鎌倉大根の話題が広がっている。
今年の2月、神奈川県園芸種苗対策協議会が発行した、「かながわゆかりの野菜」が、鎌倉大根にページを割いていて、
鎌倉大根 〜狐の恩返し〜、を掲載し、「復活のきざし」として復活プロジェクトを始めたと、成松次郎先生が紹介してくれたことは、当ブログで紹介した。
また、神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所の原康明研究課長は、先日、島根大学が取り組む「出雲おろち大根」の調査に、同大植物育種学研究室の小林伸雄教授を訪ねていて、
お帰りになって原課長から電話を戴いたが、今後、県農業技術センターでも、栽培をしてみたいと話されていた。
神奈川県の農業技術センターが取り上げてくれることは素晴らしいことだ。
しかも、小林教授ご夫妻が、この連休中に「福来鳥」のさとうえだオーナーに会いに、鎌倉に立ち寄るとの情報を寄せてくれた。
そんなことで、私もこれまでの経過を報告したいので、お会いしたいと、えだオーナーに伝えていて
「鎌倉だいこん未来研究クラブ」のメンバーの内、都合のつく方に集まってもらった。
当日は、小林教授ご夫妻が「福来鳥」を訪ねられるというので、
「北鎌倉湧水ネット」の野口稔代表、鎌倉大根を栽培してくれている鎌倉の農家リーダー・山森金雄さん、
山森さんの畑に連れて行ってくれた井出朋子さん(アグリビジネスコーディネーター)、そして最近井出さんと共にリーダーシップを発揮されて、頼りにされている花村勝男さんが集まった。
鎌倉にお住まいの山田雅子さんもお見えになった。
山田さんは鎌倉の歴史文化に造詣が深く、鎌倉大根の情報を知り、私が来るからと訪ねてくれたようだ。
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小林教授には、鎌倉大根の発見の経過についてご報告したが、佐助稲荷神社に伝わる伝説の大根として評判になっていることも・・・
伝説の大根として、今後どのようなタイプにしていくかについて問われたので、
最終的には、鎌倉の皆さんが決めることだがとして、アドバイザーとしては、タイプは「出雲おろち大根」のタイプが望ましいところで、疫病を治したという伝説から、辛い大根が望ましいと、鎌倉大根への思いを伝えた。
小林教授は、辛みにこだわると、太らないと・・・・。
小林教授が事前に、福来鳥に送ってくれた「出雲おろち大根」を手にして説明された。
出雲では、砂地での栽培で出雲タイプが栽培されているという。
はじめはホテルのシェフに料理を作ってもらったが、
家庭料理としても食べられるレシピとして・・・

おろち大根の特徴を知り尽くした料理人と言われている
日本料理「おかや」の主人 岡正次さんがメニュー開発。
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出雲ソバの薬味など島根の食材と合わせた。
でんぶん質が多く、アミノ酸が多い。ビタミンや、旨みの元が凝縮している。
抗がん、抗菌作用が強い。

「食の縁結び市場 山太」代表・森山太史さんが開発した。
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小林先生も奥さんも、福来鳥のお料理には注目されていて、盛んに写真を撮っていた。
材木座の漁師「源兵衛丸」さんから地魚を購入しているが、この日は鯛が獲れたようだ。
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鯛に合わせた蛤に、三浦大根は素揚げで甘みを引き出した。
鎌倉大根の葉と、出雲おろち大根をピラーで細く長く切った。
三浦大根のキッシュに、大根スープ。
小林教授は、アラウンドTOKYOブランドの大根スープのカレー味が気に入ったようだ。
風呂吹き大根(右上)の上には色々乗るが、この日は季節の菜花が乗っていた。
鎌倉大根の葉の菜飯には、カリカリ梅の刻みとジャコやゴマがかかっていた。
最後に、コヒーには、大根のジャムとアイスクリームに、オレンジとトマト添え。
初めてお会いした山田さんは、当ブログで向島「長命寺の桜餅」を報告していたのをご覧になったとかで、お手製で上品な甘みの美味しい桜餅を皆さんに振舞われた。
山田さんは、ワンポイントの桜の花の塩漬けもお手製で、お気持ちのこもった桜餅だった。
暗くならないうちにと、小林教授ご夫妻を佐助稲荷神社にご案内。
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下社にある「相州鎌倉隠里 佐助稲荷神社由緒」には、「寛元の頃、鎌倉に疫病流行せし時、佐介稲荷の大神再び奇瑞を現し給い、霊種をして薬草を生ぜしめ病苦の者、ことごとく癒し給いぬ。」と鎌倉大根の事とが書かれている。
本社境内には、更に詳細な「源十郎 弥十郎事」がある。
ご夫妻は、下社、本社、奥の院に、それぞれお参りをされた。