足立区立小学校では「命をつなぐ 千住ネギ栽培授業」が今年も始まった。
足立区立の、栗原北小、平野小、千寿双葉小の3校で2015年から実施していて、今年も栗原北小学校(三宅文夫校長)から始まった。
この授業、足立区農業委員会の荒堀安行会長が、足立区における農業の歴史や現状、代表的産物だった千住ネギを次世代に伝えようと始めたもの。
江戸東京野菜の千住ネギの種が、農業生物資源研究所に存在していたことから、取り寄せて始まったもので、各学校ともに栽培したネギから種を採り、後輩に、伝えていく。
同校では、4年生のクラス代表が2人、3クラスで6人が前に出ると、5年生が6人、千住ネギの種が入った袋を持って4年生が待っている体育館に来て、種袋を手渡した。
袋には、5年生からのメッセージが書かれていた。
「大切に育ててください。最後には千住ねぎを作って食べますよ」
「私たちが育てた千住ネギのたねなので、大事に育ててあげてください。」
「植物の大切さを知りながら千住ネギを心をこめて育ててください。よろしくおねがいします。」
「大切に千住ネギを育ててください。千住ネギ うまい゛す。」
「千住ねぎのおいしさをアピールしてください。」
「すごくおいしいねぎてす。水やりやおせわをしてじょうずに育ててください。」
裏には「4年生に年生へ」として、絵が描かれている。
5年生は、今年1月に自分たちが育てた千住ネギを食べている。
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地元の農業委員さんとしては新井啓友さん(写真右)が出席された。
三宅校長は、ミツションという言葉を使って、4年生に、立派なネギを栽培して、後輩に種を伝えていくことがミツション・使命ですと話された。
続いて荒堀会長は、挨拶の中で
この体育館のあるところは、荒堀さんのお宅の田んぼだったと、紹介した。
栗原地区は、つまもの栽培が盛んなところで、寶谷実さんのお宅は同校の隣にある。
江戸東京野菜の説明板「足立のツマモノ」は、栗原2丁目の氷川神社に建立されている。
生徒の皆さんには、千住ネギの話をパワーポイントを使って説明をした。
足立区は、周りを中川、綾瀬川、毛長川、墨田川が流れ、その川から取水した用水を使って、稲作が行われる水田地帯だった。
高度経済成長期の40年代後半から50年代にかけて、生活雑排水が用水に流れ込み、ドブ川と化したことから稲作は出来なくなり、水田は大幅に減少していった。
今日の畑作農業についても紹介した後、千住ネギの話。
何故、千住ネギを栽培するのかについても、わかりやすく説明を行った。
同校では、グランドにプランターを持ち出して、5年生から栽培を託されたタネを、3クラス全員で蒔いた。
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蒔き方は、荒堀会長と、新井委員さんが各班を回って指導していた。
播種作業が終わったところで、荒堀会長からは、夏休み中の水やりなどの栽培管理についてお願いした。