2017年06月11日

神楽坂の天麩羅「天孝」で、二代目に江戸東京野菜の「川口エンドウ」を揚げていただいた。


今年の4月に、三國清三シェフの勉強会が、ラー・エ・ミクニで行われたとき、久しぶりに「天孝」の二代目新井均さんにお会いしたことは、当ブログで紹介している。

「八王子の川口エンドウが採れる頃、福島さんと伺います」とお伝えしていた。

当然、多摩・八王子江戸東京野菜研究会の福島秀史代表にも伝えたことから、川口エンドウの ”走り” の時期に、試食用に送ったとか。

その後、使っていただいているとの報告があったことから、ランチタイムに食べに行くことで、福島代表に二代目との日程調整をしてもらっていた。

川口エンドウの収穫は1ケ月持たないので、”名残” の時期になってしましたが、念願の「天孝」に伺うことができた。




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ラー・エ・ミクニでお会いした時、二代目から「福島さんにお世話になって今年、八王子しょうがのジェラードを使いましたが、好評でした。」と、報告をいただいていていたが、

日本橋「ゆかり」の三代目野永喜三夫さんに、江戸東京野菜を始め、東京の食材について紹介されて、ジェラードも使ってみたという。

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11時半の開店早々に、お店に伺ったが、格子戸を開けると、打ち水がしてあって、ガクアジサイが咲き、そこには粋な神楽坂が残っていた。

この一角に「新天孝」と「あら井」をビルの中に出店している。
この店では伝統的な食材を、新しいお店では、新しいメニューを開発しているという。





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1977年に初代孝一さんが創業したことから「天孝」だと云う。

創業以来 こだわりの海老は出世エビの車海老で、
小巻、さい巻、そして車海老となるが
こだわりのサイズ「さい巻」を塩でいただく。

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早速、お目当ての川口エンドウを揚げていただいた。
川口エンドウ独特の食感が残って、存在感が出ていた。





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江戸前のキス
からりと揚がって、身はふわっと!

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写真を撮るので、天汁に漬けたようになってしまったが、
汁がしみこむ前におろしで美味しくいただいた。

江戸の大根は白首、今では青首しか手に入らないが、
夏大根の志村みの早生、冬の練馬や亀戸など
青首とは肉質や辛み成分も違うので、今度持って来よう。






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若い天麩羅職人が食材の仕込みをしていたが、
我々が来たと云うので、二代目が出て来てくれた。

4月以来だったが、
念願が叶い楽しみにしていたことをお伝えし、喜んでいただいた。

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グリーンアスパラと、ベビーコーン。





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稚鮎

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“おまけ” と云って、もう一度「川口エンドウ」を出してくれた。





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江戸前の穴子と谷中しょうが

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穴子の身は、裏返しして皮の方も写した。

谷中しょうがを、知らない世代も増えているという。

二代目の話では、江戸前の穴子も少なくなってきたという。
味の良さから需要が高まり、底引き漁も行っているそうで、

昔の筒漁で獲るなら、餌も食べ穴子にストレスがなく美味しいが、
底引き漁は雑魚と一緒でストレスを受け、美味しくないという。





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「最後はかき揚げとご飯ですが、天丼もできます。」
と云うので天丼にしてもらった。

上の画像をタツプする
さい巻エビとミツバのかき揚げ天丼に・・・。
お新香と蜆汁。


最後にスイーツとして、甘い小玉スイカをいただいた。

天麩羅はもちろんだか、二代目のお話は勉強になった。
大満足でした。

帰りがけに、今度は江戸時代に向島で栽培されていた
「寺島ナス」を持ってきますからと、約束をした。

追録

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「天孝」に向かうには、
早稲田通りからファミリーマート脇の神楽坂仲通りを入るが、
ファミリーマート前の歩道に、「神楽坂」の碑があつた。

上の画像をタップする
碑には絵図が描かれていて

「牛込神楽坂之図 歌川広重 天保11年(1840)頃。
坂上から江戸城牛込御門を望む」とあり
よく見ると、現在の早稲田通りの
左側に武家屋敷、右側は町屋が並び、神楽坂下に外堀も描かれている。
絵図にはないが、外堀の左に神楽河岸があった。

「神楽坂の由来について」として諸説が刻まれていた。

坂の途中にあった穴八幡の御旅所で神楽を奏じたから。
津久戸明神が移転してきたときにこの坂で神楽を奏じたから。

若宮八幡の神楽がこの坂まで聞こえてきたから。
この坂に赤城明神の神楽堂があったから
などの説があります。」

と刻まれているが、御影石の黒雲母が邪魔で文字は読み辛かった。


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