2017年02月08日

神奈川県園芸種苗対策協議会が「かながわゆかりの野菜」を出版し、ネットからも検索できる。


横浜市永田の長老から、神奈川県園芸種苗対策協議会発行の「かながわの地方野菜」をいただいたのは10年ほど前だったか、
私が「江戸東京ゆかりの野菜と花」の編集に携わっていたことを知っていて、個人的に送っていただいたもの。

2015年の夏に、鎌倉市佐助のさとうえださんからの依頼で、佐助稲荷神社に伝わる伝説のダイコンを探すプロジェクトの皆さんに、伝統野菜のお話しをしたときに、神奈川の伝統野菜として、紹介したのが、

「三浦大根」「寺尾二年子大根」「横浜中部の中太り大根」「波多野大根」で、これらは「かながわの地方野菜」に掲載されていたので紹介したが、
探しているのは鎌倉時代の大根だから、三浦半島の海岸に生えているハマダイコンも追加で紹介した。

先日、鎌倉だいこん未来研究クラブの井出朋子さん(アグリビジネスコーディネーター) が、神奈川県園芸種苗対策協議会から「かながわゆかりの野菜」が出版されましたと、この本のデザインを担当した井出さんの友人 丸橋智帆さんが撮った写真と一緒にメールで送ってくれた。

「かながわの地方野菜」が出版されてから10年ぶり。神奈川県園芸種苗対策協議会が発足して50年の節目のようだ。




kanagawa1.jpg

神奈川県園芸種苗対策協議会は、JA全農神奈川県本部、JA神奈川県中央会、神奈川県農業振興課、神奈川県農業技術センター、神奈川県農業技術センター各地区事務所、神奈川県種苗協同組合によって組織されていて、

鎌倉市農協連即売所へご案内をいただいた中央会の由良竜一室長(農政地域対策部)は同協議会の監事を務めている。

また、神奈川県種苗協同組合の会員の皆さんには、一昨年箱根湯本で行われた日本種苗協会関東ブロック神奈川大会で講演したときに、「潟Tカタのタネ」の坂田宏社長、(有)山本種苗店の山本洋之社長、横浜植木鰍フ渡邊充常務と山田茂部長にお会いしている。

同協議会では、広く神奈川ゆかりの野菜を、
多くの方々に知っていただくために、
ネット上でも公表しているので紹介する、
上の画像をクリック。


特に、「4.幻の伝説野菜」として、野菜ソムリエの成松次郎先生(神奈川県野菜専門技術員を歴任)が執筆。
波多野大根、半原(ワサビ)と共に、鎌倉大根 〜狐の恩返し〜を掲載し、江戸時代の鼠大根を紹介している。
「復活のきざし」では鎌倉時代以前から自生していたハマダイコンで復活プロジェクトが始まったことを紹介してくれた。

これまで、神奈川県における伝統野菜の復活・保存運動は知られていませんでしたが、成松先生によると
「かながわゆかりの野菜」として、三浦ダイコンなど根菜類12 品種、キュウリの相模半白など果菜類13 品種、大山菜など葉菜類12 品種、ダイズの津久井在来など豆類5品種、サツマイモのクリマサリなどいも類6 品種など、郷土野菜として育てられていることが分かったようで、この本をきっかけに市民レベルの保存継承運動が活発になることでしょう。

   
posted by 大竹道茂 at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝説の鎌倉大根
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