練馬区立光が丘秋の陽小学校(関川健校長) では毎年3年生が大根を栽培している。
1昨年から練馬区から配布を受けた伝来種(固定種)を栽培しているが、今年の6年生は3年生の時には青首大根を栽培したと云う。
10年前の練馬区独立60周年記念として、練馬の子どもたちに練馬大根を食べさせようと、練馬大根引っこ抜き競技大会を企画した。
給食で使われるようになったことから10年前から練馬の区立小中学校生は食べている。
しかし、練馬大根について特別に学んでいる学校があるとは聞いていない。
佐藤綾子栄養教諭が同校に着任した昨年から、理解力のある6年生に、練馬大根の文化と歴史の話をするようになった
6年生だと、消費者の皆さんにお話ししているレベルで十分理解してくれるから気遣う必要はない。
五代将軍徳川綱吉が、まだ右馬頭(うまのかみ)だった時代に、尾張から大根のタネを取り寄せて、練馬の農民に蒔かせた。
大きなもので1メートルにもなる練馬大根を見て、江戸に来た大名はじめ旅人たちは驚き、こんな大根があったら、国元は生活が豊かになると、そのタネを欲しがった。
巣鴨から板橋の間に、種屋が集まり、タネや街道と云われるまでになった。
練馬大根のタネは全国に持ち帰られ、全国に練馬系大根が伝わっている。
練馬大根のものがたりを全員が真剣なまなざしで聞いてくれた。
また、練馬大根引っこ抜き競技会があることを知っている生徒も少なかった。
練馬大根を抜いてみたいという大人に協力してもらい、それを区の職員やJAの職員が洗って学校別に分けて送り届け、月曜日に給食で調理される。
大勢の人たちの協力があって、給食で食べられることを伝えたが、初めて聞く話しで真相がわかったようだった。
縦割り行政の中で、同区の都市農業課と教育委員会の情報の共有化が不十分なために、最終需要者の生徒や保護者に伝わっていない。
これらは重要なことで、練馬区の全小中校で同校のような取り組みが必要だとつくづく思った。
当日は学校公開日と云うことで、教室の後ろでは、保護者が数人に立ったままで聞いてくれた。
私の話を聞き終えたところで、練馬大根のことで分かったことや、どのようにしたら次の時代に練馬大根を伝えていくことができるかなどについて、グループで話し合いながら纏めていた。
帰りがけに、練馬大根のポスターを作りたいので、江戸東京野菜通信のブログから練馬大根の写真を使ってもいいかと、6年1組の生徒が云いに来た。
反応が早く、生徒たちが練馬大根の普及に行動をとってくれた。
今年の4月だったか佐藤先生から依頼されて2年生の野菜栽培の品種について相談を受けた。
地元のJA東京あおばに相談すると、雑司ヶ谷ナスの苗を提供してくれ、内堀比佐雄常務を始め、地域振興部農業振興課の上野正樹課長、渡辺耕造営農相談員が来て定植の指導をしていただいた。
その後、たくさん雑司ヶ谷ナスが採れて、毎日紫色を塗って収穫個数の記録を付けていた。
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担任の鴻池聡先生が、家庭菜園の経験があることから、手入れも良くたくさん実をつけていた。
図書室には、「江戸東京野菜」や、絵本塾出版の「まるごと!野菜」の本がまとめてあった。
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「食育 江戸東京伝統野菜授業」 が掲載されている。
後日、佐藤先生からワークシートの一部を送っていただいた。
保護者からのコメントも添えられ、読ませていただいたが、感激!!。
佐藤先生ありがとうございました。