2016年04月28日

檜原村から奥多摩へ、江戸東京野菜の話題を訪ねて


江戸東京野菜をはじめ、伝統野菜をシリーズにした絵本を絵本塾出版が計画していて、すでに鎌倉だいこんがスタートしたことを、当ブログで紹介した。

2015年7月に、絵本塾出版では、まるごと野菜シリーズで「まるごと!、じゃがいも」が出版された。

同シリーズは、構成・文の八田尚子先生と、構成・絵の野村まり子先生で、
私が監修をさせてもらっているが、檜原の伝統野菜「おいねのつるいも」を同誌の中で紹介しいることから、上梓した時点で、「おいねのつるいも」を食べに行こうと、先生方をお誘いしたが、お2人ともにご多忙で、延期になっていた。





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今回も、野村先生はご都合がつかなかったが、八田先生と伝統野菜シリーズの取材を始めている千年太郎先生と伊東和子さんの3人が、JR五日市線の五日市駅で待ち合わせ、そこから車で皆さんを案内した。

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コースは、のらぼうの碑がある、あきる野の子生神社からスタートし、檜原村の払沢の滝、檜原村の野菜野直売所、そしておいねのつるいもの事に詳しい三頭山荘の大女将・岡部里久子さんに話を聞き、そして、奥多摩に回って、鳩ノ巣で江戸東京野菜の奥多摩ワサビのワサビ田をめぐるという計画。



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あきる野市の子生神社は、安産の神様。ここには江戸東京野菜ののらぼうの碑がある。

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3月の末に、のらぼう祭りがあったことは、当ブログで紹介したが、伊東さんは、私たちが帰った後に子連れで来たとかで、子どものお囃子などを愉しんだようだが、帰りにのらぼう菜をたくさんもらってきたと云う。





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払沢の滝は毎年2月に滝の完全凍結が話題になるが、一度も来たことがなかった。
滝への小路は、ウッドチップが敷かれて歩きやすくなっていた。
新緑の中を、マイナスイオンを浴びながら、払沢の滝へ・・・。

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豊富な水量の流れは、ダイナミックに滝つぼに落ちていた。





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三頭山荘に向かう途中、農家が店を出している直売所があった、檜原に来ると必ず寄る店だ。
店の脇の畑で、籾殻を積めたビニール袋が畑の中に並んでいた。

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袋が無くなっている作物を見ると「ウド」のようだ。
直売所で、山ウドとして売っていた。
店番のおばあちゃんに、ウドについて聞いてみた。山のうどを毎年植えていると云っていた。
道の駅もそうだが、地域の珍しい産物を探すのが楽しい。





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今回の目的のひとつが、三頭山荘の大女将岡部里久子さんにお会いすることだ。
2011年に来たときに、お話を聞いていて、里久子さんの話は、皆さんにも聞いてもらいたかったからだ。

日程が決まった段階で三頭山荘に電話をして、4人前の山菜22品膳を予約した時に、大女将にも会いたいので、お伝え願いたいと頼んでおいた。

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小皿の山菜が20皿と、別に山芋を擂ったものと、手づくり蒟蒻が出てきた。

八田先生に千年先生、伊東さん、皆さん喜んでくれた。
ベジタリアンは喜ぶとかの話題になったが、30種の漬け物があるようで箸袋の裏に書いてあった

食事が終わる頃、大女将が来てくれた。
サービス精神旺盛で、うちののらぼう菜は美味しいよ!、と云ってオカカのかかったお浸しを勧めてくれた。



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里久子さんは大正14年1月生まれで、22歳で檜原の南郷から嫁に来たと云っていた。

檜原は、米が採れず、麦とか高粱とかで、嫁に来たころは、ジャガイモのおいねのつるいもがあって助かったとも、美味かったから、麦飯とおいねのつるいもばかり食べていたと。

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おいねのつるいもは、数馬山荘(中村家)の何代か前(江戸時代)のおばあさん・お稲さんが、山梨の都留から嫁に来た時に持ってきた芋「お稲の都留芋」と、里久子さんに聞いた話をしたら、都政新聞が取材したいというので案内したことがある。

前に、千年先生にも、「お稲の都留芋」の話をしたら、その芋のルーツについて調べていて「中井清太夫」の情報を寄せてくれていた。

現在、数馬山荘は廃業された。

里久子さんは今年も「おいねのつるいも」を、この急峻な畑に植えたそうだ。





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三頭山荘は、兜造りで、昔は養蚕をやっていた造りになっていて、現在は3階、4階の屋根裏は「民俗資料館」にしてあり、里久子さんが一緒に急な階段を上って説明をしてくれた。

里久子さんの話に聞き入ってしまって、予定の時間を大幅に経過したが
別れ際に、のらぼう菜とのびる味噌等たくさんお土産にいただいた。

今度は、おいねのつるいもを食べに来ますと約束をして別れた。





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三頭山荘からは、奥多摩周遊道路を通って、奥多摩湖畔へ・・

千年先生も伊藤さんもこの後都心まで行くと云うので、休憩もそこそこに、鳩ノ巣から入ったところにある、棚田になっている千島ワサビ園のワサビ田へ・・・

満開のワサビの花が見られると思っていたが、花の季節は終わっていて、もう少し高いところにあるワサビ田に開花前線は移ってしまったようだ。

帰りに、丹三郎の千島ワサビ園に寄って、ワサビを購入して帰ったが、千島さんは山葵組合の会議が急遽入ったとかで、お会いすることはできなかった。




posted by 大竹道茂 at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 檜原村とあきる野市の農業
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