昨年の夏から始まった、鎌倉の佐助稲荷神社に伝わる古事「源十郎、弥十郎」にある大根探しは、
鎌倉の大根料理店「福来鳥」の、オーナーさとうえださんの思いに呼応した方々が、市民運動としての広がりを見せて、鎌倉の海岸、由比ヶ浜に何百年ものあいだ生き続けていたハマダイコンを確認した。
全国的には、救荒作物として凶作時には食べられていたもの。
その後、拾ってきた種を、佐助の試験圃場に蒔いて試作をしているところで、採種も行っている。
1月には、鎌倉野菜の販売拠点「鎌倉市農協連即売所」に山森金雄組合長を訪ね、栽培していただけるか、お願いしたところ、好意的なお返事を頂いている。
これまで、当研究会では地域の歴史文化を伝える伝統野菜は、地元の小学校での食育授業に結び付けている。
鎌倉の事は鎌倉の方々に伺わないとわからないので、さとうさんにお任せしていたが、松尾崇鎌倉市長に面会を申し込んでいたようで、時間が取れたと連絡を頂いた。
写真左から、府川七郎氏(鎌倉だいこん未来研究クラブ 栽培)、栗川開さん(慶応大学SFC学生)、尾下千秋さん(絵本塾出版社長)、鷲崎あづささん(鎌倉だいこん未来研究クラブリーダー)、さとうえださん(福来鳥オーナー)、松尾市長、大竹、
御園真倫子さん(鎌倉だいこん未来研究クラブ PR(広報))、佐藤さん(鎌倉だいこん未来研究クラブ)、千年太郎さん(四谷菜園の会)、若月さん(鎌倉だいこん未来研究クラブ)のみなさんで要請を行った。
松尾市長と名刺交換をさせて頂いたが、名刺は、形は名刺だが、巻物の様な形態。
松尾市長は1973年鎌倉生まれの、鎌倉育ち、鎌倉市議、県議を経て、第22代鎌倉市長、現在2期目とあった。
差しさわりの無いところを紹介するが、最後に「みんなが愛し、次世代に繋げるまちへ」とある。
心強い!。
すでにさとうさんがこれまでの経緯をプリントして、市長室にお渡ししてあるので、様子はご理解いただいているようだった。
鎌倉にあったこの貴重な大根は、鎌倉の歴史・文化と共に「次世代に繋ぐ」もので、それを鎌倉市立小学校の生徒に栽培してもらい、その種を次年度に伝えていくことなどを提案し、食育授業を口頭で要請した。
現在、取り組んでいる東京の事例としては、
地元小中学校の生徒が栽培した亀戸大根で収穫祭を行い、区民と一体の中で10数年、毎年盛大に行われている。
昨年から始まっている、足立区の伝統野菜・千住ネギの栽培は、近藤区長も一生懸命。
新宿区立西新宿小学校の生徒が、内藤カボチャの取り組みを新宿駅前でPRしている。
小学生達が品川カブを持って地元品川神社に集まった。濱野区長も普及に尽力。
等の事例もある。
松尾市長には充分に時間をとってお話を聞いていただいた。
松尾市長ありがとうございました。
伝統野菜の持つ教育的価値については、ご理解いただいたようで、
早速、さとうさんの元へは、同市教育委員会から電話を頂いた、4月になったら具体策の打ち合わせを行う予定となった。
佐助の試験圃場は、花が満開。
暮から咲き始めた、鎌倉大根は寒い時期はミツバチが受粉を助けてくれたようだが、温かくなり、あちこちで菜花が咲き始めた今では、ミツバチが回ってこないのか、ほとんど結実していない。
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周辺に、花の形が十字の十字花科植物(アブラナ科)がある場合は、処分するように、クラブの皆さんに伝えた。
鎌倉大根物語の絵本作りはスタートしている。
松尾市長の面会に先立ち、当日は、絵本塾出版の尾下千秋社長も打ち合わせに行っていたが、皆さんで鎌倉市役所に伺った。

鎌倉に着いたのは14時になっていたが、
同店のメニュー「今日の大根セット」を用意してもらった。
春らしい、大根ちらし・スープ・ふろふき大根で、
それ以外に、鎌倉ビール漬大根に、つくねも、美味しかった。