新世紀JA研究会の常任幹事をされている福間莞爾さんから電話をもらった、今「日本の種子(たね)を守る会」(八木岡努会長)の事務総長をしているとかで、日本の種を守ってきた主要農産物種子法がTPP協定がらみで廃止されてしまった。
危機感を感じた、農家や消費者の皆さん方で昨年『日本の種子を守る会』が結成されたが、今度、衆議院第一議員会館で、活動報告会があるから来ないかとのお誘いをいただいた。
福間さんは、私が固定種である江戸東京野菜の復活普及に取り組んでいることを知っていることから、電話をくれたもの。
開会に当たり、八木岡会長に代わって萬代宣雄副会長(島根県JAしまね前組合長)があいさつを行った。
主要農作物種子法の廃止法案が2017年2月10日に閣議決定され、同年4月14日に参院本会議で可決、成立した。これにより、2018年の4月1日に廃止されてしまう。
我が国の主要農作物である稲、麦類、大豆などは、都道府県ごとに優良種子の保存や供給が行われてきたが、その根拠法となるのが種子法であった。
これによって、民間企業の種子分野への参入が活発になり、外資系企業による遺伝子組み換え作物の導入などの危険性も内在していると云うもの。
これまで、「江戸東京野菜」の入門講座では、固定種と交配種の違いを説明してきた。
交配種は、種屋さんか高度な育種技術によってつくられた野菜だと・・・
昭和40年代に、野菜生産出荷安定法に伴い、野菜指定産地制度が確立すると、
揃いの悪い固定種から、揃いの良い交配種の野菜の栽培が始まり、今日殆どの野菜が交配種となってしまった。
10数年後、40年代以前にはなかったアトピー等アレルギーの増加、ミツバチがいなくなった、男性の精子がすくなくなったと云うデーターを、種苗関係者が交配種の原因説を述べていることを紹介し、固定種を次世代に伝えていくことがこの時代に生きる者の使命だとも。
講師の 印鑰智哉さん(日本の種子を守る会事務局アドバイザー)が、映画「種子」を見た後に解説してくれた。
主食の稲、麦類、大豆の採種が企業に移行した場合、これまであった多様な品種がなくなり儲かる品種にかたよる傾向になる。
農業がモンサントなどの外国資本の支配下になる危険性は排除できない。
農薬、化学肥料による環境汚染、健康被害の発生。
遺伝子組み換え種子の毒性による被害。
種子価格の大幅な上昇が起こる。
ネオニコチネイド系農薬は、EUでは規制強化をしているが、日本では新規登録をしている。
同農薬は、ミツバチや鳥の神経を犯す。植物は交配が出来なくなるばかりが、人間を含む哺乳類の神経も犯す可能性が指摘されている。
出生障害と生殖、発達問題による自閉症・発達障害の増加へと
食べるものは安全でなけばならないのだ。