今年度から、チラシのデザインを変えて「江戸東京野菜には物語があります」としてご案内したが、定員の30名に早々となり、現在募集中の6月に切り替えているが、こちらも早くしないと・・・・。
開催に先立ち今回も、国民公園協会新宿御苑の本庄暁子さんのガイドによる苑内ツアーが行われた。
新宿御苑の見るところは多いが、大木戸門近くの信州高遠藩主・内藤家の屋敷跡を案内いただいた。
内藤家第17代当主の内藤頼誼氏に伺った話だが、家康からいただいた敷地は広すぎて、屋敷は玉藻池の周辺でそれ以外は、小作人に作らせていたという。
講座は、納所二郎理事長のあいさつで始まった。
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江戸東京野菜を学ぶには、食べていただくことも重要で、これまでも季節の江戸東京野菜を提供しているが、今回は、八王子の伝統野菜「川口エンドウ」と荒川区の伝統野菜「三河島枝豆」が、お土産に提供された。
チラシにあるように「江戸東京野菜には物語があります」というので、物語に絞ってお話をした。
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家康は神田の山を切り崩して日比谷の入江を埋め立て、江戸城の日比谷濠を構築した。
桜田門の辺りはかつての浜で、そこから半蔵門に向かって上りになっていてこのあたりから、大根の野生種ハマダイコンが残っていることを紹介。
白首大根の物語、伝統小松菜の物語、そして新宿の農業についても・・・。
内藤清成が家康から屋敷地として拝領した経緯、そこで栽培されていた内藤カボチャについて説明。
新宿区立柏木小学校が栽培をしている鳴子ウリについて紹介。
府中市誌によると、徳川家に上納の中でも「府中と並び、真桑瓜の栽培・上納を課せられた、江戸柏木の成子の御前栽について、文政の『江戸町方書上』に、
「当所名産鳴子瓜の儀は、元和年中の頃、専ら作り上納致し侯由。」とあり、これまで三代将軍家光の時代としていたが府中以前に作られていたようだ。
なぜ府中で栽培されたかは記されていないが、家康の関東移封により、関東の総鎮守・府中の六所宮に参拝、近くに武蔵府中御殿を建て、鷹狩や鮎漁の拠点にしている。
はじめての江戸東京野菜講座
食材としての江戸東京野菜、食べくらべ(川口エンドウ)は上原恭子理事が担当。
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【食べ比べ】
川口エンドウの生育状況による食べ比べ
通常出荷されているものと、豆が少し大きくなっているもの
【試食】
川口エンドウの生ハム巻き
さっとゆでた川口エンドウにロース生ハムを巻きました。
川口エンドウポテトサラダ
昨年の川口エンドウポテトサラダとは具材を変えたもの、
皮ごと蒸してつぶした男爵ジャガイモをマヨネーズ・クリームチーズなどで調味し
ゆでて1cm幅に切った川口エンドウをたっぷり・鰹のオリーブオイル漬け・赤タマネギを加えてあります。
川口エンドウとしらたきの明太子煮
太めのしらたきを鰹だし・みりん・醤油で薄味に煮たところに明太子を加え、
仕上げに1cm幅に切った川口エンドウを加えてさっと火を通しました。
鮎タデジェノベーゼのレンコンサラダ
江戸東京野菜42品目の1つ足立のつまものの「鮎タデ」
5月16日・17日に開催された「更科堀井春の会〜更科蕎麦+江戸東京野菜を味わう〜」で
料理研究家の林幸子先生が提案して大好評だった「鮎タデジェノベーゼ」をアレンジして
薄切りにしてゆでたレンコンを鮎タデジェノベーゼで和えました。
八王子の伝統野菜の復活・普及に尽力している福島秀史理事が、八王子の現状を説明した。
今回は、参加者のお土産として配られたが、川口の濱中俊夫さんが栽培したもので、手塩にかけた大きめの川口エンドウで、皆さんに喜んでいただいた。
当日は、当初足立のつまもの「鮎蓼」で、上原理事が「鮎タデジェノベーゼ」をつくるというので、皆さんへのお土産として予定していたが、
入手できなかったので、西東京の矢ケ崎宏行さんに相談、初出荷の三河島枝豆を回していただいた。
5月中旬に矢ケ崎農園に伺ったときはあと1週間といっていたのを思い出して電話してお願いした。
帰りに、受講者で新宿御苑パークボランティア16年の 漆原敏之さんが、ハマダイコンに似たような花と莢が新宿御苑にも生えているというので、案内していただいた。
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抜いてみないと軽々にハマダイコンとは言えないが、10m四方内4か所に生えていた。
ハマダイコンが昔から生えているとなると、広範囲に種が散らばっているものだが、4か所以外では見当たらず、数年前に蒔かれたものではないかとも思える。
それにしても、パークボランティア16年の漆原さんでないと、この場所は分からなかったろう。
今回も新たな出会いがあった。
箱根フローリストの野崎栄二部長、築地市場青果卸芋松の又野邦明さん、漬物食品問屋(株)阿波屋の鎌田悦行さん、アクティブ野菜ソムリエの中澤章子さんと、ジュニア野菜ソムリエの伊藤真紀さん、
そして、日本料理教室「Kitchen Witch」を主宰する中島紀美子さん、新宿御苑パークボランティア 漆原敏之さん。
中島さんは・・。
「昨日はとても勉強になり、新鮮で有意義な1日でした。
どうもありがとうございました。
川口エンドウを使ってのタイプの違った3種のお料理は、それぞれに切り方や組み合わせる食材や味付けに工夫があり、
また、鮎タデのジェノベーゼは思いもよらぬ発想で、どれも美味しくいただきました。
私はこれまで江戸東京野菜というと小松菜と寺島茄子しか手にした事がありませんでしたので、他の伝統野菜もその物語と共に学び味わってみたいと思い、さっそく”夏野菜講座”を別メールで申し込ませていただく所存です。
今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。」とあった。
皆さんありがとうございました。