多摩・八王子江戸東京野菜研究会では前回、隣の日野市で、東光寺ダイコンの収穫体験と試食のあるイベントを開催した。
続いて、八王子の伝統野菜「高倉大根を食べ尽くそう!!」を今年も開催すると云うので、当ブログで案内していた。
八高線の小宮駅に参加者は集まった。
小宮駅から参加者の行列が立川太三郎さんのお宅に向かった。
多摩・八王子江戸東京野菜研究会の福島秀史代表の挨拶の後、
立川太三郎さんを紹介した。
立川太三郎さんは、高倉大根を栽培する農家として、
ひとで守り継いできた。
交配種の高倉大根を3軒の農家が栽培している。
高倉ダイコンの種は、毎年立川さんが母本選定をしていて、
自分好みの大根を選んでいる。
選ぶ基準は、柔らかそうな大根で、
葉は長すぎないで明るい緑色、大根も長すぎないで、ほどほどの太さ
100本に1本ぐらいで、5本から10本ほどを選んでいる。
種は、350mlのペットボトル2本分ぐらい採れる。
この時期、河原鶸(カワラヒワ)が群れして飛んできて
食われてしまうことがある。
庭先には、八頭が干してあった。
参加者は、屋敷前のビニールハウスに案内された。
今年は、JA八王子からの注文が多く、最後の1000本ほどが干してあった。
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高倉ダイコンは、12月に入ると収穫し、まず泥を落とし、次に仕上げの洗いで乾きやすいように鮫皮で大根の表皮に傷をつけるが、かつて高倉大根の最盛期には、多摩川が白く濁ったと云う。
現在は、サイズ別にS.M.L に分けて、バランスよく干す。
今年は、タネを蒔いた後に、長雨で日照不足、その後には根が活着する前に、台風で吹き飛ばされるなども発生した。
かつては一か所に4粒ほど巻いていたが、疎抜き(間引き)が、大変なので、最近は2粒しか蒔いていないから、
今回のように吹き飛ばされると、なくなってしまう。
大根の葉は、干しておいて、糠漬けした場合の隙間になくすように詰めるのに使ったり、押し蓋の下に敷いて直接大根が蓋に触れないようにするなどで使っている。
かつては八王子には織物工場が多かったことから、職工さんたちが食べる沢庵を何樽も必要とするために、漬物職人が出かけて漬けていたと云う。
漬物職人は、遠く信州・岡谷の織物工場にまで出かけていたと云う。
立川さんのお宅の前を流れる谷地川対岸の畑に移動した。
右から、高倉ダイコン、おふくろダイコン、青首ダイコン、聖護院ダイコン。
高倉ダイコンの収穫は細いものを残して、殆ど終わっていた。
今年から、福島代表が八王子でオギプロファームとして就農し、高倉大根の栽培を始めたようで、収穫物を見た立川さんの評価は、「出来栄えが良かった!」とか。
今回福島代表が栽培していた畑は、かつて高倉大根を栽培していた畑だそうで、大根の肌も綺麗だったと、立川さん。
「高倉大根を食べ尽くす」
高倉ダイコンを見せてくれた「けいの家」の北澤秀彦代表
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お品書き
先付 銀鮭と高倉ダイコンの挟み漬け
椀物 高倉ダイコンと十勝広尾町の毛がに汁
刺身 漬け寒鰤の高倉ダイコン巻きと鮪と真鯛松皮
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生ダイコンの十勝港毛蟹味噌焼き
高倉ダイコンピクルスのチキン南蛮
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〜八王子産米「高尾の天狗」の酒粕入り〜(左下)
オギプロファームで野菜栽培を行っている飯田祐己さん(右)
と神田賢志さん(左)を福島さんから紹介された。
高倉ダイコンの生みの親・原善助さんのお孫さんの連れ合い原豊さんも参加していただき、原家に伝わる高倉ダイコンの話をしていただいた。
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地元八王子から初めて参加された皆さんは、立川さんが干した高倉ダイコンを食べられたことに感激していた。
当日はメディアも参加していて、東京新聞社会部八王子通信部の萩原誠記者は、懇談の席でも福島さんに聞いていた。
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赤いジャンバーで参加された台本ライターの福嶋誠一郎さん(写真右下)は、高倉大根のことは17日に「マイナビ農業」に書いている云う。
納所二郎さんの書「高倉大根」を説明するはここから