砂村でのネギの栽培は、摂津から来た農民が、ネギのタネを持ってきて始めたと云われている。
砂村ネギは、元は葉ネギであったが、砂村での栽培の失敗から根深ネギの砂村一本ネギが生まれた。
江東区立第五砂町小学校の銭元真規江栄養教諭が、地元の江戸東京野菜を子供たちに食べさせたいと始めた砂村一本ネギの復活栽培が、2010年から始まり、今年で8年目すっかり定着した。
野菜の命を引き継ぐ同校の授業には、毎年授業参観の希望が多く、2015年参観に来られた足立区では、現在3校で千住ねぎの栽培を五砂小方式で行っている。
今年は、江東区教育委員会給食保健係の檜垣千尋主事、JA東京スマイルの荒川豊広報課長と営農指導課の黒川保隆主任、そして、教科書の出版社から石川美穂さんと富田誠司さんが来られた。
今年着任された高橋修校長にご挨拶をさせていただいたが、菜園を借りて野菜栽培をされた経験をお持ちとかで、農に理解があり、同校授業の継続としても心強い。
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4年生の総合的な学習の時間として取り組んでいる同校では、地元で作られていた野菜に興味を持ち、自分たちで栽培し、食べたいと思うような気持を醸成するように、これまで実施している。
今年は栽培指導を、両親が砂町で農業を営んでいた関口隆雄さんにお願いしていた。
関口さんには、2010年に砂町小学校で実施した、砂村三寸ニンジンの復活栽培でお世話になっている。
銭元先生が2010年から始めたこの授業、はじめて採れたタネを次の学年に伝えていくと云うセレモニーを、2011年8月に実施した時は驚いたものだ。
江戸東京野菜は、タネを通して、命がつながっていることを生徒たちに伝える分かりやすい手法だから、以後、あちこちで五砂小の事例を皆さんに伝えている。
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今回は、2020年に改訂される小学校の教科書(理科)に、江戸東京野菜を栽培している様子や、タネの伝達を掲載するとかで、出版社のカメラマンが盛んにシャッターを押していた。
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関口さんは、生徒たちにタネの蒔き方について説明してから、班ごとにポットにタネをまかせた。
播種が終わった後、校長室で話していたら、生徒の代表が呼びに来てくれて、給食に招いてくれた。
子供たちの好きなカレー味の肉じゃがで、コンニャクが入っていて、初めて食べたが、コンニャクの食感もいい。
それと枝豆サラダだった。美味しい

早々とお代わりをする生徒たちが、教室の後ろに集まり、少なくなったカレーをよそるのをジャンケンで決めていた。すべて完食だ。
給食をいただきながら生徒に、一番の人気のメニューは何かと聞いたら、「ジャガイモのハニーサラダ」だと云う。
大好きだから、銭元先生にレシピをもらい、お母さんに作ってもらっていると云う。
そこで銭元先生にレシピを送ってもらった。
銭元先生から、芽が出たとの写真の添付メールが送られてきた。
上の画像をタップすると4日の写真
本日9月1日、種をまいて4日目に発芽しました。
まだ全てのプランターからではないものの、よく見ると
可愛い芽が出ているものがいくつもありました。
水をまきに来た4年生の児童も「ここも出ている!」と
喜んで探していました。
また、4年生のワークシートからは「五砂のでんとうなので
がんばらなければいけない。」とか「砂村一本ねぎはすごく
大事なねぎできちょうなことがわかった。次の4年生のため
にも育てたいです。」など大切に育てていき、
次につなげたいという意欲が感じられました。
銭元真規江
銭元先生ありがとうございました。
追録
後日、日本農業新聞にJA東京スマイルの荒川課長が掲載してくれた。

JA東京スマイルだより「ほほえみ」にも掲載いただいた。
尚
第五砂町小学校の授業には、都市農地活用支援センターが実施している
"「農」の機能発揮支援アドバイザー" として派遣されました、
ご活用ください。