2017年03月14日

「ひょうごの食シンポジウム」において、江戸東京野菜による地域活性化、食育の取組等を語る。


昨年暮れに、JA東京中央会の島田幸雄部長からJA兵庫中央会から、講演依頼が来ているが行けるかと連絡をいただいた。
江戸東京野菜を多くの方に知っていただけるのであければ伺いますと返答をしていた。
数日後、「ひょうごの食研究会」の武正興幹事から、同会と生活協同組合コープこうべ主催の「ひょうごの食シンポジウム」における講演依頼文書が届いた。

ひょうごの食研究会は、生産者と消費者、それをつなぐ栄養士等学識者、食品製造・流通業者が互いにそれぞれの分野の課題を学習し合い、より良い農漁業生産と健康な食生活をそれぞれの立場で推進することを目指す緩やかなつながりの会だと云う。

当日の参加者は、消費者、生産者、栄養士等が主体で、食を通じて、日本の農業や地域おこし、また食育につながる機会になればと考えています。とあった。

なぜ「ひょうごの食研究会」からご指名があったのかと思ったら、同会の幹事さんの中に、「ひょうごの在来種保存会」代表の山根成人先生がおられたので、山根先生の推薦があったと認識した。

山根先生には、昨年「お米の勉強会」の村山日南子代表から招かれたときに、お会いしていることは当ブログで紹介している。

山根先生が、2011年9月に「野菜の学校」で講演をされて以来、何かとご指導をいただいていて、「ひょうごの在来作物」も送っていただいている。

2月になって、武幹事からチラシを送っていただいたが、13時から「江戸東京野菜物語」についてお話をさせていただくことになった。






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会場には、12時前に到着し、
「ひょうごの食研究会」の、高山敏弘会長(神戸大学名誉教授(農業経営))、田中智子副会長(神戸市生活指導研究会会長)と、清水悦子副会長(兵庫県生活研究グループ連絡協議会副会長)、保田茂幹事長(兵庫農漁村社会研究所 代表 神戸大学名誉教授(農業経営))、小寺收幹事(JA兵庫中央会協同組織部部長)、山根成人幹事(ひょうごの在来種保存会代表)、武正興幹事と、小池潤氏(鰹ャ池農園こめハウス専務)。の皆さんが迎えてくれた。

また、知らなかったが同窓で、現役時代三大都市圏の仲間として一緒に活動した大杉和秀さん(元JA兵庫中央会)が、元ひょうごの食研究会幹事をされていたとかで、わざわざ訪ねてくれたので、旧交を温めることが出来た。

皆さんと一緒に昼食のお弁当をいただいので、気持ちも落ち着いて講演に入れた。

上の画像をタップする
さて、講演だが、テーマは「江戸東京野菜物語」で、主催者の希望として、@伝統野菜の生産振興、A伝統野菜による地域活性化、B食育の取り組みについて、休憩をはさんで2時間、依頼されていた。

昭和56年(1981)、都市に農地はいらないという国の政策に対して、「子供たちに残したい身近な自然」を作って、東京の歴史文化を次代に伝えていきたい思いの中から、江戸東京野菜の取り組みが始まった。
ある意味、都市農政運動の一手法として、伝統野菜で地産地消をライフワークにしていることを伝えた。

平成9年、農業協同組合法施行50周年記念として「江戸東京の農業説明板」50本の設置を企画、それによって地域で農産物の復活が始まった。

江戸時代、全国から集まった野菜の種は、江戸の気候風土の中で育成され、良質の練馬大根や、滝野川ゴボウ、三河島菜などは、江戸土産として全国に伝わった。

「伝統野菜は長老に聞け」の講座では、固定種の練馬大根について詳しい、渡戸章さんに種採りの方法を学んだが、「ひょうごの在来作物」にも、多くの長老の話が掲載されていることを評価した。





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講演後、ステージ上で、山根先生の進行で総合討議が行われました。

山根先生は、都内の神社に建立した農業の説明板に興味を持っていただいた。

説明板を建てたことで、地域の町おこしが各地で生まれました。
平成11年から始まった亀戸香取神社の「福分けまつり」は、毎年3月第二日曜日に開催され、今年で18回をむかえる。

