2016年08月03日

「更科堀井 夏の会」=更科蕎麦+江戸東京野菜を味わう=が 、7月25日26日の両日、元麻布の更科堀井で開催された。


更科堀井を会場に、料理研究家の林幸子先生と、江戸ソバリエ協会、江戸東京野菜コンシェルジュ協会が取り組む、「更科堀井 夏の会」〜更科蕎麦と江戸野菜を味わう〜が、7月25日、26日の両日満席で開催された。

これまで「秋の会」「冬の会」「春の会」と好評のうちに開催してきたが、夏の会が開催されたもの。





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春の会が終わった段階で予定されたものは、夏大根の「志村みの早生ダイコン」「馬込半白キュウリ」「寺島ナス」「雑司ヶ谷ナス」「千住ネギ」「本田ウリ」「三河島枝豆」だったが、5月以降の暑さで三河島枝豆が早くできてしまって届けられなかった。

上の画像をクリックする
お料理の御献立は、今回も白遊先生(ほし先生の奥様)が揮毫されている。



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開会は、江戸ソバリエ協会のほしひかる理事長のあいさつで始まった。

初めに、更科堀井のご主人九代目堀井良教さんから、あいさつ。
これまでの「蕎麦屋」では、作ったことのなかった新しい料理を、林先生に教えてもらって、また、江戸東京野菜を使うことは店としても大変勉強になっている。






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今回の食材「江戸東京野菜」につていて、解説。
「志村みの早生ダイコン」は、田中耕太郎さんと木村博之さんにお願いしたものだが、

この大根、夏大根で、板橋の薬師の泉の辺りの清水で栽培されていたことから、「清水だいこん」その後、みの吉が選抜したことから、志村みの早生大根と呼ばれるようになり、日本橋の宝田稲荷神社の「ベッタラ漬け」の素材になったもの。

「馬込半白キュウリ」は国分寺市の小坂良夫さんが栽培したもので、明治33年頃、馬込の河原梅次郎が、品川の大井キュウリと瓜から作り出したものが、馬込半白キュウリで、市販のキュウリとは食感が異なる。

「寺島ナス」は、立川市の清水丈雄さんが栽培したもので、先日都庁の食堂で食べる会が開かれた。

「雑司ヶ谷ナス」は、練馬の井之口喜實夫さんと、榎本多良さんが栽培したもの。、
山茄子と云われ、江戸の頃から中野、練馬より西方面を、西山と呼んでいて、そこで栽培されていた茄子のこと。

「千住ネギ」と「本田ウリ」は、足立の内田和子さんが送ってくれた。
本田うりは、江戸時代、中川流域の現葛飾区本田(ほんでん)地区で栽培されていた大ぶりの銀マクワウリ。
内田さんのお宅には、かつて林先生を内田さんのお宅にご案内したことがある。最近は、千住ネギの栽培もおこなっている





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「志村みの早生大根」のスムージー
板橋区の伝統野菜、「志村みの早生ダイコン」の辛味を穏やかにするために、本田うりなども加えてスムージーにしたという。

「馬込半白胡瓜 三種盛り」
ぬか漬け、醤油漬け、そして生の馬込半白キュウリを蕎麦味噌でポリポリ。






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「寺島茄子と海老叩き身の挟み揚げ」
浅草の北東、隅田川の東岸の村、寺島村で栽培されていた「寺島なす」
小ぶりなナスは、固いが、加熱するととろみが出るナスは、江戸時代古くから栽培されていた。

現在、東向島では、駅前商店街の皆さんが中心になって、コンクリートでできたプランターで、寺島ナスの栽培がおこなわれている。






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「焼き雑司ヶ谷茄子の冷掛け白髪葱天盛り」
更科堀井の冷掛けは、蕎麦と汁のバランスが良く旨い。
浅草「葱善」の千住ネギを、白髪葱に・・・。

雑司ヶ谷ナスは、豊島区の伝統野菜と云う子事で、南大塚の安藤誠さんは、お店の「小倉庵」で、林先生に教えてもらった、「焼き雑司ヶ谷茄子の冷掛け」を店で出している。





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「本田瓜と穴子の煮浸し」
足立区興野の内田さんが栽培した本田瓜が、このタイミングで熟すことを願っていたが、内田さんが8個の本田瓜を送ってくれた。

完熟のマクワウリを煮ると溶けてしまうことから、さっと揚げて煮浸しにすると、口の中でとろける。、
本田瓜は、香りがよく甘さ控えめだから、お料理にぴったりで、皆さんに喜んでいただけた。

上の画像をクリックする「枝豆豆腐」
三河島枝豆が終わってしまったので、更科堀井さんで使っている枝豆を使ってもらった。






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御献立には「新蕎麦と茄子色更科の合わせ盛り」(雑司ヶ谷茄子)とあるが

宮崎産・新蕎麦を十割蕎麦に変わった。

上の画像をクリックする
江戸東京野菜との出会いを喜んでいるのがご主人の堀井さんと、河合孝義副料理長だ。

同店が得意とする「季節の代わりそば」があるが、その要領で「新蕎麦と茄子色更科」が予定されていた。
練り終えそば切りをしたところまでは、雑司ヶ谷茄子の、茄子色に染まるようだが、熱湯に入れると、色が飛んでしまうそうで、色々と試していただいた。

結局、宮崎産・新蕎麦を十割蕎麦で変わったことを河合副料理長が説明した。

追伸

河合副料理長に、府中の石川孝治さんが栽培した「府中御用ウリ」を持参した。
家康・秀忠が、美濃から農民を呼び寄せて府中で栽培させた「府中御用ウリ」。

メロンの香りが強い瓜で、同店のスムージーに向いていると興味を示してくれた。

野菜ジャーナリストの篠原久仁子さんが、早々とwebマガジン「畑からの伝言帖」に掲載してくれた。
ありがとうございます。

尚、堀井社長、林幸子先生、そして江戸ソバリエ協会としても、あと1年継続しようということになり、
「秋の会」を、11月14日、15日に開催することになった。


追録

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お陰様で両日とも満杯だったので、2日目は、林先生とほし理事長の3人で、別席で夕食の蕎麦を注文した。

蕎麦の専門家、林先生とほし理事長が「蕎麦鮨」と、「冷たいジュンサイとオクラのとろろそば」を注文したので、私も・・・・・。



posted by 大竹道茂 at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | そぱ・うどん・ソバリエ
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