更科堀井と、アトリエグー、江戸ソバリエ協会、江戸東京野菜コンシェルジュ協会のコラボによる「更科堀井 四季の会」は、秋の会、冬の会と進めてきたが、江戸東京野菜は季節限定の野菜で、季節の先取りには向かない野菜だけに、毎回、少し遅れ気味で、春の会も5月中旬になってしまった。
秋はの会は1日だけだったが、「参加したいが、日程が合わない」という方も多かったことから冬の会から2日(2回)、参加者を倍にしたことから、口コミもあり、春の会はお陰様で数日で満席になった。
江戸ソバリエ協会ほしひかる理事長の挨拶で始まった「春の会」。
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更科堀井のご主人九代目堀井良教さんから歓迎の挨拶では、
「会を追うごとに、主催者の4組織のチームワークが良くなってきて、「更科堀井」としても勉強になっていて、料理を担当する者も喜んでいる。」とのこと。
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今回の食材、江戸東京野菜について解説を行った。
食材は、東京ウド連会長の須崎雅義さんが栽培した「東京うど」。
「足立のつまもの」として「鮎たで」は足立の宝谷實さんが栽培した。
奥多摩ワサビは、奥多摩の千島山葵園の千島国光さんが栽培。
千住ねぎは、浅草「葱善」の田中庸浩社長がネギ坊主と結実したネギ坊主も見本に提供頂いた。
また、川口エンドウは、八王子市川口地区の伝統野菜だが、八王子・多摩江戸東京野菜研究会の福島秀史代表が参加されていたので、福島代表が川口エンドウの現状について説明した。
堀井社長は、河合孝義副料理長を紹介してくれた。
八代目堀井良造会長にもお会いしたが、写真は撮れなかった。
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今回も、林先生が主宰するアトリエグーの生徒さんが大勢参加されていて、皆さん林先生が食材の江戸東京野菜をどのように料理したかに興味を持たれていた。

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お料理の御献立は、今回も白遊先生(ほし先生の奥様)が揮毫されている。
山葵茎の白和え
山葵茎の醤油漬け
山葵葉の袱紗鮨
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山葵の葉の袱紗鮨は、そば汁の味のついた蕎麦を山葵の葉で袱紗のように包んだ手仕事も味を引き立てていた。
参加された皆さんも、江戸蕎麦談議や江戸東京野菜談議に花を咲かせていた。
講師の話にも熱心に耳を傾けていた。
更科堀井の伝統の味を引き継ぐかけ蕎麦に、
卸した奥多摩山葵とさらした千住葱。
最後のおつゆを飲み干して・・・・旨い。
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穴子の白焼の蓼酢添え
鮎蓼は、鮎のシーズンになると値は上がるが、それ以外の季節にはお安いもの、食材としてどのように使うかを模索しているところだが、今回の林先生の使い方はヒントになった。
フレンチでもイタリアンでも使ってもらいたいものだ。
白焼の蓼酢添えは、本来使われているものだが、たっぷりと蓼が入っていた。
天麩羅二種
葱坊主と独活穂先
浅蜊と川口豌豆の掻揚げ
千住葱のネギ坊主は、皆さん食べたことがないだろうからと用意した。
現在栽培されている交配種(F1)の葱は、ネギ坊主は出ない。
こ千住葱は固定種だからネギ坊主はできるが、
今回は、田中社長の計らいで、
結実したネギ坊主も皆さんにお見せした。
結実した千住葱の青い実を皆さんに配り、生のまま食べていただいた。
ネギの香りが強く、新たな食材として使える。
川口エンドウは、生でも香り良く食べられるが、
シャキシャキした莢が、天麩羅にしても変わらない食感を残していた。
ウドの穂先は、使えないと思っている方も多いが、
天麩羅にしても美味しい。
江戸源流垂味噌汁
独活を太めの蕎麦と同じよう大根のように切って入れてあり、
蕎麦を食べると、ウドの香りと食感が味を引き立てる。
特に、今回は江戸源流の味噌垂れで頂いた。
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お飲み物は、コースに入っていませんから各自が、料理の初めに注文するシステム。
前回までは皆さん、生ビールや日本酒、焼酎を注文していたが、今回からグリーンスムージーが追加された。
同店では、今年からグリーンスムージーをお店で出していたが、前回の「冬の会」で江戸東京野菜の「のらぼう菜」が使われたことから、スムージーとして使いたいと云うので、三鷹の冨澤剛さんを紹介したが、畑に出向いて収穫し、その後、研究を重ね、真空ジュースミキサーでパックにして冷蔵保存したもの。
1日20杯限定で、販売されているが、最近はリピターが増えているそうで、お蕎麦の前にまず一杯という注文が多いそうだ。
最後に、江戸東京野菜コンシェルジュ協会の納所二郎理事長から、新宿御苑での講座について紹介した。
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