東京都西多摩郡檜原村の歴史文化に詳しい鈴木留次郎さんには、昨年、江戸東京野菜に認証された白岩ウリについても、歴史や栽培の現状などについて、調べていただいたが、今度は6次産業化の話し。
檜原村は、あきる野市から檜原村役場の先で左右に分かれ、右に都道205号線を行くと白岩ウリが栽培されている、藤沢方面から白岩沢へ、
左へは檜原街道(都道33号線)で数馬の湯から都民の森へと向かうが、その途中、人里と書いて「へんぼり」と読むが、ここで、ナツハゼ(ツツジ科)の栽培がされている。
ナツハゼは、日本原産で、ツツジ科だから、ブルーベリーと同じ落葉低木。
ブルーベリーよりも黒く濃い色をしていて、アントシアニンは3倍だとか。
ナツハゼがこのようにたわわに実るには、種々条件があって、標高500m前後で、日照時間も関係していて、檜原村の中でも人里以外では、実を付けないと云う。
このナツハゼ、35年前に軽井沢から導入したもので、神田須田町の名店「万惣フルーツパーラー本店」がジャムにして販売していたが、2012年3月、建物の耐震性の問題から閉店を余儀なくされたことで、ナツハゼ栽培からも撤退し、樹木は地主の物となっていた。
人里地区から浅間嶺へと続く尾根の南斜面に70本ほどが栽培されていて、70〜80キロは穫れるが今年は半分の35キロだったとか。
今年の春、地域の人たちから、地域特産として、ジャムにして販売してはとの話から、鈴木さんがジャムにして、役場内の「カフェせせらぎ」はじめ、観光協会の「やまぶき屋」、 檜原温泉センター「数馬の湯」、そして民宿などで販売したところ、民宿では人気商品になっていると云う。
販売は「ひなたぼっこ(鈴木留次郎)」とある。住所が日向(ひなた)で
畑と物置の所が陽が当たることから、地域の方々が、そこに来て
ひなたぼっこをしていたことから、「ひなたぼっこ」としたと・・・。
実家の住所は日陰にあるので屋号は「ひかけ」というそうだ。
このジャムは日本農業新聞でも紹介された。
追録
初めてブルーベリーを民間で栽培した農園は小平市の
「島村ブルーベリー園」で、
1968(昭和43)年に130本を植えている。