2018年09月15日

子規庵糸瓜忌の特別展示「筍や目黒の美人あるやなし」の真筆書簡と対面した。


今年の4月から8月まで目黒区立めぐろ歴史資料館が開館10周年の
特別展「目黒のタケノコ〜竹がもたらすもの〜」を開催された。

講演では「筍」と「目黒」の句として子規の句を紹介したが
一般財団の子規庵保存会・田浦徹代表理事に色々と教えて頂いた。

講演後、田浦代表理事にお礼を申し上げに子規庵を訪ねている。

子規の句「筍や 目黒の美人 あるやなし」の真筆書簡が、
2017年の子規生誕150年に個人の所有者からご寄贈頂いたので、
9月の子規庵糸瓜忌に特別展示として実物展示をすると伺っていた。





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田浦代表理事から糸瓜忌のご招待をいただいたので、先日伺った。
糸瓜が実っていた。

上の画像をタップする
庭の黒板に「植木屋二人来て病室の前に高き棚を作る。
日おさへの役目は糸瓜殿 夕顔殿に頼むつもり。六月十二日」
               『墨汁一滴』より

木造りのプランターで5本の糸瓜が栽培いされていた。
子規が寝ているところからよく見える場所には鶏頭も咲いていた。





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室内には特別展示のショーケースが置かれ撮影禁止になっていた。

ショーケースの一つにお目当て、
所在不明だった幻の書簡が展示してあった。

明治35年5月4日付の先輩古島一雄宛の「子規書簡真筆」で、
116年目に初公開されたもの。

書簡には「今日も 今日と非常に弱って・・・」と、
体調が悪くなっていく不安が書き出しで、五月四日子規、古嶋兄
と締めた後に大きく、「筍や 目黒の美人 あるやなし」とあり、
目黒不動尊門前の筍飯屋で会った女性への思いが伝わってくる。

子規は、4カ月後の9月19日に34歳で亡くなられたわけで、
良いものを見せてもらった。

上の画像をタツプすると頂いた「子規遺墨遺品展」のご案内

サンケイフォトで紹介されている






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庭の一角に写真が掲示してあった。
庭の西側にある黒板塀は加賀屋敷(加賀藩)だと云う。

上の画像をタップする。

田浦代表理事、ご案内ありがとうございました。


追録


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子規庵の近くに、協力店の笹乃雪があり、ポスターが張られていた。

上の画像をタツプする
上野の宮様に賜った「笹乃雪」の看板は現在も店内に掲げてある。

上野の宮様とは、
東叡山寛永寺貫首の公辯法親王(第111代 後西天皇の第6皇子)で、
元禄4年(1691年)五代将軍綱吉の時代に京都より上野に移られた。

玄関には江戸時代から明治初期に創業の東都のれん会の額。
元禄4年創業の同店は327年の歴史がある。






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「笹乃雪」 の名の起り
『元禄年間、初代玉屋忠兵衛が上野の宮様のお供をして京都より江戸に来て、初めて絹ごし豆富を作り、豆富茶屋を開いたのが当店の始まりです。

宮様は当店の豆富を好まれ「笹の上に積もりし雪の如き美しさよ」と賞賛され、「笹乃雪」と名付けられ、それを屋号といたしました。

当時の製法そのままに、にがりを使用した昔ながらの豆富の味をご賞味ください。」とある。

上の画像をタップすると、注文した音無 御膳のお品書き。






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生盛膾(いけもりなます)白酢和え
小付
笹乃雪 冷奴

上の画像をタップする
生盛膾は、中央の白酢に周りの野菜などを混ぜて白和えにしていただく。
小付は、蕪の寒天に、菊花と海老が乗っていた

冷奴は、絹ごしで滑らかだが、しっかりした味わい。






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胡麻豆富と、あんかけ豆富
雲水

上の画像をタップする
あんかけ豆富(写真下) 同じあんかけ豆富が二碗出てきた。
同じものですかと、聞くと同じものだと云う。

説明によると「上野の宮様がご来店なりました折、大変美味しいと仰せになり、今後二碗ずつ持って来る様にと、
お言葉を頂き、それ以後、お客様に二碗ずつお出し致すのが、当店の慣わしになっております。」とあった。

胡麻豆富(写真上左)と、雲水(写真上右)






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揚げ物
炊き合わせ (高野豆富・湯波)
季節のl品

上の画像をタップする。
お庭に面したテーブルで、
揚げ物(下左)は、生揚げと海老真薯にシシトウ
炊き合わせ(高野豆富・湯波)写真下右

季節の逸品は茶わん蒸しだったが写真を撮るのを忘れた。





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うずみ豆富(豆富茶漬け)
豆富アイスクリーム

上の画像をタツプする
子規庵で土産に買った手拭い、笹の雪に於いてあった焼き菓子。

子規庵でお目当ての、子規の真筆書簡「目黒の美人の句」と対面、
そして、元禄の頃からの豆富料理と、充実していた。

posted by 大竹道茂 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | その他関連情報
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