更科堀井四季の会でお世話になっている堀井良教社長から、創業230年記念式典に、コンシェルジュ協会としてお招きをいただいた。
伺うところによると、寛政元年(1789)に創業したと云うことで、230年のお祝いをすると昨年の夏頃から伺っていた。
堀井社長の対外的なご活躍を目の当たりにしているが、蕎麦業界や東都のれん会の他、各界の名士の方々が招かれていた。
九代良教氏(社長)、福田浩氏(江戸料理「なべ家」主人)、林幸子氏
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更科堀井は.初代「布屋太兵衛」が、寛政元年麻布永坂の地に蕎麦ののれんを掲げて(写真)から数えて230年、その歴史は、いつも順風満帆とは言えるものではなかったと云う。
戦中には一時閉店を余儀なくされ、また戦後も堀井の家業から離れた形での営業をしていた時期もあったようだ。
そうした歴史を経て昭和59年、八代目が現在の地に「更科堀井」として再興し30余年、九代目と共に、こうして創業230年を迎えることができたと云う。
小池知事の肝いりで結成された江戸東京きらりプロジェクトは、
更科堀井でも開催されていて、堀井社長は主要メンバーでもあり、
小池知事が初めに挨拶を述べた。
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鏡開きは、左から、小池知事、九代目の良教社長、八代目の良造会長、
明石康氏(元国連事務次長 国際文化会館理事長)
間宮淑夫氏(内閣官房内閣審議官 クールジャパン戦略推進プランナー)
服部幸應氏(和食大使・服部栄養専門学校校長)の皆さん
フランスでは、1789年フランス革命。
ロシアでは、南下政策。
アメリカでは、1775〜83年アメリカ独立戦争対イギリス。
イギリスでは、1769年ワットが蒸気機関を改良・実用化へ
清(後の中国)では、1789年皇帝乾隆帝の時に領土が最大となる
日本では、11代徳川家斉、天明の大飢餓の翌年
総本家更科堀井 創業 !、
2015年にはミラノ万博に更科堀井参加 ! とあった。
上の画像をタップする、紅白の紐をほどくと式典献立
江戸時代寛永二十年(1643)刊の料理書『料理物語』に
記述されているそばつゆを再現
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写真左から、江戸ソバリエ協会のほしひかる理事長、
アトリエグーの林幸子先生(料理研究家)
江戸料理盛り合わせ
鮎蓼すし(中央)
万葉集の中でも詠われ、江戸時代わさびよりも
よく使われた香辛料の蓼、香魚といわれる鮎と
蓼(江戸東京野菜)の独特の辛味を活かした一品
竹虎、雪虎(右)
北大路魯山人が愛した江戸の粋な酒の肴
アサリ剥き身切干し(中上)
江戸時代、家庭料理の人気度を相撲の番付になぞられた
『日々徳用倹約角力番付』 の関脇
丁半汁(左上)
江戸時代の賭博といえば丁半賭博、その風情を模した料理に
「博打汁(ばくちじる)」 がある。それを蕎麦屋仕立てに
近茶流嗣家の柳原尚之氏が命名した。
しんじょうの湊揚げ(下)
江戸中期の享保年間に、江戸で養殖技術が開発され、
江戸の特産になった浅草海苔。江戸料理の中でも寿司だけでなく
料理の中にも多く登場する。
玉子焼き(左下)
更科堀井の一番人気、蕎麦屋のつまみの定番。
伊勢海老の天婦羅そば
『東京名物志』で 【名代】 として紹介された更科一門の名物
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更科堀井と神田藪の二大老舗の話を聞く
蕎麦研究家の岩ア信也氏と、神田藪の四代目堀田康彦氏、更科堀井八代目堀井良造会長
神田藪・暖簾は守るものではなく、革新の連続で磨くもの、それが更科堀井の230年の中に生きている。
八代堀井・七代続いてきた更科堀井も、一度潰れ八代目として再興させたのだから次の代に続けていくには、お客様に愛されて美味しいものを出していく。 味を継続していくことが大事だと思っている。
神田藪・実態は息子夫婦に移っているが、長生きをして口を出さない。これが先代として上手に生きる秘訣と思っている。
八代堀井・6年前に大学生を募集するのも倅が始めたことで、現在大卒が15名いる。いい人材が集まり、企業としての基礎が出来た。私の感覚ではそんなことはできなかった。
これからも、横で元気で見ていたいと思っている。
更科そば粉と人参を使用し、日の出を表現した甘味
昨年の11月、更科堀井の秋の会で林先生がつくった創作料理で、
堀井社長は「更科の夜明け」を食べた時に、
創業230年記念として出すことを決めたようだ。
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会場には、同店ルーツの貴重な写真も飾られていた。
河合さん、お料理美味しかったです!。
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家族的な雰囲気の更科堀井のスタッフのみなさん。
今後は9月25日に日本橋高島屋レストラン街への出店を予定しており、
高島屋は内田店長のもと、中西結さんがホール主任として配属される。
来年3月にはニューヨークでの出店も予定しています。
ニューヨーク店「本堀井」
45 East 20th street New York