先日、向島百花園の茶亭さはらに伺った。
佐原滋元先生から、この地に関連する江戸東京野菜について相談を受けたからだった。
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この時期、百花園は冬の寂しげな景色が広がっているが、正月から春への準備も行われていた。
茶亭さはらの前にある四阿に、緋毛氈が敷かれた縁台があり、そこに大きな籠が飾ってあった。
せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ
すずな、すずしろ これぞ七草
「春の七草」は、寒さにめげず元気に育つところから、若菜摘みや七草粥として、古来、初春の縁起物とされてきました。
この柄付きの籠は、向島から江戸の町に野菜を売りにゆく時に使われていたものを利用したもの・・・。
籠の底から土がこぼれないように、葉蘭を敷き詰め、「春の七草」を植え付けるのも百花園流とのことで、かつて当ブログで紹介した。。
「百花園では、開祖佐原鞠塢の頃より、春の七草を柄付きの籠に植え付け、年末のご挨拶に持参し、正月の飾りとして利用されてきたそうだ。
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「茶亭さはら」の七草籠は、百花園を愛する「なゝくさの会」が自主製作したもので、竹籠は献上用の籠を作る職人さんが作ったものだと云う。
献上とは、お客様だった公爵の九條家のお嬢様が、明治33年、大正天皇妃として嫁がれたご縁で、今日も宮中に献上されている。
帰りに、佐原さんから七草籠を、お土産にいただいた。
頂いた資料には「七草のお世話」として
袋から出して、涼しいお部屋にお飾りください。
時々、日に当てて、上が乾かない程度に水をやります。
暖かく日当たりの良いお部屋ですと、成長が早くなりすぎます。
屋外では、霜の害を受けることがありますのでご注意ください。
春の暖かさを感じる頃から、屋外に出しておいても結構です。
手入れが良ければ、お花が咲く四月〜五月項までお楽しみいただけます。とあり、
直射日光のあたらないところに飾った。