鎌倉大根花祭りは、鎌倉だいこん未来研究クラブ主催で昨年は鎌倉大根の花が咲く由比ガ浜の会場で行われたが、今年は材木座の浄土宗大本山光明寺の境内に移しての開催だった。
昨年の12月2日に読売新聞の神奈川版、レジェンド神奈川で「鎌倉大根」が大きく紹介された。
掲載紙を読んだ方々でも半信半疑の方もいたようで確認のため訪ねてくれたが、納得し今後栽培したいと云って帰られた等、大きな成果もあった。

反省会には、花村勝男代表をはじめ、鈴木照子さん、佐藤えださん、阿田木玲子さん、渡邉公子先生、鎌倉大根を栽培する鈴木さん等が参加された。
それは、花祭り会場でもお話した。
伝統野菜は種を通して命が今日まで伝わってきた在来種や固定種の野菜で、江戸東京野菜は、食べなければ無くなってしまう希少植物で東京に伝わる文化遺産だけに、食べて次世代に伝えることが、この時代に生きる者の使命だとして取り組んできた。
鎌倉大根は、日常の食料とされてきたものではないことから、総務省の地域力創造アドバイザーの立場で、お手伝いをしている。
鎌倉の由比ガ浜に生育する鎌倉大根(ハマダイコン)が、鎌倉時代以前から生育していたことは、山形県鶴岡市に伝わる野良大根の事例で明確に説明して納得を得ている。
頼朝の伝説が伝わる稲瀬川河口付近に繁茂することから、鎌倉の歴史と一体の中で生育していたものだ。
鎌倉には、鎌倉幕府が置かれて以来の文化遺産がたくさんあるが、生きた遺産は貴重で、鎌倉市民はともに生育地を保全していくことが重要である。
鎌倉市佐助の大根料理の店「福来鳥」では鎌倉大根の普及活動として、大根料理のメニュー開発を行っている。
鎌倉の農家山森金雄さんは、鎌倉大根を栽培して「鎌倉市農協連即売所」で販売してくれたことで、鎌倉ブランドの「鎌倉野菜」としても認知された。
渡邉公子先生は草木染の技法で鎌倉大根から、鎌倉の御代を彷彿とさせる若草のような雅な色を引き出して注目された。
このような取り組みは、読売新聞が1ページを使って鎌倉大根を伝えたことから、市民をはじめ神奈川県民に認識は広がっていて、新たな活動の拡大に期待が高まっている。