平成22年から始まった第五砂町小学校の「砂村一本ねぎを復活させよう」の授業は今年で7年目を迎えた。
砂村一本ネギは固定種で、江戸の昔から種を通して命が今日まで伝わってきた野菜で、
同校の銭元真規江栄養教諭の指導で、5年生から4年生に種の贈呈が実施される授業が行われ、この取り組みは、千住ネギの復活に取り組む、足立区の小学校でも昨年から実施されている。
4年生3クラス99名がランチルームに集合した。
初めに齋藤和子校長から・・・・
「皆さんは3年生の時に江東区の歴史を勉強しましたね」と語り掛けた。
「地域の歴史で、江東区で一番古い「大石家」に行きました。
江戸の頃から家の周りで野菜を栽培し、冬になると海で海苔を採ってきて海苔を作る仕事をしていました。
野菜作りの中で、小松菜やネギを作っていましたが、そのネギが砂村ネギです。
江戸時代から、種を受け継いできた、大切な種を、5年生が昨年育て、そして種を採りました。
皆さんは、その種を植えて、美味しい「砂村ネギ」ができるように育ててください。」
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銭元栄養教諭の進行で始まった授業。
種をもって、5年生の代表も揃った。
種の贈呈式は、5年生の代表一人ひとりが、栽培した思いを4年生に伝えて種を手渡した。
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各人が、「立派なネギを育てたい」とか、「大切に育てて来年後輩に手渡したいと思う」というようなことを述べた。
銭元先生から、昨年の4年生の時はこれまで一番多く採れて、給食で使う以上の46キロも採れたと・・・・。
今年の皆さんも頑張ってくださいと、激励した。
引き続き指名されて「砂町の野菜」〜弟や妹たちに伝えたい〜 のパワーポイントを作って説明を行った。
砂村は、江戸時代農業の先進地で、色々な野菜が栽培されていた。
砂村ネギ、砂村丸ナス、葛西レンコン、京菜、明治に入ると砂村三寸ニンジンなど、
砂村一本ネギの特徴は、摂津から持ち込んだ葉ネギで、葉が柔らかいのが特徴。
さらに、江戸のネギの特徴として土寄せをして、「根深」に栽培するのが特徴。
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城東区時代の昭和の初めには、砂村ネギの採種場があったことを説明。
収穫し、採種するまでの経過について、これまでの写真を使って解説した。
栽培指導は、今年も同校の近くにお住いの、地元のボランティア藤浪三男さんが担当された。
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暑い日だったが、藤浪さんの話を集中して聞いていた。
まず最初に、「プランターの土が固まっているので指でつぶして・・・。」
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生徒たちは、土いじりが楽しいのが、泥だらけになってつぶしていた。
準備ができたところで、種を5ミリ間隔で蒔くと、藤浪さんから説明があり、
銭元先生も各班を回って指導。
写真左下・朝日小学生新聞の八木みどり記者も取材に来て、写真を撮っていた。
播種が終わった班ごとに、プランターを校庭の脇に運んで・・・・。
砂村一本ネギの種まきが終わったところで、給食の時間。
この日のメニューは、4年生2組のリクエスト「つけ麵」
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2組からご招待があり、一緒にいただいたが、生徒たちのリクエストだけ、お代わりも早かった。
「芽が出てきました」と、銭元先生から写真添付のメールをいただいた。
26日に種まきをした後、台風が来るということで、大雨だったら種が流れてしまわないか、心配していましたが、昨日見たら13個のプランターの内2個だけ水がたまっていましたが、発芽していました。
2個のプランターも水を抜いたら、可愛い芽が出ていました。
児童のワークシートは、先生のお話をよく聞いていたようで「ねぎとねぎの間は川のように深くほっています。」「昔は葉だけを食べていた。」「ふつうのねぎより深くほって、白い部分を多く作るようにしている。」など砂村一本ねぎの特徴がしっかりと書かれていました。
また、「しっかりと育てて次の4年生に種をわたしたいです。」「これからどう育つか楽しみです。元気に育つようにがんばりたいです。」等の感想が寄せられていました。
ありがとうございました。銭元真規江