江戸東京野菜が欲しいという話は、この厳しい寒さが続いている中でもある。
昨年の暮れに、テレビ朝日「食菜の王国」の担当者から2月に金町コカブを取り上げたいと云うので、何人かの生産者に電話をして確認したら、一昨年就農し、八王子で露地栽培をしている江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事の福島秀史さんが、色々栽培していて、需要に応えていると云うので、先日畑を見せてもらった。
畑は2カ所あるが、八王子市立川口小学校の裏山にある畑と、「川口中学校入口」の信号から台地に上ったところにある畑を見せてもらった。
小学校側の畑は、周囲を山林で囲まれているが、腐葉土が堆積した柔らかい畑で、亀戸大根、三河島菜、伝統小松菜、滝野川ゴボウなどを栽培していた
亀戸大根、品川カブ、金町コカブ、京菜、滝野川ゴボウをいただいてきた。
滝野川ゴボウ、葉は枯れているが、まだ二畦残っていた。
この畑、土が柔らかいから、滝野川ゴボウを手掘りするイベントを実施しているという。
一か所掘って見せてくれたが、丁寧に掘っていたが、長すぎて途中で切れてしまった。
ゴボウ3本が収穫できた。ゴボウの香りが強く、柔らかい。
たまたま細いゴボウ、枯れ葉を作って首を見ると結構太いものもあった。
中学校側の台地にある畑は、連担していて陽当たり良い。
トンネルが広がっていたが、トンネルには金町コカブ(右下)、亀戸大根(右上)、後関晩生小松菜(左下)、品川カブなどが栽培されていた。
金町コカブは、本来のやり方で、ばらまき方式。
生育にバラツキがあるのが伝統野菜で、その中から収穫期のコカブを選んで収穫していく方法をとっていた。
亀戸大根などは、寒さから葉は傷んでいたが、根はしっかりしていた。
高倉大根は、練馬大根と同じで、12月に収穫して干し大根にするものだが、飲食店からは3月頃まで欲しいとの要望があることから、畑に残しているようだ。
この時期、八王子「けいの家」では、高倉大根の料理をだしている。
また、1月16日に世田谷の青果商・森田哲也さんが、野菜ソムリエコミュニティTOKYOで使いたいと云うので、自宅で干し大根を作っているという。
高倉大根(左下)、京菜(写真上)、のらぼう菜(右下)
のらぼう菜は、畑の脇を走る秋川街道を下った先に、五日市があることから、露地栽培の環境は似ていて、3月に入ったら収穫が始まる。
夏に福島さんから八丈オクラを頂いたが、その枯れ木が残っていた。長いもので2mもある。
八丈オクラは、柔らかくて美味しいと評判だが、背が高くなるものだから生産者にとって収穫は大変なようだ。
川口エンドウを守り継いできた草木弘和さんの畑が隣り合わせで、福島さんも作っているが、枯れたピーマンの間作に川口エンドウが芽を出していた。
草木さんは九州の伝統野菜「カツオ菜」を栽培していたが、九州出身の方が買っていくらしく、需要がある。
テレビ朝日「食菜の王国」の撮影も近日中に行われ、来月には放送されるようだ。