江戸東京野菜コンシェルジュ協会とあいち在来種保存会が主催する「〜江戸東京野菜&あいちの伝統野菜〜春愁 半蔵門に集う」が、3月9日(土)T7時30分、半蔵門の隠れ家レストラン「BarはるRestaurant」で開催された。
愛知の皆さんとは、2016年2月に、東京愛知県人会の賀詞交換会の会場を借りて、愛知の伝統野菜と江戸東京野菜を使ったフレンチのフルコースを頂いたことがあった。
以来、あいち在来種保存会の高木幹夫代表世話人とは、個人的に情報交換を行っている。
集いは、あいち在来種保存会の高木代表世話人の挨拶で始まった。(左から上原恭子理事、高木代表世話人、藤原慶子愛知県人会会長)、会場50席は満杯。
藤原会長の発声で乾杯 !!。
このイベントのため愛知から駆け付けた、あいち在来種保存会の方々と、東京在住の愛知県人の皆さんが中心だから、江戸東京野菜を知っていただくには、良い機会だ。
あいちの伝統野菜を使ったお料理から出てきた。
蟹とアボガドのサラダ
愛知早生ふきの青煮
木之山五寸人参のラべ
高木代表世話人が、愛知早生ふきについて、紹介した。
また、江戸東京野菜の「馬込三寸ニンジン」から、八事(やごと)五寸ニンジンが育成されたことも、
大正八年に元八事の近藤儀兵衛氏 が東京の種苗店で馬込三寸ニンジンの種を購入し(現)中砂町で種を蒔いたのが始まりとか、
八事五寸ニンジンを親として、木之山五寸ニンジン、碧南鮮紅五寸ニンジンが生まれたという。
東京の生産者を代表して、多摩八王子江戸東京野菜研究会の福島秀史代表が栽培した滝野川ゴボウについて、熱く語った。
福島代表が持ち込んだ。
上の画像をタップする
滝野川ゴボウのポタージュ
伝統小松菜と牡蠣のグラタン
鴨のロースト、伝統小松菜、滝野川ゴボウのコンフィ
主催者(江戸東京野菜コンシェルジュ協会)の一方としての挨拶を
上原理事もしていなかったので皆さんにお礼を申し上げた。
愛知との伝統野菜の関係をお話しようと思ったが簡単にと云うので、
一つだけウドについて紹介。
文政時代(1818)に上井草村(杉並区)の古谷岩右衛門が、
ウド栽培を学ぶために尾張に出掛けている。
現在、ウドの品種には「愛知紫」や「愛知坊主」が伝わっている。
愛知の皆さんに、江戸とのご縁を伝えたかったので強調した。
すると、愛知県人会の皆さんからは驚きの声が上がった。
先日、野菜ジャーナリストの篠原久仁子さんが、東京ウドを取材した。
3月16日の朝日新聞に掲載されることを紹介して、
マイクを篠原さんに渡して席に戻った。
お隣の席は伝統野菜を扱う石井食品の石井健太郎会長で、全国の伝統野菜に注目して、小さいロットでも商品化して成功している話を伺った。
千葉県船橋市の同社では、愛知大府市木之山五寸にんじんの「まぜごはんの素」を販売していた。
写真、右から石井食品の広報担当の阿部純哉さん、石井健太郎会長。
阿部さんが、愛知伝統野菜を使った「木之山五寸人参めし」について説明してくれた。
江戸東京野菜について、スマホから写真やブログを見てもらったが、興味を持っていただいたようだ。
高木代表世話人に、「愛知紫」や「愛知坊主」は栄養繁殖で伝わってきたものだから、愛知の伝統野菜として登録できないのかと伺うと、
かつて愛知県農林水産部園芸農産課が認定組織を持っていたが、現在その組織は無くなってしまったから決められないとの事。したがって35品種から増えないという。
また、交配種の青首ダイコンは、包丁で切ると「サク」と音がするが、練馬大根を切ると音がしない事例から、
青首大根の宮重大根は音がするのか、しないのか、調べていただくようお願いした。
これにより、交配種だから音がするのか、青首ダイコンは音がするのか、宮重大根は東京では入手できないのでお願いした。
写真左下は、高木代表世話人、石井食品の小島拓也マネージャー、JA東京中央会江戸東京野菜担当の水口均さん、あいち在来種保存会の田中稔さん。田中さんはお店があるからと最終の新幹線で帰られた。
みやぎ農あるくらしサポートセンターの星昭一さんと水口さん。(写真下右)
会場には、江戸東京野菜コンシェルジュの木村えり子さん、森田哲也さん、川並三也理事が見えていた。
あいち在来種保存会の武内幸彦世話人、JAあいち経済連の奥村幸子さん、発酵食スペシャリストの魚谷真理子さんと名刺交換をさせていただいた。