。あらゆる文化を上手に取り入れてきた。
伝統野菜もその1つで、源助大根、たけのこばかりか、金時草もそれで、亜熱帯の沖縄ではハンダマと云われる在来植物だから、もともとあったものではなく、熊本の水前寺菜を導入したと聞いている。




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「流通業界からみた加賀野菜」は、丸果石川中央青果(株)の岡嶋啓介常務取締役。

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丸果石川中央青果は、金沢市中央卸売市場に入荷する青果物の卸を商っていて、観光的には金沢の近江町市場が有名だか、ここは消費者個人を対象にした総合市場で、野菜や鮮魚を販売しているが、加賀野菜を販売する八百屋さんも出店していると・・・。

加賀野菜は15品目が金沢農産物ブランド協会が定めている。

伝統野菜が金沢市だけで15品目も残っているのは立派なものだが、販売となると、人気の五郎島の「さつまいも」と「加賀れんこん」で販売価額の7割、加賀太胡瓜を含めて8割となっている。

これら3品に共通しているのは、品質の高さ、食味の良さ、産地も増産に取り組んでいるという。

その他、2割が残りの12品目になっていて、期間が限られた収穫期などから、販売にはご苦労があるようだ。

例えは、「たけのこ」は、早掘りの京都、鹿児島産のたけのこなど、他産地のたけのこが出回り、加賀野菜のたけのこが出回る4月末〜5月中旬のピーク時には、食べ飽きた感があって、販売には苦戦しているという。

まだ加賀野菜には認定されていないようだが、「加賀みの瓜」と云うのがあると聞いた、多分ルーツは「美濃の真桑瓜」の事だと思う。

江戸東京野菜に加えた、「府中御用瓜」と「鳴子瓜」のルーツと同じと思うが、生産者は一軒になってしまったという。

金沢一本ネギは松本地方から伝わったそうだが、関西は葉ネギ文化で、京都の奥座・加賀は九条ネギ文化と思ったが、根深ネギ文化だった。

愛知県の越津ネギも根深ネギで、ネギの文化圏も調べると面白い。

かつて加賀野菜については、「野菜の学校2010」で、小畑文明氏からお話を聞いたことがあるが、岡崎常務は一歩踏み込んだ現状の話をしてくれて、非常に参考になった。




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休憩時間の後、香坂准教授から新制度の地理的表示の観点等のコメントがあった。
香坂先生は、12月末に、新刊書 「農林漁業の産地ブランド戦略〜地理的表示を活用した地域再生〜」を編著で出版している。


初めに江戸東京野菜コンシェルジュ育成の取り組みについて、10分ほど補足説明をさせて頂いたことで、何人かの方からご質問も戴いた。

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その後、先生の指名で、JA金沢市蓮根部会宮野徹副部会長(写真)、金沢市農産物ブランド協会西尾明彦事務局次長、農事組合法人ラコルト能登島洲崎邦郎専務理事、風のわさびの松風産業・風一代表の皆さんからからも各報告がされた。

参加者は40数名だったが、会場ては、石川県農林水産部農業安全課の吉秋斎課長補佐、JA金沢市蓮根部会小島英誉販売部長、金沢大学理工学域長の加納重義教授、金沢市保健局の長井直子管理栄養士、加賀能登食べる通信の鴻野志帆副編集長の皆さんとも名刺交換をした。

帰りがけ、香坂先生から濱田厚史金沢市副市長に、講師として紹介いただいた。

尚、今回「在来種と食を考える会」の要請により、 (一財)都市農地活用支援センターから「農」のある暮らしづくりアドバイザーとして派遣された。

追録


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終ってから香坂先生、冨吉先生によって、意見交換の会が持たれた。

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参加されたのは、風のわさび生産者の・風一代表、オーストラリア国立大学の河合史子さん、
香坂ゼミの、内山愉太博士研究員、梶間周一郎さんが参加された。

風さんは、白山市白峰でワサビ栽培を行っていて、白山わさびの生ワサビの販売と加工品の製造販売を行っている。
特に、在来の白山わさびを採種しながら栽培を続けているという。

また、河合さんのご実家は、東京の小平とかで、今度、江戸東京野菜の栽培現場を視察したいというのでご案内するとお伝えした。

内山さんには、今回の会場設営ではお世話になったが、ブログに掲載した写真も撮っていただいた。

梶間さんは2年生だそうで、農地と景観について研究しているというので、JA東京中央会が実施している、「東京「農」の風景、景観コンテスト」の資料を手配した。

冨吉先生からは、3月17日に熊本で開催される、第一回在来種研究会(熊本大学薬学部 総合研究棟 2F多目的ホール)に招かれていて、すでに「農」のある暮らしづくりアドバイザーとして(一財)都市農地活用支援センターからの派遣指示書は来ている。



posted by 大竹道茂 at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
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