2017年09月09日

新宿区立柏木小学校の4年生が鳴子ウリの栽培授業の最後にみんなで食べた。


新宿区立柏木小学校(佐藤郁子校長)の4年生は地元柏木の伝統野菜「鳴子ウリ」の栽培を毎年行っている。

今年も梶谷正義先生が、何度も夏休み中の学校に足を運んで、栽培指導をされていた。
今年の天候は同校が2013年から始めて5年目になるが、こんな天候ははじめてだった。

梅雨は7月までは雨が残ることがあっても、8月になると暑い日が続くと云うのが例年だが、

今年は、7月が暑い日々が続き、8月になると20日間も雨が降り続くという状況で、東京でも果菜類の生産現場では花が咲かないので実がつかないなどの被害が出ていた。

柏木小学校の鳴子ウリも、幾つも実を付けたものの、8月に入って雨が降って、陽が出なかったことや、温度が上がらなかったことから、実が大きくならずに落ちてしまった。





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例年4年生全員が授業で食べる分の鳴子ウリは、府中市西府の石川孝治さんにお願いして、8月末頃に収穫してもらっているが、今年の天候は作りなれた石川さんでも苦労され、8月中下旬に実になる雌花が咲かなかったことから、上旬に実ったものを提供してもらって同校の冷蔵庫で管理していた。

当ブログで紹介したが、練馬区三原台の酒井利博さん(JA東京あおば副組合長) が作ってくれていて、授業当日10数個の鳴子ウリを持参してくれた。

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写真上、右から酒井利博さん、新宿区立戸山図書館の大城澄子館長、企画広報担当の福田梓さん、予約・雑誌・システム担当の伊藤司浩さん。

写真中段左の左から、NPO法人ジャパンハーブソサエティーの岡田和子さん(イベント委員)は、都庁の食堂で実施した江戸東京野菜を食べようのイベントに来られていたので、お誘いしたもので、塚本有子さん(イベント委員長)を誘って参観されていた。

写真右下は梶谷先生。





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多目的室に、4年生の1組と2組の生徒が、班ごとに席に着いた。
授業は13時35分から坂本先生の進行により・・・
梶谷先生と私の挨拶のあと、調べ学習の結果発表が始まった。

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1組
1班、鳴子ウリの病気(予防)
2班、鳴子ウリの生態
3班、鳴子ウリの歴史

4班、内藤家と鳴子ウリの関係(歴史)
4班の発表ではクイズもあってみんなを引き付けた。
5班、江戸東京野菜の種類
6班、徳川家と鳴子ウリの関係





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2組
1班 ウリの色々な食べ方や料理
2班 ウリの味とえいよぅ
3班 鳴子ウリは全国で作っているのか

4班 食べてる人からの人気など
5班 大きさや形
6班 鳴子ウリ ウリ科


各班の発表が終わったところで、私から各班の発表態度を含めて、良く調べたことを評価した。
次に、酒井さんが持参いただいた鳴子ウリを各班に配り、触ってみて、匂いをかいでみて、感想を各班代表に発表させた。

匂いは、メロンの匂いと、バナナの匂いがすると云う班もある。
8月上旬に収穫した石川さんの鳴子ウリは熟していて匂いがバナナの匂いと感じたようだ。





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梶谷先生から配られた資料で、ウリの仲間の話。

上の画像をタツプする
鳴子ウリは、キュウリ属のメロン種、
ウリの中のマクワウリ変種の一つであると説明をされた。






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上の画像をタップする。
坂本敬紘教諭と大窪アヤ子教諭は、各班が調べ学習の発表の間中、鳴子ウリを子供たちが食べやすいように切って、紙皿に分けていた。

まず、鳴子ウリだけを食べて、各班ごとにどんな味だったか感想を聞いた。

メロンの香りがすることから、味への期待が高まっていただけに、なんて言うかと思っていたら、「美味しい!」と云うこたえが返ってきた。甘さは薄いが美味しいと感じたようだ。

この後、フルーツ缶を開けて、均等に分配、サイダーをかけると「鳴子ウリ ポンチ」が完成。
生徒たちは、にこにこして食べていた。
大窪先生も坂本先生もじっくり味わっていた。先生ご苦労様でした。

最後に生徒から質問があった。

「鳴子ウリは売っていないんですか」と云うもの。
今年は、天候が悪くて売るほどできませんでしたが、鳴子ウリジェラードを作る予定でした。
来年は鳴子ウリジェラードを販売します、と云ったら、生徒たちから歓声が上がり、「絶対買う!!」と云う反応で、気に入ってくれたようだ。

また、タネは洗って乾燥させてくださいと先生にお願いしたと伝えると、「欲しい、欲しい」と全員の手が上がった。
生徒たちに、地元の伝統野菜を地元の皆さんが栽培するように、皆さんでタネを配ってくださいと伝えた。

追伸

参観をされた皆さんは、生徒たちが調べ学習で、良く調べて発表が出来たことに、感心されていた。
戸山図書館の大城館長は、良く調べていたことを評価したうえで、戸山図書館としても現在江戸東京野菜のパネルを作っているので、戸山図書館も利用してほしいと生徒たちに語り掛けた。

岡田さんからは、メールで「柏木小学校での子供さんたちの体験授業、とても感銘を受け久々に刺激を子ども達から頂きました……勉強になりました。」とあった。

追録
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平成27年度の同校学校要覧には
様々な活動を通して豊かな心を育てていく特色ある教育活動
として
江戸東京野菜(鳴子ウリ)等の栽培活動を挙げている。
上の画像をタップする


柏木小学校の授業には、都市農地活用支援センターが実施している
"「農」の機能発揮支援アドバイザー" として派遣されました、
ご活用ください。


posted by 大竹道茂 at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 江戸のマクワウリ各種
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