東京のおもてなし食材「江戸東京野菜」の魅力を、飲食店等事業者にご理解をいただくために、圃場見学と収穫体験、「江戸東京野菜とは」について学ぶ座学、そして食べ比べと試食を行うと云う「江戸東京野菜をまるごと体験しよう」は、11日と、17日に実施するもので、その第一回が11日に開催された。
この企画、主催のJA東京中央会の要請を受けて、江戸東京野菜コンシェルジュ協会がお手伝いをお引き受けした。
生憎、市場関係者などは新年早々で、産地への挨拶回り等と重なり、11日参加者は少なかったが、しかし内容は充実したものになった。
JR中央線、京王線が大幅に遅れるハプニングが起き9時30分、新宿駅南口近くのJA東京アグリパーク前集合に間に合うか心配されたが予定通り出発できた。
新宿からは、中央会の江戸東京野菜担当の水口均さんと、司会進行を担当する福島秀史理事が乗り込み、
車内で配布した資料をもとに、説明を行った。
バスは、新宿から、三鷹市北野の冨澤ファームへ、
冨澤剛さんから、農業経営の様子が紹介され、圃場を案内。
ヒヨドリ除けのネットが張られたのらぼう菜の畑の脇に、今回の企画のために残してもらっていた、伝統大蔵ダイコンを、1人2本ずつ抜いてもらった。
畑には、根深ネギも栽培されていたので浅草葱善の田中庸浩社長を冨澤さんに紹介した。
千住ネギの生産者を増やすことも大切なので、「栽培してみませんか」とお願いすると、「やりましょう」と交渉成立。
収穫体験を終えると、再びバスに乗って隣の小金井市に移動して、小金井市環境楽習館へ。
コンシェルジュ協会の佐々木昭理事が、パソコンやスクリーン等を持ち込み、パワーポイントの映写準備をしてくれていた。
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会場では「江戸東京野菜には物語がある」について紹介。
今回は、冨澤さんについて改めて補足し、若い生産者グループを結成して、のらぼう菜祭りを毎年開催している。
江戸東京野菜の伝統大蔵ダイコンと、下山千歳白菜について解説を行った。
また、飲食関係の取り組みの現状についても事例として紹介を行った。
コンシェルジュ協会の上原恭子理事、松嶋あおい理事と、コンシェルジュの増田純代さんが朝から準備をしていた。
冨澤さんが栽培していた野菜で食べ比べを行ったが、説明は上原理事が行った。
伝統大蔵ダイコンと青首大根、滝野川大長ニンジンとF1の五寸ニンジン。下山千歳白菜の柔らかい芯の部分を食べていたたいた。
また試食としては、
*さっと煮た伝統大蔵ダイコンの煎り酒おろしあえ
短冊切りにした伝統大蔵ダイコンを昆布だしと塩でさっと煮て、煎り酒で調味した伝統大蔵ダイコンおろしで和えたもの。醤油が出来る前の昔の調味料「煎り酒」とおろしがとても合うお料理です。
お昼は、小金井市で地場産野菜にこだわる「自然派ダイニングBare Green」の山中浩平店長にお願いして作ってもらい、納所理事長が車で取に行ってくれた。
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左上から右へ、皮付きコボウの南蛮漬け、
冨澤さんの下山千歳白菜のキャロットケークサレ。
豆腐入りロールキャベツ。
左下から右へ、
冨澤さんの伝統大蔵ダイコンの照りステーキと長葱の豚巻き
小金井産のサラダほうれん草、ルツコラのサラダ。
冨澤さんの下山千歳白菜と、小金井産のコールラビのミルフィユ。
冨澤さんの伝統大蔵ダイコンと小金井産の赤ダイコンの蜂蜜ショウガ漬
小金井産のカリフラワーとニンジンのピクルス。
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調理担当の写真右下右から、
松嶋さん、上原さん、増田さんが作った。
*下山千歳白菜のじゃこ煮
下山千歳白菜・ニンジン・ちりめんじゃこ・豚ばら肉を重ねて少量の水と調味料で蒸し煮にしたたもの。ちりめんじゃこと豚肉の旨み、ニンジンの甘みで白菜がいっそう美味しくなるお料理です。
*伝統大蔵ダイコンと下山千歳白菜の汁
いちょう切りの伝統大蔵ダイコンとざく切りの下山千歳白菜を鰹だしと骨つき鶏肉で煮て、おろし生姜を天盛りした汁もの。
シンプルですが素材の良さがよくわかるお料理です。