先々週だったか、都庁の食堂で、江戸東京野菜の早稲田ミョウガタケを使った料理が限定で出されたことは、当ブログで紹介した。
ブログでは紹介しなかったが、西洋フード・コンパスグループの森川洋一部長から、今後、毎月江戸東京野菜を使った料理を出していく予定で、
江戸時代の野菜は漬物にして食べられるケースも多いと聞くが、現在漬物にして販売している事例はあるのか、聞かれた。
数社の事例を紹介したが、銀座若菜本店が国分寺市の小坂良夫さんの野菜を漬物にしたケースを注目された。
森川部長が仕事柄、銀座若菜の堤杏奴専務をご存じだったことから、その後アドバイスをもらったようだ。
また、都庁の食堂では、西洋フード・コンパスグループの斎藤和彦部長も同席した中で、東京産キャベツの第一人者井ノ口喜實夫さんが生産するキャベツを、積極的に使っていきたいという話から、その前に試食したいというのが、皆さんの意向だった。
森川部長の計らいと、堤専務のご理解で、
井ノ口さんのキャベツを食べながら、懇談する会が持たれた。
堤専務には、一昨年12月に電話でお話し、
昭和女子大で講演したときに江戸東京野菜の話を
聞いていただいたことがあったが、
今回、初めてお会いするので、楽しみにして伺った。
5月いっぱいは、石井種苗の中早生3号で、
6月中は日本農林社の藍宝2号になるそうで、
これらは生産者会議で決定している品種の様だ。
東京産としては7月10日ぐらいまでが初夏産と聞いている。
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6月になったら、
池袋西武のとんかつ店でも井ノ口さんのキャベツを希望していると
斎藤部長に聞いた。
海老を何枚ものキャベツに挟んだお漬物。
ミルフィーユというとお菓子をイメージするが
フランス語では「千枚の葉」の意味。
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「長芋しそ衣」、「なめらか味噌漬寄せ豆腐」のアボガド和え。
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当日は、漬物の専門家・竹友直生先生もお見えになった。
竹友先生には、「伝統食品に関する講演会」でお会いしている。
右から(株)若菜の山田耕平社長、堤専務と漬物の専門家・竹友先生。
「トマトとピクルスの2層ジュレ」
「トマトの柚子ジュレ」、「サラダピクルス」を刻んでトッピング
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同社では漬物だけ売るのではなく、
新しい料理の提案も積極的に行っている。
「枝付き焼楽京」、は鹿児島県のラクダらっきょ
かつて恵比寿ガーデンプレィスでトンカツ店を開いていたそうで。
現在は「夏詣実行委員会会長」と、社会貢献もされている。
厚いトンカツはジユーシーで柔らかく揚がっていた。美味しい!!。
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レモンもオシャレに添えてあり、これは絞りやすい。
串カツは、楽京を挟んで。
井ノ口さん。
彼と彼女と掛けて なんと解く、
「三河島の菜」と解く
そこ心は、いい菜漬け。許嫁(いいなずけ)、
とあるほど、江戸の代表的漬菜は三河島菜で、
十一代将軍家斉の時代、地元の観音寺に伝わる記録によると、
「鶴御成り」鷹狩に出向かれたた時に
三河島菜を将軍に提供した記録が残されている。
現在、青茎三河島菜として復活し、
荒川区の観光資源と位置付けられたことなどをお伝えした。
「里帰りした三河島菜」として当ブログのカテゴリーに纏めてある。
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西洋フードの森川部長(下左)、と斎藤部長(下右)、
「銀座若菜」の本社と工場は愛知県蟹江町で、尾張だ。
今年の2月、東京愛知県人会でもお話ししたか゛
尾張というと、練馬大根。
五代将軍綱吉が種を取り寄せたと云われている。
東京ウドも、江戸の頃、古谷岩右衛門(現杉並)が、
尾張に行って学んできたもので、
井荻ウドの農業説明板にそれがある。
お蔭様で、意義深い懇談になった。
6月14日に中央区民カレッジ生涯学習シニアコースで
「次世代に伝えたい江戸東京野菜」を受け持っているので、
銀座若菜の事例を皆さんに紹介しようと思っている。
井ノ口さんと山田社長
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下の写真は、お二人とも山田さん。
日頃は、世田谷の営業所で仕事をしているが、
今回は我々のために、裏方でおもてなしをいただいた。
ありがとうございます。