今年も北区立稲付中学校(高田勝喜校長) の稲橋あい栄養教諭から、5月にメールをいただいて、今年も1年生3クラス合同で7月1日(土) 1時間目(8:45〜9:45) 体育館で行いたいとのメールをいただいていた。
稲橋先生のメールには、7月1日の授業に向けて、生徒に江戸東京野菜について話をしてくれて
江戸東京野菜は固定種にこだわっていることから、固定種についてお話をしてくださったようだ。
YouTubeにあがっていた「東京のおもてなし食材」という特集もご覧になったようで、江戸東京野菜の授業を、生徒は楽しみにしていると云う。うれしいことだ。
小雨が降っていたが、最寄り駅の都営三田線の本蓮沼に8時に着いた、今までは歩いて同校まで行っていたが、校舎の改築で移転したから、倍ぐらい遠くなったので、駅前からバスに乗った。
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土曜日は学校公開日で、授業が始まる8時45分には、4−5人の保護者も座っておられた。
各教室で行っていた授業は、昨年から1年生を体育館に集め実施していて、今年は3クラス107名の生徒諸君が、椅子を持参で集まってくれた。
「江戸東京野菜を知ろう」と云うことで、東京の農業から始まって、現在45品目にもなった江戸東京野菜について、定義として、固定種にこだわっていることを丁寧に説明した。
同校のある北区にはわずかに農地が残っているが、かつて城北と云われていた北区の農業、農産物、種の販売、などを話してから、江戸の代表的な野菜の練馬大根、滝野川ゴボウ、滝野川ニンジン、など1mクラスの長い根菜類の産地だったことを説明した。
江戸時代の代表的な野菜で、五代将軍綱吉が栽培のきっかけを作った練馬大根、
八代将軍吉宗が名付け親の小松菜(伝統小松菜)、
かつて同中学でも栽培した滝野川カブ、
市場では見ることがなくなった長ニンジンの滝野川ニンジン、
日本で流通している8〜9割は滝野川系と云われる滝野川ゴボウ
特異な栽培法の東京ウドについても説明を行った。
生徒たちは、一生懸命メモを取ってくれた。
質問の時間として5分残ったが、4人の生徒から次々と質問があった。
@、現在45品目と聞きましたが、毎年どのくらい増えているんですが
伝統野菜を栽培する人か激減していることが分かった昭和60年代には、15品目しかなかったが、
昨年3品目が増えて45品目になった。
A、初めて知った、伝統野菜は何だったんですが
子供の頃から有名だった練馬大根と、目黒に住んでいたので目黒のタケノコは知っていた。
B、伝統野菜はどんな美味しさですが
品種改良が進んだ交配種の時代、甘い、柔らかい、瑞々しい野菜。
匂いを薄めた野菜が多い中で、旬のわかる、野菜本来の味がするのが、固定種の伝統野菜だ。
ウドは食べたことがありませんがどのようにして食べるんですが
定番は、酢味噌和えですが、現在はフレンチでも、イタリアンでも使われています。
最後に、女子生徒がお礼の言葉を述べていただいたが、
皆さん、ありがとうございました。
帰りがけに稲橋栄養教諭には、北区の名前の付いた、滝野川ニンジン、滝野川ゴボウ、滝野川カブの栽培を、授業以前に試作から始めませんかとお伝えしたが、やってみたいと話しておられた。
同校は東京オリンピック・パラリンピック教育推進校で、その一環で東京のおもてなし食材・江戸東京野菜について知ろう、と生徒たちに伝えていただいているという。
右のカレンダーから7月1日をクリックする。
同校のHPの7月1日に土曜授業として稲橋先生が書いてくれた。
後日、稲橋先生に伺ったが、東京オリンピックの銅メダリスト
張本智和選手(卓球)が、この学年で受講していたと・・・