2016年03月27日

リストランテ・ミヤモトで「くまもとふるさと野菜」や「ひご野菜」の料理を堪能した。


熊本市民をはじめ、県内の栽培農家、行政、種苗会社、流通業者、そして熊本大学の教員を始めとした研究者等、200名からの参加を集めたフォーラムは、盛会裏に終了した。

19時から、フォーラムを支えたスタッフの皆さんが、宮本けんしんオーナシェフのRistorante Miyamotoで、熊本の食材で作ったお料理を頂くことになっていたようで、私にも声がかかった。

お店は、今回宿泊していた熊本東急REIホテルからも近いところだった。

Ristorante Miyamoto
TEL096-356-5070(火曜定休)


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宮本シェフは、持田成子さん(野菜ソムリエミミュニティ熊本・代表)等とフォーラムが終わった後、すぐ店に戻られて、会場準備に取り掛かってくれていて、会場は整っていた。

フォーラムでの宮本シェフの発言でもわかったが、熊本県内をくまなく回って、地方野菜を生産する生産者とトコトン語り合い、その思いを受け止め、また、野菜の特徴を見極めて創作料理をつくっている。

熊本で生産される食材への思いは、並大抵ではない。

農林水産省2011年度「料理マスターズ」
くまもと「食の大地」親善大使
阿蘇地域世界農業遺産推進協会顧問
熊本県観光審議会委員
第53回熊本県農業コンクール大会「農業貢献賞」
ARTISAN club〜アルチザンクラブ〜会長




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水前寺セリ(ひご野菜・熊本市)

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はなやさい天草1号(天草地方)
熊本インゲン(ひご野菜・熊本市)


「はなやさい 、花甘藍とも云われ、昭和の初めにシンガポールから天草に持ち込まれたもの」




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サラダ玉ねぎ(水俣市)
弓削瓢甘(玉名市)、
不知火・デコポン(宇城市)


「これまで、地方野菜として細々と栽培していたものが、我々料理人にとっては、大変貴重で魅力的にみえる、

それをきちんと評価し、料理にすることで、出口の見える、付加価値の高い野菜に生まれ変わるんで、生産者は、皆さん元気になるんです。」と・・・。






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網田ネーブル(宇土市)
塩トマト(八代市)
ひともじ(ひご野菜・熊本市)
水田ゴボウ(菊池地域)


「伝統野菜はここにしかない、貴重な資源です。

我々の業界は、付加価値の高い、貴重な資源を求めているし、そのような食材を食べたいと云うお客様も、増えているんです・・・」と





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赤崎からいも(伝統野菜・津奈木町)
オオデッチ(トウモロコシ・阿蘇地域)
黒皮カボチャ(ひご野菜・熊本市)


「若い人たちの中には、甘いものが美味しいという、味覚の画一化がしてきているのではないかと、心配している。美味しい味が似てくる。

フランスの哲学者が、食文化が途絶えると国が亡びると云っている。

私も行っていますが、フランス、イタリアでは昔から味覚の教育を料理人たちが行っているんです。」





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あか根レンコ(在来種・氷川町)


レンコンは、栄養繁殖で昔からの命がつながってきたものだが、このあか根は、風貌が魅力的で、野性的な魅力があり、食べてみたくなる。





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フォーラムで宮本シェフは、珍しいから皆さんに見せようと、熊本長ニンジンと熊本ネギを持参して、会場の皆さんに回して見せた。

写真左、熊本長ニンジンと熊本ネギを生産している清正農園の園主、西孝浩さんは、長ニンジンもネギも宮本シエフに良く使ってもらっていると云っていた。

西さんには、一昨年有楽町交通会館でお会いしているので、親しくお話をさせて頂いた。

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熊本長ニンジン(ひご野菜・清正農園)
いまは少なくなった長ニンジンの特徴を生かして、パスタのように切って出てきた。

水前寺菜(ひご野菜・御船川)






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鶴の子芋(阿蘇・高森市)
熊本ネギ(ひご野菜・熊本市)
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「地方野菜を栽培している生産者の思いを、我々が料理にしていく、我々がしっかりとその良さを理解していないと、生産者は、貴重な地方野菜をやめて作りやすい野菜を栽培するようになってしまう。」





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小野泰輔熊本県副知事は、何度も宮本シェフのお料理は召し上がっているだろうが、食材の特徴を生かした今回のお料理も満足されていた。

宮本シェフ、ご馳走さまでした。

追録


熊本県では2005年から、順次、「くまもとふるさと野菜」を選定し、現在28品目。
これには、伝統野菜と特産野菜に分かれている。
熊本市では、「ひご野菜」15品目を選定した。

熊本県「くまもとふるさと野菜」
 伝統野菜

阿蘇タカナ、水前寺モヤシ、赤大根、地きゅうり、熊本ネギ、水前寺菜、はなやさい天草1号、黒菜、ひともじ、赤崎カライモ、熊本赤なす、鶴の子イモ、熊本京菜、佐土原ナス、あかどいも
 特産野菜
ヒゴムラサキ、大長ナス、マコモダケ、サラダたまねぎ、上津江スイカ、色見スイカ、茎ブロッコリー、水田ゴボウ、ばってんなす、塩トマト、水前寺セリ、フルーツたまねぎ、すいおう、

熊本市「ひご野菜」
熊本ネギ、熊本京菜、春日ぼうぷら、芋の芽、熊本長にんじん、熊本黒皮カボチャ、水前寺菜、熊本赤なす、水前寺セリ、水前寺モヤシ、ずいき、水前寺のり、ひともじ、熊本インゲン、レンコン

フォーラムで宮本シェフは、「会場には、料理人の方も多いと思いますが、熊本ふるさと野菜の中に「伝統野菜」があり、また「ひご野菜」もある、どう違うのか、どこに聞いたらいいのがわからないという声をよく聞く。

そんな方は、私に聞いてください。何でも教えますから・・・」と情報公開をすることで、互いに熊本の地方野菜を普及していこうと呼びかけていた。

posted by 大竹道茂 at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
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