品川神社の「品川カブの品評会」、等地域の活性化に結びついています。

江戸東京野菜コンシェルジュの育成は、受講者個々がキャリアを生かして活躍していただいている。
江戸東京野菜の栽培農家、流通関係者、料理人、栄養教諭、栄養士、料理研究家、青果店、市場関係者、自治体関係者、研究者等がそれぞれのステージで、復活普及を展開してくれている。

伝統野菜の種を伝える授業についても、質問をいただいた。
昨年7年目を迎えた、種の伝達式は、第五砂町小学校の銭元真規江栄養教諭がセレモニーとしたもので、

現在は、足立区の3校でも、実施している。

5年生になると、ネギ坊主の天ぷらが食べられる、というお話をしたが、会場からネギ坊主を食べるのかと云うの質問。

これは農家だけが知っている食べ方、
会場の皆さんは食べなたことがないと云うので、甘皮が破れる前のネギ坊主をてんぷらに揚げ、二つに切って出すことで、種がどのように実るかも分かり、またサクサクした食感がおいしいと、生徒たちは喜んでいると紹介した。





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会場の後ろでは、農産物、手作り加工品、図書の販売が行われていた。

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会場では、「ひょうごの在来作物」が販売された(左下)ほか、農山漁村文化協会の野田道也近畿支部長を始め
スタッフの皆さん(左上)が、江戸東京野菜・物語編と図鑑編も販売してくれていた。

手づくり工房・堺あるへい堂の店主・岡田明寛さんが、べっ甲飴と抹茶飴と、なにわの伝統野菜飴「三浦独活」をいただいた。
三浦独活の裏面には、「天保年間より栽培が始まったとされる。特有の香りと苦みがあり、これが食欲を増進させ、苦み成分には整腸作用もあるといわれる。」とある。

名刺交換をさせていただいた方々は
兵庫大学の池本廣希教授、生活協同組合コープこうべの齋藤優子係長、ひょうごの在来種保存会の小林保世話人、兵庫県市町村職員年金者連盟の六渡和香子常任理事、加古川ボート協会の末澤正臣理事長、安藤ファームの安藤晶次氏、圓尾事務所の圓尾郁也氏、JA兵庫六甲の高橋美紗子さん、JAたじまの田原良次部長、ひょうごの食研究会の坂井永利氏、
近県からは、田辺大根ふやしたろう会の谷福江世話人、なにわの伝統野菜研究会・毛馬きゅうりの会の清原風早子代表、山陽種苗鰍フ野村哲也課長、シニア自然大学校の原納公也監事、茨木市から西部典子管理栄養士の皆さん。



追録

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「ひょうごの食シンポジウム」終了後、三宮駅近くの中華料理店で開催された、懇談会の席に招いていただいた。
同じテーブルの、高山会長(右)と、山根先生(左)、兵庫県栄養士会の榊由美子会長(左後ろ)、兵庫県食生活改善協会の金谷滋子常務理事(後ろ右)、撮影は武幹事。

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日本フードアナリスト協会の大沢雅子フードアナリスト(下左)
土を生かす自然農法・夢前農園の谷野浩代表(下中)
撮影してくれた武幹事(下右)

翌日の12日は、10時から亀戸香取神社で、亀戸大根の収穫祭と福分けまつりが開催されることから、早く床に就いたが、ホテルまでは保田幹事長と、武幹事に送っていただいた。
皆さんお世話になり、ありがとうございました。

追伸
保田茂理事長のNPO法人兵庫農漁村社会研究所から
第5回 兵庫県学校食育研究会のご案内が届いた。
テーマは「着実に歩みを続ける兵庫の学校食育

そして
2017 年度(平成 29 年度)
有機農業の学校・教室等の生徒募集のご案内もいただいた。

兵庫みどり公社 兵庫楽農生活センターからは
「おやこ食育アカデミー2017」の案内が届いた。
畑の土から日本の和食文化と農をまなぶ



posted by 大竹道茂 at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
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