2016年07月29日

金沢大学の香坂准教授に誘われ、京都の「総合地球環境学研究所」で開催された研究会に伺った。


6月初めに金沢大学の香坂玲准教授と内山愉太博士研究員がみえたので、練馬を案内したことは当ブログで紹介したが

香坂先生の目的の一つに、7月22日(金)総合地球総合地球環境学研究所で、ワークショップを開く計画をしているので、練馬区都市農業課の浅井葉子課長、白石好孝さんと一緒に参加してほしいというものだった。

香坂先生の提案を総合地球環境学研究所が受けた実践プロジェクトインキュベーション研究だというので、願ってもないことと、参加させていただくことにした。





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当日、東京は小雨だったが、京都は暑かった。
京都市の北、地下鉄烏丸線で20分ほどの国際会館駅から、バスで10分のところに総合地球環境学研究所があり、会場には20分前には着いた。



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開会に当たり、香坂先生が開催の趣旨について

伝統的な知識と地域の地名が付いた産品をブラン化していき産地に利益が戻っていくような仕組を、地理的表示として、利益が戻していくような配分の仕組みを考えられないかと、云うことで始まった。
地球研が、1年間の予定で支援してくれることになっている。

種とか、遺伝子などの資源と違って、地域が持っている土地と、伝統的な知識は、配分の仕方が難しい、科学者の役割も不明瞭な部分があり、これらが1つ目の課題となっている。

今日は伝統的な野菜を栽培している生産者も出席しているが、2つ目に伝統的な産品の全国的なデーターベースがなくて、逸話ですとかエピソードはあるが、それらが散逸していて未整備な状況である。

3つ目は地域の地名が付いている産品、京野菜とか、江戸野菜とか、加賀野菜等と、蜂などによって受粉するなど、生態系とどのようなつながりで、生産されているのかということが不明確である。

4つ目はDNAなどの話になってくるのですが、それらの産品はユニークであると云われるが、どのくらいの世代を遡って、一般に流通してきたものから分かれてきたのか、それらをもう少し科学的に紐解いていくと、ことも考えていて、4つの課題を考えている。

インキュベートととしては、個人ではなくで、コミュニティー全体に利益が戻ってくるような仕組みとして、産品名が付いているような商品を保護して、ブランド化して地理的表示をして行くことは、どのような役割が果たせるのか、そのような中で科学者はどのようなかかわり方ができるのかということを考えていこうというものだ。





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今回は国内的な産品に注目していき、年度内に成果を出す予定だという。

伝統知の保護に関する国際ルール交渉
内閣府知的財産戦略事務局 参事官 福田聡氏

上の画像をクリックする

生態系とのつながりで、ボリネーション、受粉をしてもらうことでの経済的効果があると云われるが、一方で、他の産品と混ざらないように隔離していく技術も伝統的な産品の中では重要になっている。
ポリネーションと隔離をどのように分けていくか、伝統的な知識はどのようなものがあるのだろうかを解明しする

生態系と云うつながりでは、
受粉サービスからの観点からの結びつきを評価して、

日本の蜂利用の概略
森林総合研究所 滝久智氏(写真左上)

ハナバチの種類
生産物と利用法
傾向


文化や歴史を歴史書の中にあるような、エピソードの融合、江戸幕府に献上していたとか、
自然科学との融合解明ができないか。

歴史的なデーターベースについては日文研から山田先生が、データーベースとして、この産品については歴史的な資料があるというように、繋げていくような作業ができないか。

古事類苑データベースの活用可能性
国際日本文化研究センター 山田奨治氏(写真右上)

地域表示に関する日本の現行法
磯崎博司氏(写真左下)







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香坂先生は
なぜ地域にある、野菜や、産品に注目したのかと云うと、1つは遺伝資源として注目されている。
利益配分と云うとどうしても国際的な、先進国と途上国の行き来が注目されがただが、国内には、どのような資源があるのかが見直されている。

