2017年02月10日

江戸東京野菜を研究素材に選んだ東京バイオテクノロジー専門学校の平成28卒業研究発表会に行ってきた。


東京バイオテクノロジー専門学校の平成28卒業研究発表会が2月5日(日)、京急蒲田駅近くの大田区産業プラザPIOで行われた。

東京バイオテクノロジー専門学校からのお話しで、江戸東京野菜の機能性の分析を卒業研究として取り上げたいという話を、一昨年いただいて協議を重ねいたが、更に空弁との共同開発の話も加わるなど、江戸東京野菜の新たな商品開発にもつながった。





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卒業研究発表会は、10時からだったが、少し早く着いたので、指導された白井裕先生や杉田佑輔先生にご挨拶をしてから会場に入ったが、トップで会場に入ったので、皆さんに注目をされてしまった。

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生徒の皆さんは、研究成果について自信に満ちた笑顔で説明をしてくれた。





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江戸東京伝統野菜を使用した空弁の開発」は、6人の食品開発コース2班の皆さんが取り組んでくれた。
伝統大蔵ダイコン、千住ネギ、滝野川ゴボウと馬込三寸ニンジンを使っての開発で、販売翌日には、東急百貨店 東横店 西館 地下1階に行って買い求めて食べてみた。

江戸東京野菜の一つひとつの個性を生かした味付けで、とても美味しくいただけた。

同校のホームページでも紹介されている。

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当日配布された要約集より

  星野栞子、川本玲菜、佐藤佑里花、高橋航平、早川遼、丸山盛司
                       (食品開発コース2班)
【目的】日本エアポートデリカ株式会社(JAD)、JA東京中央会との共同研究として「江戸東京伝統野菜」を用いた空弁の開発・商品化を行い、「江戸東京伝統野菜」の知名度向上、普及に貢献することを目的
とする。また大根については現代の普及品種との比較分析を行い、品質の特徴を明らかにする。

【方法】マーケティングリサーチを基に商品コンセプトを決め、商品化の時期(秋〜冬)が旬の野菜を使用した個別ニューと組合せを検討した。
掛け紙デザインと説明文(しおり)の案と共に共同研究先へ提案し、絞込み・修正を加えた後の11月商品化を目指した。また江戸東京・伝統野菜」の大根と一般品種について、辛味成分・ビタミンC・還元糖・水分・色差・テクスチャー・官能の比較評価を行った。
弁当は、栄養成分分析(たんばく質、脂質、炭水化物、水分、灰分、食塩、カロリー)を行った。

【結果】伝統大蔵大根、千住ねぎ、滝野川ごぼう、馬込三寸人参を使った『江戸東京伝統野菜弁当』を完成させ、平成28年12月13日から発売した。
原料野菜の調達可能量などを考えJAD直営のデパート地下店舗での期間・数量限定発売になった。
伝統大蔵大根は煮崩れし難く、煮た後も色が白いので煮物向き、亀戸大根は辛みが少なく、ビタミンCが多く茎が白いので浅漬けや生食向きなど、江戸東京野菜は食べ方に応じたバラエティが有ることが分かった。
比較評価の結果から現在の普及品種の青首大根は、辛み成分が少なく甘味が強いなど、現代人の好みに改良されてきた品種であることが推測された。
   




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野菜に関する研究 〜江戸東京野菜の分析とマッサの開発〜は、5人の食品開発コース4班の皆さんが取り組んでくれた。

コースの代表を、三鷹の星野直治さんの畑に案内して、栽培現場を見てもらい、生産者の話を聞いていた。

固定種の寺島ナスと、交配種の長ナス、千両ナスを分析しているが、ナスやニンジン、ピーマンなどは子供が嫌いな野菜で、匂いを薄め、甘くしたりと、改良が進み、子どもが好きになっているが、野菜本来の性質を失いつつある。

4班の皆さんは、短期間の中で「寺島ナスの香気成分」に着目したようだ。
寺島ナスは、江戸ナスとも云われた、古いタイプのナスだけに、その違いは明確で、4班の分析の結果、「ブランデーのような香気」が認められたという。新しい発見だ。

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当日配布された要約集より
42.野菜に関する研究 〜江戸東京野菜の分析とマッサの開発

 森井寛和、安藤優菜、佐々木希未、東海史哉、小津みさと
                     (食品開発コース4班)
【目的】「江戸東京野菜」は江戸期から昭和中期に東京周辺で伝統的に生産されていた固定種の野菜の総称である。
本研究では、JA東京中央会様と江戸東京伝統野菜研究会様との産学協同研究として、「江戸東京野菜」の成分分析を行う。
一方、近年赤パプリカを加塩、脱水、天日乾燥、ペースト状にしたポルトガル(葡萄牙)の調味料「マッサ(Massa de Pimentao)」が話題となっている。
本研究では、パプリカ以外の野菜を原料とし、副材料を添加した独自の「日葡折衷マッサ」の開発を目指す。

【方法】研究期間、収穫時期を考慮し分析する「江戸東京野菜」を寺島ナスとした。
比較対象の一般ナス(千両ナス・長ナス)と共にシュウ酸、グルタミン酸、水分、色彩、硬さ、香気成分、食物繊維およびポリフェノールの分析に供した。
一方「マッサ」では市販品のマーケティングリサーチおよび各種野菜での試作を行い原材料を確定した。副材料を添加したマッサを作製し官能評価および栄養分析を行った。

【結果】寺島ナスの香気成分は長ナスのそれと酷似していた。グルタミン酸含量は対象よりも多く、実の成長につれ増加した。シュウ酸含量は寺島ナス、千両ナス、長ナスの順に多かった。
寺島ナスは一般ナスよりも紫色が強く、水分含量と硬さは3種とも同等であった。
寺島ナスの食物繊維量は一般ナスよりも多く、実の成長につれ減少した。逆にポリフェノール量は一般ナスよりも多く、実の成長につれ増加した。

一方、「マッサ」の開発では、原料の野菜をパプリカおよびたまねぎに、添加する副材料を塩麹、酒粕、甘酒に決定し独自のマッサを作製した。
官能評価(評点法:n=22)を行った結果、市販品と有意差が認められず、同等の評価を得た。さらに、瓶に充填し殺菌処理を施した完成品の栄養成分を明らかにすると共に、パッケージデザインを考案した。


帰りがけに、杉田先生ともお話をさせていただいたが、継続的な研究の必要性で、意見が一致したところだ。

食品開発コースの2班、4班の皆さんありがとうございました。



posted by 大竹道茂 at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | その他関連情報
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