江戸東京野菜の鳴子ウリで、栽培学習を行っている新宿区立柏木小学校(佐藤郁子校長) では今年も4年生が鳴子ウリ栽培の授業を始めた。
同校で、鳴子ウリ栽培が始まったのは2013年からだが、花は咲いても雄花ばかりで雌花がなかなかつかないことから、先生方の努力は反映されなかった。
翌年、佐藤校長が就任した年から、栽培指導に梶谷正義先生にお願いしている。
5時間目(13時40分から14時20分)1組教室、2組校庭、
6時間目(14時30分から15時10分)2組教室、1組校庭、
教室では、「江戸東京野菜の話 鳴子ウリ」のパワーポイントを作って説明を行った。
生徒たちは意欲的に質問に答えてくれた。
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生徒たちからの、質問もいろいろあった。
近くの成子天神社に、鳴子ウリの説明板があることを伝えたが、知っている生徒はいなかった。
しかし、柏木小の地域で本当に作られていたんだ!! と云うような表情だった。
成子天神社の成子と鳴子のどちらが正しいか?、と云うのもあった。
歴史のある神社の名前が優先して考えがちだが、昔の記録には鳴子と、成子の記録があることを伝えた。
しかし、それをわかりやすく伝える写真などが必要だとも感じた。
それでも、生徒たちの殆んどが興味を持ったらしくびっしりとメモを取っていた。
校庭の片隅では、梶谷先生から鳴子ウリ栽培について話があった。
苗は府中市の石川孝治さんが作ってくれたもので、先日同校に届けていた。
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鳴子ウリの栽培管理は難しい、梶谷先生は生徒に苗を見せながら親ヅル、子ヅル、孫ヅルの伸び方、実がどこに付くかをボードに絵を書いてわかりやすく説明した。
授業では、苗の定植まで行い。
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苗を、風や、ウリハムシから守るために、ビニールの米袋を使って行灯づくりを指導する梶谷先生。
先生はウリハムシから苗を守るため、コンパニオンプランツとしてネギを持参され、鳴子ウリの周りに植えた。
授業が終わって帰り際の生徒も手伝っていく。
校長室に架かっている歴代の校長先生の写真を見ていたら、前任の齋藤等校長が5代目とあった。
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佐藤校長に伺うと、20年前に旧新宿区立淀橋第一小学校と旧新宿区立淀橋第七小学校の統合により、旧淀橋第一小学校の地に西新宿中学校が開校し、淀橋第七小学校の地に柏木小学校が開校したのだという。
それだけ神田川に架かる「淀橋」の名は、新宿の西北部を言い表す名だったようだ。
淀橋第一から淀橋第七まであった小学校は、現在では少子化やオフィスビル化の影響で住民が減少し統廃合が進み、新宿区立淀橋第四小学校1校しか残っていないという。
この地は江戸の頃「柏木村」、鳴子ウリが栽培されていた地名としても記録に残っている名だけに、統廃合された新しい学校とは気が付かなかった。