海外から持ってこなくても国内にどのくらいユニークな資源があるのか、そのような注目されている中で伝統的な産品を見ていくことも大切だと思っていて、

上の画像をクリックする
加賀野菜 〜継承と振興を目指して〜
金沢市農林局農業振興課地産地消係 千田朋子係長

金沢市の農業の概況
加賀野菜の定義
加賀野菜認定の歩み
継承と振興に向けた取り組み







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練馬大根の未来
練馬区都市農業課 浅井葉子課長

江戸時代から首都の食を支えた練馬

練馬大根育成事業
時代の移り変わりでほとんど生産されな<なった練馬大根を
復活させようと、平成元年から練馬大根育成事業が始まる。

地元農家と連携し、生産委託することで、
練馬大根の栽培がよみがえった。
平成27年度は20軒の生産者に生産を委託している。

また、
練馬大根伝来種保存事業
区内生産者である橋本登さんが、
練馬大根の栽培が盛んだった当時の種子を保存。
この種子をもとに、昔ながらの採取技術とともに
未来へ継承していこうと、
平成18年度から伝来種保存事業が始まる。

3軒の生産者で伝来種を栽培。
伝来種の種子から大根を育て、
育った大根の中からより練馬大根らしいものを選び、
その大根からとれた種子をまた栽培する。
平成18年から10年、繰り返され品種の固定が図られている。
採取された伝来種の種子は、区立施設に配布している。

このように、練馬大根伝来種(固定種)と、
農家に生産委託(交配種)をしている種類があることを紹介した。


伝来種(固定種)の採種を行っている、生産者の白石好孝さんは、固定種の不揃い等を理由に、練馬では交配種の栽培も行っていると、浅井課長をホローしたようにも見えたが、

京都市鷹峯で京野菜を生産している樋口昌孝さんから、伝統野菜は揃いが悪いのが当たり前で、それを練馬の住民や消費者に伝えていくことが重要ではないか、との発言があった。

樋口さんの発言は、伝統野菜を取り組む者にとっては正当論で、白石さんも苦笑い。

その後、江戸東京野菜の取り組みについても、指名され説明させていただいた。(内容省略)





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信州大学植物遺伝育種学研究室 
根本和洋助教

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信州の伝統野菜
長野県は、地理的条件などから多くの作物で
今なお在来品種が残っている。

1991年から認定制度がスタートし、
現在、16品目75品種が登録。

選定基準
来歴、地域の戸口風土に育まれ、
昭和30年代以前から栽培されている品種である事・食文化、
当該品種に関した信州の食文化を支える
行事食・郷土食が伝承されている事。

品種特性、固有の品種特性が明確である事。
持続的な利益の共有・配分の実現に向けて
の資料においては、「長野県ではF1化の事例も」とあるように
同品種で1代雑種を作っているという。






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DNA分析による遺伝的固有性と歴史性情報を利用した
伝統野菜の高付加価値化と保全
東北大学大学院陶山佳久教授

陶山先生は、森林植物を対象とした種および遺伝子多様性の
包括的解析がご専門と聞いているが、
この解析方法は、野菜にも利用できるとして紹介した。

上の画像をクリックする
陶山先生の席がお隣だったので、練馬大根について聞いてみた。
練馬大根には、前述の練馬区が採種している「伝来種」と、
日本農林社の「練馬大長尻大根」(固定種)があるが
練馬大根は、五代将軍の綱吉が尾張から持ち込んだと云われていて、
白系宮重か、方領か。

また、伝統大蔵は杉並の源内つまりと云われているが、
練馬大根の秋つまり種との関係など、
調べてもらいたいことは色々ある。
分析には、1回15万円ほどかかるようだが、
同品種20個体が必要だと、







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練馬大根の採種を行っている白石好孝さん。

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金沢熊本でお世話になった冨吉満之先生は、
現在久留米大学文化経済学科の准教授だという。
世前は、地球村研究室代表社員の石田秀輝氏。

新たな出会いもあった。
地域活性機構の亀和田俊明理事
京都府立大学大学院食品化学研究室中村考志教授
食品需給研究センター
地理的表示保護制度活用支援中央窓口
GIサポートセンター事務局長江端一成氏

追録

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当日は、会議終了後に食堂で懇親会も予定されたので、宿泊は同施設内のハウスをとっていただいた。
白石さん、浅井課長は翌日予定があるようで、当日お帰りになった。

翌日は、鷹峯の京野菜栽培農家の樋口さんのお宅に伺った。


posted by 大竹道茂 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
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